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精霊達の箱庭  作者: ヒヨコの小説家
1章 大きな過ち、小さな一歩

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第十四話 Bランク冒険者パーティー⑤

 遺品探しを諦め、集落を後にした冒険者の四人組は、村の安全を確保する為に村近くの森を調べ始める。


 木々にはゴブリンが引っ掻き登っていった様な痕や、木の実なんかの殻が付近に落ちていた。

 小さな子供などがゴブリンに襲撃されない様に、村に伝えなければならない。


 オークの足跡は村に続いていた集落の1本のみで他は見当たらず、この村はパーティーの調査拠点にぴったりだと戦士であるリーダーは考えていた。

 パーティーの仲間達を見渡しても、皆同意見の様子だ。


 まだ日が高く、正午にもなって居ないだろう。しかし、村はまだ不安に包まれ報告を待っているだろうから急ごう。

 重石を入れていた籠を回収して、昼飯の話などをしながら村に戻っていった。


 村の柵付近には見張りや見回りがあちこちにおり、かなり緊張した面持ちになっていた。

 朝と同じ出入り口からパーティーは村に迎え入れられ、村長宅へ案内されていった。


 パーティーと村長、数名の村人が席について数瞬した後、戦士は口を開いた。

戦士:「遺品は残念ながら見つかりませんでした。オークの集落は既に収奪・荒らされており、少なくとも周辺の森は飢えているようです。」

 村長達は緊張した顔で深く頷いた。


戦士:「幸い村周辺の森はゴブリンの数が多いくらいで、今日明日何か村に危機が訪れる…という事はまず考えられません。」

 村長達はそれぞれ、肩の力が抜けて深く呼吸した。


村長:「では、厳戒態勢の必要は無い…と」

 戦士は頷き、許可を得て1人の村人が外に出て行った。おそらく皆に伝えに行ったのだろう。


戦士:「それともう一つ、我々四人は森の調査も兼ねて村に滞在したいのですが」

 村長達の顔には安堵や喜びが広がっていく。


村長:「どのくらいの滞在を予定しておりますかな?」

 戦士達は顔を見合わせてから、目を真っ直ぐ見て話した。

戦士:「短くとも2年、調査や防衛の必要性に応じてそれ以上です。元々この村には街からの依頼で調査に来ました。」


 それから村人と冒険者パーティーは様々な事を話し合った。

 街の様子・平原の平定具合・街道や物流関係・村の人口や戦力・作物の収穫具合。


 話し終わる頃には日は陰り、冒険者パーティーの皆は空腹が限界に来ていた。

 話の途中で軽食を食べたとはいえ、目の前でガツガツ食べる訳には行かない。


村長:「諸々用意させますので、昨日の家でお待ちいただけますか。」

 安心を顔に滲み出させた村長は、朗らかに冒険者達を送り出した。


魔術師:「やっと終わったー!晩御飯なんだろーね〜」解放感からか魔術師の声色は高い。


 テンションが高い魔術師に、"子供が亡くなってる"なんて分かりきった事今更指摘しても仕方ないと諦め。三人と一人は家に帰っていった。


 部屋の中は整頓されており、昨日使ったお湯、桶、布などが綺麗に片付けられている。"長く滞在するし、宿じゃ無いんだからきちんと片付けよう…"と全員が恥じるのだった。

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