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大人びている子供

明日香さんから相談を受けている間に樋野家の敷地内に入っていた。

とりあえずさっきのことは後回しにしよう。

今から合うのは明日香さんのお父さん、何か失礼なことをするとどうなるか分かったもんじゃない。


「ふふっ」


急に明日香さんが笑い出した。


「どうしたの?」


「今緊張してるでしょ」


「うん」


さすがに中身は大人とはいえ感情は子供のほうに引っ張られる。

意外と不便かもな。


「大丈夫お父さんは今日はお礼のために呼んだから」


「そう言ってもらえると少しは楽になるよ。」


「ではこちらです」


どうやらここからは朝野さんが案内をしてくれるらしい。

思っていたよりも広く一回通ったら覚えられると思うがさすがに広すぎないか。


「扉がたくさんあるけど、明日香さんは全部部屋覚えてるの」


「さすがに全部は覚えていない、でも半分ぐらいは覚えてる」


まあこれだけ広ければ使わない部屋もあるだろうし覚えてないところもあるだろう。


「でも朝野さんは全部の部屋を覚えている」


「へえー」


さすがここのメイド長だけど見た目は若いし今何歳なんだろう。


「…つきましたこの部屋で大助様がお待ちです」


なんか少しにらまれた気がしたが気のせいだろう。

…気のせいだよね。


今度から朝野さんと話すときは心の中でも余計なことをいうのはやめようかな。


「こんにちは宮野君」


「こんにちは樋野さん」


「別に大助でいいよ、宮野君は娘の恩人になるわけだからな」


「ありがとうございます大助さん」


見た目は少し怖いけれど中身はとてもやさしい人と感じた。

でも一つ気になったことがあるそれは


「………」


なぜかずっと見てくる。樋野家は人を観察する習慣でもあるのだろうか。


「どうお父さん」


明日香さんが大助さんに向けて何か確認を取っている。


「いいと思うぞ。でも念のためテストしたいことがあるからそれを試していいかい」


「わかった」


何について話してるんだろう。

テストって何のことだろうか…なんか少し嫌な予感がする。


明日香さんが近づいてくる。


「さっき車で頼んだこと覚えてるよね」


「うん、守ってもらえないかって言ってたけどまさかあれってほんとのことだったの」


すると明日香さんは頷く。


「これは私からもお願いしたいと思っていたんだ」


「でも僕普通の子供ですよ」


「普通の子供はそんな大人びてはいないんだよ」


それはごもっともで…


「それに…」


(なんだろう…⁉)


俺は後ろをふり向いた。

あっ…やべ。


「やっぱり君は敏感なんだね」


いったい何があったか、それは俺に向けて悪意のような意思が伝わってきた。

これがさっき言っていたテストだろう。

俺がこれに反応できるかどうか。


「…でも僕自身戦えませんよ」


「それについては大丈夫だ、逃げることを優先してほしい」


これはいろんな言葉を使って断ることもできそうだが…

そうなった場合ほかの方法をとりそうだな。


「それにずっとというわけではない、1週間だけでいい、頼む」


頭を下げられたら断りにくい…。


「わかりました。任せてください、でも子供に頭を下げるのは…。」


「それは大丈夫だ、君のことを子供とは思ってないからな」


…それはそれで少し複雑だ。


「ありがとう武」


久しぶりに頼られるからか少しむずがゆさを感じた。

少しずつ頻度が落ちるかもしれませんがよろしくお願いします

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