不死と不死と死と
現在の状況。
調子の良い日=1日一回投稿バンジャーイ!!
調子の悪い日=1日一回投稿バンジャ………………ZzzZzzZZZ
「早く起きろゾンビ、仕事があるぞ」
頭を揺さぶられて意識が覚醒した。
目の前には、横向きに映ったギンカの顔。
知ってる天井。
俺の部屋だな。
ぼんやりしていたら顔面に何かを叩きつけられた。
手に取ってみれば羊皮紙に書かれた文章。
「黒猟犬の群れの討伐?」
「しばらく前に皆でしばいた不死の魔導士の残党が残ってたみたい。休日返上してお前を回収してやったから私の代わりにおまえが行け」
布団から引き摺りだされる俺。
慈悲がないな。
……………そう言えば。
「アヤメとリリアナは何処に行った?」
「寝てる。午後から任務に行く筈」
なるほどね。
冷蔵庫から輸血パックを取り出し飲み干す。
少し足りないのでもう一袋。
「さっさと行けよ」
蹴りだされた。
町外れの墓場でワンコと戯れる俺。
犬がワンコ呼びするには大き過ぎることや、両目から青白い燐光を棚引かせていることや、甘噛みで腕が食い千切られたことは気にするべきではない。
ちょっと演出が過激目のわんにゃんふれあいパーク的な何かだと、自分自身に言い聞かせ走る。
躍りかかってきた漆黒の巨体に回し蹴りを放ち撃墜。
回転の勢いを乗せた裏拳でもう一頭の顔面を粉砕する。
黒い靄のようになって消える犬。
もはやこの段階でワンコではないが気にせず太刀を手に取り。爆砕する。
殺到してきた魔物の群れを薙ぎ払い切り裂き突き貫き跳ね飛ばす。
地を這うように迫ってきた一頭を蹴り上げ掴み全力で投げる。
ストライク。
ボウリングの要領で纏めて行動不能に。
安定と信頼の前座たる槍に持ち替え、口腔から穂先を突き込み持ち上げ真後ろにいた一匹に叩きつけ、巻き込み振り回し複数体を団子みたいに固めて振り下ろし抹殺。
身体強化を使いたい処だが、消耗を考えずに使うとどうせバタンキューするので我慢我慢。
槍を振り切り払い石突でかっ飛ばす。
楽しいなコレ。
テンポを上げて進み、払い突き上げ蹴っ飛ばし殴り飛ばし踏み潰し搔き切り殲滅する。
そして数が減らないことに気付いた。
寧ろ最初より増えているような印象さえ受ける。
倒した分はちゃんと消えているが、倒す端から補充されているような感覚。
連中がどこからきているかを考えても意味がないので、直感で特攻を仕掛ける。
槍を下段に構え、黒猟犬を轢きながら突撃。
奥の方にちらっと見えた紫色の光芒と人影。
もしかしたら善良な一般市民かもしれないが、状況的に考えて不審者には変わりない。
疑わしきは罰せよの精神に則り、槍を突き立てる。
穂先が刺さる寸前で避ける人影。
その眼窩で燃える黒い焔。
自身の炎に照らし出されたソレはしゃれこうべ。
なるほど、俺の親族か。
「………我の儀式を邪魔する痴れ者よ。ここは己の様な低俗な屍喰人如きが立ち入ってよい場所ではないのだ。早急に立ち去るか、潔く滅ぶか、迅く選べ」
おいおいギンカ、残党どころか本体がいるんだが……………と言うかコイツあの状況から逃げ延びたのか?
だとしたら最悪俺より格上の可能性も…………………
「老骨といえども元魔王軍四天王〔骸のディベリット〕を舐めるなよ?貴様の様な輩に、我の悲願を、あの魔王モドキへの復讐を止められる訳にはいかないのだ!!」
裂帛の気合を上げ襲い掛かって来るディベリット某。
つまり戦闘開始。
「≪朽ち果てし天幕の御名の元に≫≪獄門守りに命ずる≫≪その嬰槍をもって≫≪罪人に裁きを≫≪愚者に屍毒を≫──────【絶望の槍衾】」
放たれた無数のどす黒い槍を打ち壊す。
戦力の逐次投入は愚策の精神に基づき、身体強化を発動。
さらに喰剣を使用、一気呵成に攻勢に出る。
大太刀を肩に引っ担ぎ突貫。
そのまま振り回し、叩き込む。
相手の掲げた杖と一瞬の拮抗の後、斬り飛ばした。
首を狙った一撃は容易く躱される。
「≪骸の王≫≪その冠の断片をもって≫≪逐雷の先触れと為す≫──────【死電降轟】」
紫の雷の雨を躱し、切っ先を突き立てるも、霞か何かのような手応え。
後ろからの殺気。
繰り出された杖を槍で受け止めいなし、石突で突く。
当たらん。
イライラする。
「≪冥天の怒号≫≪万雷の咆哮≫≪電帝の憤激≫≪死都の惨劇≫≪滅びをなぞるは我が激情なり≫─────【号砲の雷鎚】!!」
極太の黒雷を正面から斬り飛ばし、白光を纏った刃で腕を割断するが致命傷ではない。
さっさとケリをつけないと面倒だな。
「【芍薬】」
全力で踏み込んで放った突きが空振る。
そのまま刃を返し体を捻り薙ぎ払い。
脇腹を抉り抜き、溢れる黒い靄。
怯んだ隙を逃さずに、大上段に構えた太刀を振り下ろそうとして、何かに足を掴まれた。
地面から生えた腐敗した腕。
ゾンビか。
「≪死喰の長蟲≫≪蔓延る蛆≫≪腐肉の捕食者≫≪その業の終端を≫≪この場に示せ≫────【腐食の毒霧】」
杖の先端から放射状に放たれた黒い霧を浴びた途端、体が腐りだす。
溶け落ちた肉と零れた眼球を無理矢理再生させ突き進む。
身体強化と喰剣の消耗が激しい。
限界が来る前に終わらせよう。
「≪腐肉の宮守り≫≪審滅の牙≫≪刈刃の王≫≪羅刹の裂爪≫≪牢冥の壊毒≫≪断罪の片刃≫≪その威をもって≫≪仇敵を討て≫──────【死神之大鎌】」
「【乱れ牡丹・駆け牙】」
杖の先から伸びるように延長された漆黒の刃。
生存本能が危険を訴えかけてくるが関係なし。
そのまま前進しながら大太刀を振り抜き───────────────存分に斬る。
断末魔さえ上げずに崩れ落ちる不死者。
高く売れそうなので杖を回収し城に帰った。
部屋に漂う妙な雰囲気。
悲痛な表情のアヤメに目元を赤く腫らしたリリアナ。
嫌な予感がする。
「レンさん!!」
こちらを見つけるなり抱き着いてくるリリアナ。
泣き腫らした瞳と、
何があった。
「……………お兄ちゃん、これ」
アヤメが俯きながら羊皮紙を渡してくる。
震える手でソレを受け取った。
「魔王直属強襲部隊隊長アヴィン・エスカドレ。勇者を含む敵主戦力部隊と交戦、死亡…………?」
耳鳴りがした。
書きとう無かった




