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第三章 14

「俺の店には様々なものが持ち込まれる。呪いの書、座れば死ぬ椅子、いわくつきの人形、そしてミイラ……それらには強い思いが込められている。思いの主が死してもなお、ものに取り憑いて生き続けている」


 璃兵衛が語りながら近づいてくるたびに安楽は言い知れぬ恐怖に身体を震わせ、知らないうちに後退っていたが、やがて冷たい土の壁が安楽の逃げ場をふさいだ。


「呪いとは、死とは、生とは……せっかくだ、お前のありがたい話を聞かせてもらおうか」

「……あぁぁぁ!」


 安楽は璃兵衛に向けてやみくもに短刀を振り回したが、安楽の短刀はレンによって弾かれた。レンが手にしている短刀は安楽が突き立てたものであった。


「ちなみに俺はこう考える。呪いとは生と死の狭間にあり、人の想いを残すものだと……だから俺は呪いやいわくつきのものに触れる時、この上ない生を感じる。万年千年と生き続ける想いが、やがて呪いとなる」

「なにを、くだらないことを」

「くだらないと、その者達を見てもそう思うか?」


 レンが示した安楽の足元にいたのは、かつて人であったもの達だった。

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