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頼み事

今日は学校の周りに不審者が出たため学校は休みだそうだ。

樋野家の誰かが学校側に何か言ったのだろう。


ようするに今日は自由時間というわけだ。

さて何をするかな。

幼稚園は普通にあるみたいだから美春はいないし、宿題とかも終わらせてしまった。


本当に何をしようか…。


『ピンポーン』


誰か来た。今は親も外出中でいないし俺が出るしかないか。


モニターをのぞき込むとそこには樋野さんがいた。

家の場所を教えた記憶がないけど、もしかして貴族って簡単に人の住所を見られるのだろうか。


とりあえず玄関まで行きドアを開けると確かにそこには樋野さんがいた。


「こんにちは、急にどうしたの?」


「こんにちは今日はあなたに用事があってきた。


用事?何の用事だろう。


「昨日のお礼」


「…あぁ、朝野さんが言っていたことね」


あっていたようで頷いてくれた。

後日って言ってたけど思ったより早かったから忘れてたな。


「わかった。ちょうど暇だったしいいよ。」


「……。」


樋野さんは俺の顔をじっと見つめてきた。


「ど、どうしたの」


なぜか疑われているようなまなざしを受け、言葉が詰まってしまった。


「落ち着いていて本当に小学生と話しているのなと思って。」


「気のせいじゃない」


「……。」


子供がどんな感じなのかがわからない…。

感情は少し子供よりなきがするけど言動はやっぱり大人っぽいのか。

これから気を付けて話すべきかな…。


「まあいい、それより車に乗って」


俺は樋野さんに案内されるように車に乗った。





「……。(じーーー)」


き、気まずい。出発の後からずっとこの調子だ。俺何か変なところでもあるのかな。

もしかして、車に乗る時も何か作法が……。

さすがにそんなわけないか。やっぱり俺が子供っぽくないからか。


「お嬢様、武様がお困りですのでそれ以上見続けるのは失礼ですよ。」


すると樋野さんはじっと見ることをやめたがそれでもちらちら見てくる。


「えっと、どうしたのかな」


話しかけるのには少し抵抗があったが、ずっと無視し続けるのもどうかと思い話しかける。


「あなたを見てると面白い、そういえばあなたの名前って何?」


ほとんどの人の挨拶聞いてなかったんだな。

確かに一度も名前を呼ばれたことがないような。


「俺は宮野武だよ、普通に名前で呼んで大丈夫です」


「私は樋野明日香、私も名前で構わない。それと自分の話しやすい話し方で大丈夫」


「うん。ありがとう明日香さん」


よかった、何とか打ち解けていけそうだ。


「そういえば昨日の人たちは捕まったの?」


すると明日香さんは首を横に振った。

やっぱりつかまってないか。

あいつらが逃げるための時間は余裕にあったもんな。


「それで思い出した。武私を守ってくれない?」


「え…え…?」


俺って普通の人生を歩めるのかな…。

ありがとうございました。

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