プロローグ
.....「はい!私が御社を志望した理由は.....」
「御社に入りましたら私は、....」
「本日はありがとうございました。失礼いたします。」
21xx年5月8日
世界が大きく変わった。
時空を超える力が発見されたのだ。
今は試験段階の為、外部に漏れないように極秘が敷かれているといっても
人の口は簡単には閉ざすことができない
色んな噂が飛び交い、ついにほぼすべての噂は現実で
その噂がとある企業に関するものだったとは夢にも思わなかった。
その噂も相まって今年
その企業は倍率20万倍を突破したらしい
もともと製薬会社として発足したその企業は
研究部門において様々な分野を研究していたらしい
興味本位で面接には来てみたものの...
たぶん、外れな気がする
「はぁ、新しく面接予約入れないと...」
思わずため息が出る
倍率20万といったら何が不具合が無ければ絶対に入れないだろう
給料は魅力的だったんだけどな
と思いを馳せつつ
家に向かう列車に乗り込もうとしたところで
一本電話が鳴った
だれだろう、今時電話してくるなんて珍しい
なんて、思いながらスマホを見てみると
『〇×製薬株式会社』
今日面接したところじゃん!
衝撃を受け、電話を取る
「もしもし?」
一言かけて相手の返事を待つ
こういう電話は大半、面接合格とかでしかかけてこないよな?
と思いワクワクしている私に相手は
「電話ボックス 番号はフレディ 呼びかけろ」
三回しゃべったかと思うとすぐに電話を切られてしまった。
スパイ映画かなんかかよ
と思いながらも
一縷の不安と99のワクワクを持っていると
やってしまうのだ
電話がかかってきたところも不思議なところだ
すぐ隣にはこの時代にもう90%は撤去されたであろう電話ボックスがあった。
すぐ駆け込み
受話器を取る
昔母に軽くではあったが使い方は、教わった
それ通り、まず
受話器を取る
耳に当てると
つーーーー
と電話線がつながっている音がする。
後悔するぞ
どこからともなく聞こえた気がしたその言葉を無視し
電話口で
「フレディーです」
そうつぶやいた。