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精霊達の箱庭  作者: ヒヨコの小説家
2章 前進

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第三十二話 平穏

 フィーシは大きな欠伸をして、身体を伸ばした。

 レオ君の身体にぶつかった。


 …?なんでレオ君が居るんだろう?どうして寝て……。自分の部屋に入る光から、既に正午を過ぎている事が分かった。


 え?今お昼過ぎ?!

ティア:「あんた達、朝からずっと寝てたのよ。まあ夜更かしなんかするからね」

 いつから居るのか分からないティアが、教えてくれた。


 僕がぶつかったり、驚いたりしているとレオ君が眠たげな目を擦りながら起きてきた。


 寝癖が付いた顔で、僕の顔を見て。ベッドを見て。ベッドから飛び起きた。


レオ:「あ、え?! ごめん、眠くてつい寝てた!」

 そんなに慌てなくて良いのに、別に誰が叱るわけじゃないし。

 僕は、大きな欠伸をして。二人で昼食を食べに食卓に向かう。水で口をゆすぎ、飲み。顔を洗ってから。


 今日は、兎のお肉が挟まってるサンドイッチだった。僕もレオ君もご機嫌で食べた。


 食べ終わるとティアが口を開いた。口は無いが。

僕はレオ君の手を握って二人で聞いた。

ティア:「おはよう二人とも。遅いお目覚めだけど、一つ聞いても良いかしら? 村が飾り付けやらで忙しそうだけど、何が始まるの?」


 飾り付け…?僕はいまいちピンと来なかった。

 レオ君の顔を伺うと、淋しそうにそして嬉しそうに笑顔で教えてくれた。


レオ君:「精霊祭さ。」



フィーシ&ティア:「「精霊祭?」」

 二人で一緒に聞いた。


レオ:「地の大陸を離れて開かれなかった。出来なかったんだけど、色々な問題が解決したから再開されるんだと思う。」

 精霊に感謝を伝え、死者の幸福を願うお祭りなんだ。と、レオ君は続けた。


 飾り付け、騒ぎ、食べ、飲んで祈りを捧げる。

 そんなお祭りなんだそうだ。


レオ:「綺麗に飾り付けて、騒いで精霊達を呼び。感謝を伝えながら元気な姿を見せるんだ。今日という日を生きている事に感謝を捧げ、今日までに亡くなった人達の安らかな死後を祈るんだよ。」


 ティアは感心していた。

 正直、聞いていた人間達のイメージと、フィーシやレオ君、この村の人達の差に驚いていた。


 だがこのお祭りが"再開"されたという事は、人間達全体が自分のイメージから離れている気がした。


フィーシ:「へー、もしかして今日のお昼が豪華だったのもお祭りの関係なのかな!」

 フィーシは初めてのお祭りにワクワクしていた。


レオ:「いや、昼が豪華だったのは関係無いかな。多分フィーシのお母さんの機嫌でも良かったんじゃないか?」

 朝から嬉しそうなフィーシの母親を思い出し、レオ君は言った。


 そっかぁ…そっかぁ!お祭りかぁ!

 どんな物が出るんだろう。冒険者さん達、マギ先生は参加するのかなぁ。僕は足をパタパタさせて早く祭りの時間にならないか待ち侘びた。


 ティアもいつもよりご機嫌で動き回っている。


 レオ君は何かに気付き、申し訳無さそうに教えてくれた。"今日じゃないぞ"と。


 祭りの日は朝から太鼓の音?が響くのだという。

 村全体に聞こえるように、精霊達に聞こえるように。


 そしてお昼ご飯の時間は皆で食べ、最後の準備を皆で行って祭りは開始されるのだという。


 僕達二人は少しがっかりしたがすぐに表情は変わり、そう遠くないお祭りに思いを馳せた。


 レオ君は、そんな二人を見て嬉しく思い。亡くなった幼馴染に想いを馳せた。

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