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「というかこれってどう消せばいいんだ?」

俺はそう思って、思考する。

「やっぱり火を消すには水だよな。」

俺はそう思って、水を出そうとする。

「水!」

そうすると、コップ一杯分くらいの水が出てきた。

「少なすぎるだろ!」

そういうと、ドバドバとあふれ出してきた。だがしかし、火は消えない。

「ええい!消えろよ!火!」

そういうと、普通に消えた。

「ふむ。出したのは消えろっていえば消えるんか…」

で、どんなのが出せるかやってみる。

「RPG-7!」

そう叫ぶと、手にはRPG-7が握られていた。

「うおっ!こんなのまで出せんのか…」

あれ?これってかなりチートじゃね?まぁRPG-7は消しておこう。で、一応護身用に適当な拳銃とナイフを出しておく。

「ベレッタM92とベンチメイド 141SBKニムラバス。」

そういうと、ニムラバスは鞘に入り腰に装着されており、ベレッタも腰に装着されていた。

「というかファンタジーなのにスーツってのもなんかいやだな。」

ファンタジー世界に来たのにスーツというのは目立つだろうし、面倒くさいので、

「この世界の一般的な平民の服装。」

そういうと、今までのスーツ特有の感じがなくなり、全体的に白い布の半そでになっていた。下は長ズボンだった。

「うん、落ち着かないからチェンジだ。パーカーとジーンズ」

そういうと、灰色のパーカーと、黒いジーンズを履いていた。俺はとりあえずフードをかぶって歩き出した。ついでにここは、リベラ大陸のようだ。で、今いるのは、迷宮都市とよばれている、レスラトガという都市の後ろにある丘らしい(スマホに書いてあった限りは)。で、まぁ言葉がかなり違うわけでして。で、それをカバーできるのがこの能力である。

「リベラ大陸の基本知識。」

そういうと、頭の中に大量の情報が流れ込んでくる。

「うお!頭いてぇ!」

そういっても頭の痛みはおさまらず、だんだんと熱くなってきたように感じる。

「これが知恵熱ってやつか…?」

ぶっちゃけ喋るのも億劫である。で、この世界についてはちゃんとわかった。まず、この世界は奴隷制度がある。まぁファンタジー世界ということでなんとなくわかってたけどな。で、この世界の獣人はいわゆるケモ耳である。ウッヒョー!これが一番の収穫かもしれない。で、金の単位はゼニーだ。パン一個が100ゼニーで、基本は円と大して変わらないようだ。で、貨幣が1ゼニーが1銅貨。100ゼニーが1銀貨、10000ゼニーが1金貨である。そのうえもあるらしいが基本使うのはこの三つらしい。で、モンスターの種類も大分分かったが、やっぱりドラゴンは強いんだなぁ。うん。で、少数だが、ドラゴンの血を引いた人間がいるらしく、そいつらの事を竜人と言うらしい。まぁ会うことは基本無いらしいが。エルフもいるらしい。基本森で引きこもってるやつらしいがな。


「はぁ。とりあえず金を出しておこう。1000ゼニー。」

ご丁寧に革袋の中に銀貨十枚が入っていた。で、レスラトガに入る為に100ゼニー。で、身分証明書を作る為に500ゼニーかかるので、一応これ位でいいのだ。というか金は基本自分で稼ぎたい。

で、丘から少し歩くと、大きな街が見えてきた。で、その検問所のようなところに、人が並んでいる。

「うわ。結構待ってんな。」

そう悪態をつきながらも列の最後尾に加わる。で、しばらく待っていると、自分の番が回ってきた。

「100ゼニーを頂戴します。」

若い兵士がそういってきたので、銀貨1枚を渡す。

「ほいよ」

「では、通っていいです。」

そういって、普通に通してくれた。」

で、都市に入ると、木造やレンガの家が建ち並び、人の声でにぎわっていた。

「これを見ると本当にファンタジーだと実感するな。うん。」

そういいながらスタスタと役所に向かって歩いていく。何故役所に行くかというと、身分証明書を作成するためである。身分証明書と言ってもカードみたいなものである。魔法がかけられていて、絶対に紛失しないようになっているし、これがあるだけで店とかで安心して買い物ができる。これがなかったらぼったくられても文句は言えない。

で、しばらく歩いていると、大きな建物に到着する。中に入り、受付の横の身分証明書を作成する場所に向かう。そこには、いかにもおしとやかなお姉さんがいた。

「でけぇな…(ボソッ)」

何がとは言うまい。そこには結構な人が並んでいたので、その隣のおっさんのところに並ぶ。で、少し待つと、

「身分証明書の作成ですよね。まずはここに名前を書いてください。」

手早く準備を済ませたおっさんは、身分証明書の作成をてきぱきと進めていく。

「次にスキルですね。貴方はスキルを持っていますか?」

「はい、筆記です。」

とりあえず筆記だけでいいか。

「珍しいですね。男性の方で筆記を持っているのは。」

そういいながらもテキパキと進めていくあたりプロだなぁと思う。

「そうですかね?まぁたまにはこういう人もいるんですよ。」

「そうですか。では、これがカードです。紛失しないようにしてくださいね。」

「了解です。」

隣のお姉さんとは比べ物にならない速さだ。で、用が済んだので早々に役所から出る。そして、冒険者ギルドに向かう。冒険者ギルドとは、ダンジョンを探索する冒険者達が必ず登録しなければならない組織で、これに所属する事により、色々な面で融通が利くようになる。一番の利点はダンジョンに入れるようになることだ。他にも、依頼板というものがあり、一般の人々から、店からの依頼を受けることができ、信頼を得ることもできる。しかし、完全な実力の世界の為、才能がかなり関わるらしい。で、まぁ何故入るのかというと、金を稼ぐためだ。言霊を使って出し続けてもいいのだが、それだとなんかやることがなくなってしまいそうな気がしたので、しっかりと稼ぐことにした。まぁ必要な時は出すけどな。

で、冒険者ギルドに移動中に、チンピラっぽいのに絡まれた。

「おい兄ちゃん。いいもん持ってんじゃねぇか。俺達に恵んでくれよ。」

「いいだろぉ?そんないい服きてるんだからさ。」

ふむ。どうやらこいつらは俺の事を金持ちの坊ちゃんだとでも思ったんだろうな。

「あぁ?自分で稼げよ。」

と、言い返す。

「おとなしく金置いてけよ。痛い目にあいたくなきゃ、な。」

ふむ。脅しか。ここは人が通りにくいようなので、助けを求めるのもちょっと面倒だな。ふむ。こういう時は、警察を呼ぶのが一番だよなぁ?

「憲兵さーん!」

とりあえず大声で叫んでみる。言霊が発動する。

「馬鹿め。ここには憲兵は…」

そんな事を言った瞬間、

「君たち!何をしているんだ!」

憲兵さんの声が聞こえてきた。言霊で憲兵さんが呼び寄せられたのである。

「チッ!ずらかるぞ!お前等!」

リーダー格がそういうと、クモの子を散らすように逃げ出した。

「大丈夫かね?君。」

「ええ、大丈夫です。」

「正直、ここはあまり治安がいいとは言えない。ここはもう通らないほうがいいぞ。」

「分かりました。」

まぁお礼参りに来られても困るしな。

で、そのあと普通に冒険者ギルドについた。冒険者ギルドの中は凄いガヤガヤと騒がしく、受付の横にはかなりの大きさの掲示板が掲げてあった。それにはたくさんの紙がピン止めにされており、それをかなりの人数が眺めている。その中にはケモ耳の女の子もいた。

まぁそれらを全部無視して冒険者登録しに行く。で、こちらは美少女とおっさんと青年イケメンがいた。イケメン死ね。貴様みたいなのがいるから俺のようなDTが生まれるんだ。

で、そんな恨みをこもった目線で一瞬睨み付け、一番すいているというか誰もいないおっさんのところで登録をする。

「身分証を見せてください。」

「どうぞ。」

身分証を机の上に呈示する。

「ふむ。珍しいですな。筆記持ちが冒険者になるなど。」

「まぁその辺はスルーしてください。」

で、ささっと作業を終わらせたおっさんは、こちらに身分証明書と冒険者の登録証を渡してくる。

「では、知ってるとは思いますが冒険者の説明をします。冒険者のランクはFからSSSまであり、Aまで行けたら一流と言われています。S級からはまるで別物です。で、依頼を受ける事が出来るのは自分のランクの1つ上まで。まぁほとんどいませんがね。で、C級以上になるには昇格試験が必要になります。まぁこれは後々説明します。で、次にチームについてです。チームは、個人とは別にランクを持ちます。ランクは、そのチームの平均です。チームは基本ランクの1つ上の依頼を受けます。個人とはできる幅が違いますからね。まぁチームが本当に必要になってくるのはD級からですから、焦らなくて結構です。まれにソロでやっている人もいますがね。」

「なるほど。分かりました。」

「まず最初は、都市近辺での採取依頼を受ける事をお勧めします。いきなり戦闘は荷が重いですからね。」

「そうします。」

「知っていると思いますが、依頼は、常駐依頼というものがあり、これは、薬草やついでに狩ったモンスターを換金する事が出来ます。まぁ基本通常依頼のついでみたいなものですがね。」

「それは知ってましたね。まぁとりあえず採取系の依頼でもこなしますよ。」

「そうですか。では、ご登録ありがとうございました。」

そういって、おっさんの丁寧な説明が終わった。

新生活がいよいよ始まるなぁ。楽しみだ。


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