誕生日
遅くなりすみません。
日曜日。今日は待ちに待った美春の誕生日の日。
もう準備はできておりあとは友達が来るのを待つだけだ。
友達は全員明日香の家の車に合流した後全員でやってくるらしい。
でもあの車4人乗りだったような…。
小学生の体が小さいからとはいえ乗れても5人だろう。どうするんだ?
すると車の音が聞こえた。
「兄ちゃんのお友達かな」
「一緒に行ってみようか」
「うん」
手をつないで玄関まで行く。
…いつも送り迎えしてる車のエンジン音ってこんなんだっけ?
美春がドアを開ける。
「すごーいなにあの車」
いやあれってリムジンだよな。あんなものまであるんだな~。
……これ絶対めちゃくちゃ目立ってるよな。
美春が喜んでいるからまあいいか…。
それにほかのみんなもはしゃいでるし。中山君は緊張してるみたいだけど。
「じゃあみんな入って美春の誕生日会しよう」
☆
「「「美春(さん)誕生日おめでとうーー!!!」」」
「ありがとう!!」
美春は今日一番の笑顔を見せていた。
中山君たちの自己紹介は来てからすぐすまして仲良くしている。
特に女子たちはすぐに美春と仲良くなっていた。さすが女の子はすぐにいろんな人と仲良くなれてすごいな。
ちなみに前と同じで明日香は抱き着いている。けど…。
「私たちも参加してよかったのかしら。子供だけで楽しむのもいいと思ったのだけど」
「ええ~、お母さんもちゃんと参加しようよ」
「美春がそういうなら…」
「遠慮しなくて大丈夫です。私たちから来ましたので」
「楓ちゃんはしっかりしてるねえ」
白崎さんが照れてる…。
ちなみにお父さんはカメラで写真を撮っている。
たまにこっち向いてと言っていて大変そうだ。
「この唐揚げおいしいけどお母さんが作ったのか」
「本当ですね。おいしい」
中山君と裕貴は美春と話すわけでもなく来てからずっと料理をつまんでいる。
「いや今日のはほとんど俺が作ったかな。もちろんお母さんにも手伝ってもらったけど」
今日は美春のお願いで料理をふるまってほしいといわれたので早起きをした。
さすがに人数が少し多いのでお母さんにも最低限手伝ってもらったがほとんど自分の手で作れた。
「ほんと、おいしい。私の家の人と張り合えそう」
「ほめてもらえてうれしいよ」
そして時間が進み料理もほとんどなくなった。
あんなにたくさん作ったのにもう食べきるなんてすごいな。
「じゃあ最後にケーキでも食べましょう」
「うん」
ケーキは美春の好きな食べ物の一つだ。美春もなかなか食べていたというより、ひな鳥のように食べさせられていたけどよく食べられるな。
さすがに感心してしまう。
「じゃあみんなで歌おうか」
「「はい」」
「じゃあ、せーの」
お母さんの合図とともに歌いだす。
お父さんは動画を撮っているな、仕事が早い
それにしても初めてこんなにたくさんの人と歌う。
前世では二人で歌っていた。もちろん瑠璃と。
瑠璃ももうすぐ誕生日だ。誕生日当日には歌だけでも歌おう。たとえ聞いていなくても。
そして楽しい誕生日会を終え太陽も見えなくなりそうになっていた。
「「「ありがとうございました」」」
「いいえ、また来てくれると嬉しいわ」
「また来ます」
「また来てね…」
美春は泣きそうになっていた。楽しかったからな。
俺は美春の頭を撫でる。
「また来てもらえるようにするから、今は笑顔で見送ろうな」
「うん」
そういうと笑顔になってくれた。
「また、遊びに来てね」
「「「もちろん」」」
そしてみんな車に乗っていく。しかし明日香だけ近づいてくる。
「明日時間あいてる?」
「大丈夫だけど」
宿題を終わらせ明日特に用事もなかったはずだ。
「なら明日迎えに来る。お父さんがまた話したいって」
「わかった」
言い終わるとお母さんたちにも挨拶をし車に乗って帰っていく。
とうとう終わり…。
きっと大助さんが話したいこととは明日香を守ってもらいたいという頼み事のことだろう。
今日一日明日香の様子がいつもと様子が違っていたのもそれが関係してるはずだ。
楽しそうにしていた。でも何か覚悟しているように感じた。
今、美春が楽しくしてくれているのは明日香のおかげも入っている。
なので頼まれなくても守ろうと思っている。
でもきっと迷惑をかけたくないと思ってるんだろうな。
明日はきちんと話すか。
明日香の気持ちを確認するために。無理をさせないために。
ありがとうございました。




