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ザ・シークレットヒーローショー  作者: 夕凪 もぐら
へなちょこマコと悪質なバディ
1/50

プロローグ

表紙絵的な挿絵

ウェディングドレスのシャロン・オールグリーン

画・柚猫さま

 メーデー。メーデー。メーデー。


 こちら忘られたあおきこの星に取り残された小市民、名を神田川 誠(かんだがわ まこと)。この通信を聴いているきみよ。応答せよ。願わくば応答せよ。


 あーあー本日も晴天なり。テス。テス。SOS。SOS。


 さて、まずは何の話をしよう。固い話は無しにしよう。だからこれは実に下らないぼくの話。まずぼくには人に話すようなドラマティックなエピソードは持ち合わせていない。


 かと言って平々凡々かと訊かれれば『寧ろ並以下です。さーせん』と得意の美しいスライディング土下座をしなければならない程、つまらない人生を歩んできた。なぜならばぼくには友達がいないのだから。できるだけ飽きさせないよう、咽せそうにそうになるほど盛りに盛って話そうと思うのでどうかどうか聴いてやって欲しい。




THE() SECRET(シークレット) 

HERO(ヒーロー) SHOW(ショー)


挿絵(By みてみん)




 時は二〇XX年春。恋に落ちる林檎と蜂蜜よろしく、世のまことけしからんカップルどもがあっちでイチャイチャ、こっちでイチャイチャ、こそこそスマートフォンで愛を囁きあっていた頃、ぼくらは無骨な無線機で、隠語を駆使して上官に有益な情報を報告していた。


 そんな現在うだつの上がらない生活を送っている。世は不景気で就職難の時代。職にありつけただけでも有難いなんて人は言うが、彼らは知らないのだ。ぼくがどこに就職したのかを。


 これは眉唾な話で大変恐縮なのだが、ぼくがリクルートしたのは、とある悪の秘密結社だった。これは内緒の話だ。絶対にだれにも言わないで欲しい。


 ここだけの話ではあるのだけれども、カルフォルニア州スタンフォード大学のすべてのカリキュラムを飛び級で修業し終えたぼくは、アメリカにあるその悪の秘密結社にスカウトされた。募集要項には二十三歳以上の健康な男女とあるが、飛び級したぼくに組織の息のかかったゼミの教授が声を掛けてきたのだ。


 表向きは倍率二〇〇倍を超える有名機関。非公認ではあるが国家安全保障会議直轄の知る人ぞ知る有名な国家機関である。非公認なのと薄暗い業務内容からか、中の人間はそれを会社なんて呼ぶが企業法人というわけではない。


 そのコミニュケーション能力の低さからか、飛び級制度の弊害ともいうべき実年齢の低さからか、有名企業の面接にことごとく落とされていたぼくは、その話にすぐさま飛びついた。その時から悪の秘密工作員であり、悪の諜報員であり、悪の親玉(大統領閣下)の手先となったのだ。


 まさかその報酬が月々二〇〇〇ドルにも満たない安月給とも知らずに。


 秘密結社なのにいきなり秘密を暴露してしまった。口が軽いと人は思うであろうか?


 たしかに口の軽い人間は信用できない。しかしだ。考えてみて欲しい。口の堅い人間がはたして信用できるのかを。口の堅い人間が自分にも、何か重要な隠し事をしていないのかを。


 まあ、つまるところこの物語はそんな話である。


 

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