運動会練習
五月の中旬。俺たちの学校は6月の初めに運動会があるため何の競技に出るか決まりその練習があっていた。
競技は学年ごとにやることになっているから一年の競技は全部出ることになっている。玉入れやかけっこ綱引きと1年生だからか出る競技は少なかった。
赤、青、黄の3組に分かれて点数を競う。俺は赤組。
「今日は肌寒いですよね」
「そうだね。風邪ひかないように気を付けないとね。白崎さん」
毎年組が変わるらしく今年初めての運動会で一緒になったのはになったのは白崎さんだった。
だが悲しいことに明日香だけ青になってしまった。最初は寂しかったのか瞳を揺らしながらこちらを見てきたときにはみんなで励ましていた。でも…。
俺は青組のほうを見る。
「明日香ちゃんってあんまり話さない人と思っていたから話しにくい人と思っていたけど話してると楽しい人だったんだね」
「そ…そう」
同じクラスの男女や年上の人と話している。仲良くできそうな友達ができたんだな。
あの時明日香の話を聞いてた時は友達を作ることをためらっているようにしていたけど…。
俺は今の明日香の幸せそうな顔を見てほほ笑む。
「本当に幸せそうですね。幼稚園の頃から一緒にいたので少し寂しい気がします。でもあの時よりも笑顔が増えていていいですね」
白崎さんは幼稚園から一緒でどんなことが起きていたのか近くで見てきたからさらに何か来るものがあるのだろう。
「あれ?楓ちゃんそれに白崎君も」
後ろから俺を呼ぶ声が聞こえた。
「渋谷さんも赤組だったんだね。同じクラスだったけど誰が同じかちゃんと確認しとけばよかったよ」
「私も」そういいながら渋谷さんは俺たちのほうに来る。
「白崎さん渋谷さんと知り合いだったんだね」
「うん。凛ちゃんは最近隣に引っ越してきたんだよ」
「教室じゃあまり話さないからね」
それはほとんどの時間を本を読んで過ごしてるから集中して読むのを邪魔したくなかったのでは…。
少しの間白崎さんたちの話を聞いていると。
「赤組の人ー次は応援の練習するから集まって!!」
と赤組のリーダーの声がかかる。
「どうせなら1位を取りたいし頑張ろうか」
「そうだね」
「…私は小説が読みたいな」
どんな時でもぶれないな渋谷さんは。
練習が終わった後しっかりと本を読んでいる渋谷さんを見て俺と白崎さんはつい笑ってしまった。




