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ボクノカゾク
昭和の終わりに僕は生まれた。
物心がついた頃、親父はいなかった。
1番古い記憶はボロいアパートの外。
ばぁちゃんの背中の上だ。
星空を見ながらお母さんが帰って来るのを待っていた。
3才になった。親父は帰ってきた。
新しいマンションに親父とお母さんと僕の3人で住み始めた。
ばぁちゃんはばぁちゃんの家に帰った。
これから書くお話はヤクザの親父と強気なお母さんと優しかったばぁちゃんと小心者の僕との思い出。
僕は親父が大好きです。僕はお母さんが大好きです。僕はおばぁちゃんが大好きです。僕は僕が嫌いです。