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第三章 8

「仏は実にありがたいものです。私に富と地位を与えてくれるのですから……どのような人でも死ねば仏になるとは、まさにこのことですね」


 安楽に向けられた短刀の切っ先を見た瞬間、璃兵衛は強く思った。

 ”知りたい”と。


 この短刀に生を終わらされた者達は最期にどのようなことを思い、そして何を願ったのだろうか。

 ここで腹を開かれて木乃伊となった遺体は何を思ったのか。


(それを知るために、俺は……)


「な、なんだ、その目……? 光って……」

「気にすることはない。俺の目が青いのは元々のこと。これはただの目印だ」

「目印、だと……? 一体なにを」


 安楽が呆然とつぶやいた次の瞬間だった。

 格子を破り、何かが地下室へと飛び込んできた。


「誰だ!?」


 安楽はとっさに手にしていた短刀を向けるが、そこにいたのは人ではなかった。

 ばさりと、羽音がその場に響く。

 羽音と共に美しい色の羽根を広げたそれは人の頭を持ち、首から下は鳥の姿をしていた。


「ば、化け物……いや、妖怪か!?」

「どちらもちがう」


 人の頭を持った鳥は璃兵衛の手足の枷を鋭い爪で壊すと、身体を起こした璃兵衛の胸元に寄り添った。


「これはバー、魂だ。神聖なバーを妖怪などと一緒にしてもらっては困る」

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