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第三章 18

「あれだけ呪いを否定しておきながら、このざまとはな」

「これがお前の言う呪いなのか?」


 レンの問いかけに静かに璃兵衛はうなずいた。


「心臓が止まっても人の想いは残る。だからこそ呪いがある……そう考えると呪いはある種の祝いなのかもしれないな」

「祝い……?」

「まじないは呪いとも書く。お前がいつかよみがえると信じてミイラにして、棺を開けた者の命を奪う呪いをかけた者もそうだ。他者に対しては呪いだが、それはお前への祝いであり願いだった。棺を開けたのが呪いに耐性のある俺だったことは想定外だっただろうがな」

「……名前を削られて、自分に関する記憶がなくとも、それは祝いと言えるか?」

「あれだけの呪いをかけるには、かなりの手間と時間が必要だったはずだからな」

「そうか……」


 レンの肩にいるバーの羽根を撫でながら、璃兵衛は未だ青い炎に包まれる安楽に告げた。


「その祝いがどうか千年万年と続きますように。ただしあなたにとって、それは祝いではなく呪いかもしれませんがね」

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