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文章の肉づけ

 他人の小説を見ていると、ストーリーの長さの割に文章量があまりに短いものをよく見かけます。

 分かりやすい文章の為に無駄を省くのは、確かに大事な事なんですけど、肉をそぎ落として骨だけ残したんじゃ、あまりに旨みが足りません。


 例文を出します。

『俺はあいつを蹴り飛ばした』


 はい、分りやすくて無駄のない文章ですね。ではこれでどうでしょう。


『俺は一歩引いてから助走をつけ、あいつに向かって跳躍する。風をまとって放たれる蹴りは、あいつの鳩尾に突き刺さって吹っ飛ばし、遠くの壁へとめり込ませた』


 何ということでしょう。何の変哲もなかった蹴り飛ばす描写が肉づけによって、あたかも必殺級の一撃を持っているようになりましたね。

 大事なのはやはり語彙力です。小説や辞典を開いて、どんな言葉が使われているのかを吸収してください。文章を読んで味気ないと感じたら、まずは描写という肉づけを行うのがいいでしょう。

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