遠足に向けて
今は5時間目。明日が遠足の日のため桃井先生が説明をしている。行く場所は近くにある山だ。そこには公園が設置されていてそこでご飯を食べることになっている。
これは登山ではと思ったがみんな楽しそうにしているし別に何でもいいか。
「説明はこれで終わりますが、何か質問はありますか」
ほとんどプリントに書いてある通りだったので聞くことはなかった。ほかの人たちは明日が楽しみで質問どころじゃなさそうだけど。
「なさそうですね。あとは、お菓子食べられるぐらいにしておいてくださいね。毎回大きいサイズのお菓子を持ってきて食べきれずに閉じるものがなく大変そうにしている人がいますから気を付けてくださいね」
すると授業の終わりを知らせるチャイムが鳴る。今日は遠足の準備のためこれで終わりだ。残りは掃除をして帰るのみとなっていた。
「掃除場所に行こう」
話しかけてきたのは石垣 翔太だ。掃除場所が同じなので話すようになった。
「ちょっと待ってプリントをファイルに挟むから」
「わかったじゃあ廊下でまってる」
俺たちの掃除場所は1年の靴箱。掃除場所は班でというわけではなく自分のしたい場所を選ぶ。俺は裕貴に誘われて靴箱を選んだのだがじゃんけんで決めることになり裕貴は負けていた。
その時に最後まで残ったのが俺と翔太だ。翔太は結構いろんな人と交流しており6年にも知り合いが数名いるらしい。話しやすいしくごく助かっている。
片付けが終わり廊下へ向かう。
「それじゃ行こうか」
「オッケー」
☆
「それでは皆さん気を付けて帰ってくださいね。それではさようなら」
挨拶をし終えるとみんな教室を出ていく。スーパーとか駄菓子屋にお菓子を買いに行くのだろう。
「私たちも行こう」
「わかった」
荷物を持ち教室を出る。靴箱を出るといつものように俺の家に向かう。
「そういえば武。お菓子どうする」
「うーん、多分手作りかな」
手間はかかるが、量は自分で決めやすいし大目に作っても家族が食べてくれる。
「ならそのお菓子一緒に食べてもいい?」
「別にいいよ」
おいしくできるように頑張らないとな。
家が見えてくると家の前に人影が見えた。身長が小さかったので友達の誰かだろうと近づくとあちらも俺たちのことに気づく。あれは…。
「何しに来たんだ裕貴」
「いやお菓子を一緒に買いに行きたいなって思って急いできたんだけど、明日香と一緒に帰ってたんだな」
裕貴はいつも一番に帰っていたので一緒に帰ってきたことを知らなかったようだ。
「いつも一緒に帰ってるよ。そしてすまん。俺はお菓子を買いに行かないんだ」
「え!なんで一緒に食べようぜ」
「お菓子は持っていくんだけど手作りのを持っていくんだ」
裕貴は驚いたように目を見開く。
「お前すごいなわざわざ作るなんて。でもお前の料理うまかったしな明日食べさせてよ」
「だめ、全部私のもの」
いや明日香食い意地張りすぎだろ。
「仲良く食べような。持ってこないぞ」
「「ごめんなさい」」
この会話をしていて思う。俺はおかんかな。
そのあと裕貴は自分のお菓子を買いに行った。
そういえば…。
「これあげるよ」
「これ何?」
俺が渡したのは紙だ。それには、
「最近携帯を買ったからそれは俺の電話番号だ。知っておいたほうが便利だろう」
明日香は俺の電話番号を握りしめ。
「ありがとう」
と笑顔でお礼をしたのだった。
ありがとうございました。




