表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
精霊達の箱庭  作者: ヒヨコの小説家
2章 前進

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

25/33

第二十四話 友達と冒険

 フィーシと別れた後、母親に連れられて家に帰った。僕は家に帰ってすぐ、部屋に立てかけてあった2本の棒のうち、自分のものを握って外に出た。


 昨日と同じ、チャンバラに使っていた棒を…。

 そして素振りを始めた。何かをしなければならないという焦燥感を振り払う様に。


 見ている事しか出来なかった自分を、助けを呼ぶ事すら出来なかった自分を、棒で振り払うように。


 フィーシはウルススが死んだ後、謝っていたと言っていた。違う。違うんだ。謝るのは僕の方なんだ。棒を振る力が増す。


 僕があの時強ければ、何かが変わったかも知れないんだ。僕があの時賢かったら、何か出来たかもしれないんだ。


 湧き上がる感情を全て振る速度に変えて、振り続けた。


 感情を出し切り疲れた身体を地面に放り投げ、暗くなっていく空を見上げる。

 ウルススは…ちゃんと土の大陸に帰ったらしい。皆いつか精霊になるんだろうか…。


 ツラい、悲しい、苦しい…だけど…。いつかウルススに冒険譚を聞かせられるくらい。次は誰かを守れるくらい、強くなってみせるから…。


 父親が帰って来ると、背中の土や埃を叩いて家の中に入れてくれた。


 身体を拭いてご飯を食べてすぐに寝た。



 朝が来ると自然と身体は起きた、心も…かなりスッキリしていた。

 心に押し込めるのも、追い出すのもやめて、寂しさを心に住まわせて食卓に向かう。


 今日は朝食の味が分かった。


 ご飯を済ませ、行ってきます。と言って出発しようとした時。

 父親が冒険者パーティーが村に滞在する事を教えてくれた。

 母親は"いってらっしゃい"と優しく言ってくれた。


 フィーシの家に行く足取りは軽かった。

 一緒に冒険の話を聞きに行こうと思った。


 間違えてウルススの家に向かおうとした足を(たしな)めて。僕はフィーシの家まで歩いた。



 フィーシは寝ていた。寝ぼけていた。

 年長者として、しっかり手を引いてあげなきゃと思い。フィーシを外に連れ出し。冒険者達の元に向かった。


 道中、フィーシに顔を見られないように前を歩いた。


 

 冒険者達の話を聞きたくて、人の中に混じった。

 ウルススにいつか聞かせてあげる為にも、弓使いの人の話を熱中して聞いた。


 ここに来る前の、土の大陸に住んでいたオーガを倒した話などは皆息を呑んで聞いた。

 彼等は誇り高い戦士らしい、力も強いが技も使う。ただのオークなど、簡単に蹴散らしてしまう事を聞いた。オーガを倒した私達が居るからこの村は大丈夫だと言っていた。


 土の大陸で食べた豚の腸詰は美味かったという話をされた。一瞬言い澱んでいたが最後まで続いた。

 ガブッと噛み切ると、口に旨みの塊が飛び出し溢れるそうだ。口の中の旨みは、追い掛けて口に入ったパンにまで沁みる程だという。

 飲み込んだらエールを流し込み、全てを押し流すのが最高なのだとか。

 お前達にもいつか分かると笑っていた。


 土の大陸には、土竜様が住まう洞窟があるのだそうだ。中は広く、色々な鉱物があり、土竜様が住んでいるのだという。

 少しだけなら鉱物を持って帰って良いが、欲深いと土竜様を怒らせてしまうらしい。

 土竜様は大きく、力強く、私達なんて全く相手にならないから怒らせてはいけないと言っていた。


 どれもこれも僕の心を燃やした。楽しかった。気付いたらフィーシが他の冒険者?さんの前で声を上げていた。

 何やらあっちも楽しそうだ。後で聞いた話を交換し合おうと思って、冒険の話に意識を戻した。

 死んだ人の名前を間違える困った作者が居るみたいです。

 直しました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ