不死とバケモノと決着と
朝起きてPV25000超えてて鼻血と脳汁が出た。
虚空から太刀を取り出して、下段に構える。
キョロキョロと辺りを見渡すように動くバケモノ。
息を潜めて身体強化と喰剣を使い。
「『隠したまえ隠したまえ』『汝が似姿の御業の如く』『我は只静かなる潜航を望む』──────【潜行】」
モノクロの視界の中、足音も立てずに獲物の後ろに忍び寄り、そして─────────────
「【芍薬:穿牙】」
爆轟を伴う刃を脇腹に突き刺し────────弾かれた。
否、受け流された。
粘液を纏ったゴム質の表皮に突きの威力を完全に殺される。
バケモノが振り向き……………………
「謖第姶閠?岼逧?ク肴ュサ?溽李逞堤┌縺玲?縺区ч謔ヲ邇ゥ蜈キ」
「あ˝ぁ?」
「遏・諤ァ謖∝凄逵キ螻樣ッィ莉冶??ス募?闊亥袖谿コ」
「なに言ってるか分かんねぇんだよ!!」
鬱憤を晴らすべく渾身の拳骨を叩き込む。
腕が拉げるが問題無し。
気にせず振り抜き殴り飛ばす。
圧し折れた腕を修復するついでに全身の肉を肥大化させ、甲殻蛇と氷塊を纏う。
鎧武者の様になった全身を撓めて跳躍し、太刀を振り下ろす。
長槍に防がれた上段からの一撃を、返す手首の動きで強引に軌道を変えて首を斬り付ける。
やはりと言うか、刃が通らない。
ブヨブヨとした皮膚に阻まれて斬撃も打撃も碌に効きそうにないが、戦うしかない。
覚悟を決めて打って出る。
繰り出された槍に脇を引き裂かれつつも、触手を掴んで背負うようにして投げ、床に叩きつける。
よろめくゲテモノの腹に全力で蹴りを入れ、拳を打ち下ろそうとして………………
「譛亥?螂疲オ∵遠螢頑柑谿コ霑ス蟆セ逾樒ァ」
「ッ?!」
SFのレーザー弾よろしく、異様な軌跡を描いて放たれた無数の光線を躱そうとした直前で、進路を変えたソレが俺に命中した。
蒼褪めた波動を撒き散らして爆発した弾頭に吹き飛ばされる。
空中にかち上げられた俺の頭上で化け物が槍を構え。
「髟キ讒肴ュェ豁ェ谿コ辷?茶髢?崕蜑」鬆ク譁ャ」
月の光を纏って撃ち出された神速の一撃に、胴体をぶち抜かれる。
急速に膨れ上がった穂先に腹を抉られ、肥大化していた肉が腐り落ちる。
そのまま人形の様に投げ捨てられ、更に切り裂かれた。
落下した俺を飲み込もうと悍ましい口が開かれ───────────────
「【殴り飛ばせ】!!」
不可視の掌が怪物を吹っ飛ばした。追撃とばかりに突き刺さる火球と雷霆。
ザマみろ。
取り落としていた太刀を回収し、構える俺の隣で黒い腕を携えるギンカ。
アヤメが錫杖を振り翳し、後ろで弩弓の弦が引き絞られる音。
というか。
「ギンカ、動けるのか?」
「痛い…………けど、問題ない!!」
「そうか」
短く返事を返して、残り少ない血液瓶を飲む。
ラスト一本の血液瓶。終わらないラストエリクサー症候群。
腹を括って前に出た。
太刀を星鎖棘鉄球に変えて突っ込み、近距離から全力で叩きつける。
鎖を手繰り寄せながら棘に引っ掛け、更に殴る。
振り落とされた槍をギリギリで躱して、まだ殴る。
突然放たれた衝撃波に怪物が叩き潰されるが、すぐに復帰するあたり、あまり効いていないようだ。
大人しくアヤメとオネットさんの準備が終わるまで時間稼ぎに撤しよう。
触手塗れの顔面に鉄球をぶち当て、振り回し、上から叩き潰す。
後衛を仕留めようと怪物が躍起になるが、させる筈も無い。
押し通ろうとしたバケモノに正面からぶつかり、肉体を修復しながら弾き返す。
逃げようと荒れ狂うバケモノの全身に甲殻蛇を絡めて引き摺り倒し、鎖で縛り付ける。
どうせ長くは持たないのだろうが、それでいい。
巻き込まれないように後ろに跳んだ直後。
「≪始原の種火≫≪転じて劫火≫≪古き微風≫≪色付きて風穴≫≪祈りたる壊光≫≪捻れて明星≫≪併せ造りし≫≪光明の一閃≫──────【白炎の咆哮】!!」
「『神鳴る雷』『渦巻く電光』『稲妻の真祖』『破魔の剛弓』『八種が一つ』『その御名を以て』『神敵を討て』──────【黒雷:轟】」
否応無しに死を予感させる真白の浄焔と、呪われた様な純黒の雷矢。
文字通り一撃必殺の威力を持った魔術に腹を喰い破られる寸前で、鎖と蛇を引き裂いて逃げるバケモノ。
想定の範囲内だ。
右目に意識を集中させて。
「【金縛り】」
つい最近覚えた魔眼。
その初歩の初歩。
相手の動きを数秒間だけ止める程度の技だが、こういう場面では役に立つ。
謎の抵抗を突破して発動した金縛りがバケモノの動きを封じ、それと同時に右目が吹き飛ぶ。
久し振りにクソ痛いが、耐えられない程じゃない。
バケモノの腹に刺さった大曲刀を電光が貫き、爆炎が呑みこんで………………………ぐらりとバケモノの体が揺らぎ、そして崩れ落ちた。
ピクリとも動かなくなるバケモノ。
やったか。
星鎖棘鉄球を回収して一息、奇跡的に生き残っていた血液瓶を飲み干す。
旨いな。というか右目がなかなか治らない。
暫く視界が塞がったままになりそうだ。
地面に寝っ転がるアヤメとオネットさん。
前を見ればバケモノの死体をツンツンするギンカ。
何がしたいのかわからないが、止めさせた方がいいだろう。
「おい、ギンカ。あまり弄るなよ?」
「問題無い、それよりもコレをどうやって持って帰るか考えるべき」
溜め息を吐きながら振り向くギンカ。
その後ろでバケモノがゆっくりと起き上がり…………………
「ッ、ギンカ!!!」
「?!」
全力で走って唖然とするギンカを押し倒す。
間一髪でギンカが喰われることは免れたが、代わりにゴッソリと腹を抉られた。
「蜷セ諤帝ォェ菴?ュ灘万鄒主袖辟カ荳崎カウ謇?譛幄エ?ココ閧」
相も変わらずに意味の分からない雄叫びを上げるバケモノ。
クソッタレが。
「レン、どうす」
咄嗟の判断で何かを叫ぼうとしていたギンカを放り投げる。
直後、大きく開いた顎に喰われそうになる。
押し潰されそうになりながら身体強化を使い、噛み千切られるのを回避。
視界の端の方で宙を舞うギンカを受け止めようとして一緒に転がるアヤメ。
異様なまでに広がった口に飲み込まれかけ、慌てて身体強化の出力を上げる。
神話生物の皮を被ったフル〇ル野郎が。
突進の勢いに押されてそのまま壁に叩きつけられた。
衝撃に体が軋むが、気にしている余裕が無い。
というか気を抜いた瞬間モグモグされる。
体を復元しながら脱出しようと足搔くが、どうにもならない。
脳裏に過ぎるあの吸血鬼の最期。
体が軋み、ブシュリと破ける。
いよいよ喰い殺される寸前で。
「レン君!使って!!」
こちらに飛んできた黒い金属筒。
忘れようもない例のアレの姿。
ここぞとばかりに身体強化の出力を最大まで上げて、左腕一本で顎門を支えつつ、右手でレバーを操作。
蒸気を吹きあげて展開される黒塗りの武骨な機構。
獰猛な駆動音を響かせて杭が回転し、熱を帯びる。
危機感でも持ったのか、俺を腹に納めようと化け物が口を閉じ始める。
背中をぶち抜いて巨腕を生やし、必死に抗う。
全身が砕け、鮮血が噴き出るがどうだっていい。
口腔の、下顎の辺りを狙って─────────────引き鉄を引いた。
衝撃と轟音。
反動で吹き飛ぶ俺と、微塵に粉砕されるとっつき。
撃ち出された裂杭が柔軟な皮膚を貫き、肉を穿ち抜く。
悲鳴を上げ、黒いタールのような血をばら撒いて、のたうち回るバケモノ。
まだ死なないか。
ならば。
「アッ、ァアァアアァァァ!!!」
自らを鼓舞するように喚き散らし、渾身の跳躍。
奴の背中に突き刺さった大曲剣の柄を握り締め───────────────掌が焼かれた。
白煙を上げて両腕が炭化する。
赤熱した鉄鋼に手を触れるような感覚。
だがどうだっていい。
歯を食いしばって柄に体重をかけ、表皮と肉を断つ。
迷宮の床を砕いてめり込む巨剣。
怒り狂うバケモノの頭蓋に振りかぶった剣を叩き込む。
血を垂れ流し、なおも蠢くバケモノ。
徐々に再生しつつあるその顔に浮かぶ酷薄な笑み。
チャンスは一度。
巨剣を構え、覚悟を決めて。
「『極海の僭主』『暴君の牙』『抉る頭甲』『氷界砕きの雄名』『その威光をこの場に示せ』──────────白鯨式:【崩突】!!」
自然と口から零れ出る呪詛。
剣の先端に純白の極光が収束し─────────────放たれた螺旋の閃光が、バケモノを消し飛ばした。
さっき見てユニーク5000超えてて脳液と輸血液出た。(次に一話ほど書いてから幕間挟んで過去投稿分の編集&改稿してから次の章に行きます)
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