★ダンジョン296
通路を進んで行くのですが後ろからモンスターが来ている様子はなく、前方の安全を確認しながらマップを確認しても壁を確認すると引き返すみたいで、かなりこの通路が安全になっていることに気が付きます。
「このまま進めば階段のある部屋だけど、この部屋も結構な量が居るね?」
「パラパラという感じには見えますが、寄ってきますからね」
先ほどもそうだったのですが、こちらを見つけると攻撃を仕掛けてくるように刷り込みをされているみたいで、距離を開けてすぐに攻撃をしてくるので正直に話見つからないほうが安全という感じもあって。
「通路から出てすぐに階段があるわけじゃないので、攻撃されるのは仕方ないと思いますけどね」
精霊の言う通りでこの先のマップを確認するとかなり通路は長く、その先の部屋に出る場所は南側。そして階段のある部屋は縦長のようで、かなり奥の方に階段の表示がされている状態。
「まあ、追加で後ろからぞろぞろと来るわけではなさそうなので大丈夫じゃないですかね?」
「今のところ増える感じはないから、安全なうちに進もう」
今までの通路と違い、本当に今回の通路はグネグネで。
一応通路に溢れて来るウィンドバットを警戒していたのですが、どうやらこちら側で増えることは無かったみたいで、この先の部屋のモンスターの数は変わることなく、さらに言えば一度も襲われることなく通路が終わるところまで行けました。
「後はこの部屋だけだけど……」
「パッと見て分かる程度には居ますね」
ウィンドバットは手前に数体居て、奥にはウィンドその奥に音が多少聞こえているのでウィンドスライムが居ることも分かります。
「因みにですが、魔力はまだ大丈夫ですか?」
「あー。うん。今回結構魔法も使ったけど、大丈夫だね?」
「かなり魔力も成長したという事でしょうね」
「だと嬉しいね」
そんな会話をしながら早速中に入ろうとおもうのですが、
「少しだけ私もやりますかね」
スタッと肩から降りて、拳法のような構えをした精霊はウィンドバットに補足されると同時に風の刃を飛ばされて攻撃をされるのですが、
「遅いです」
風の刃に向かう様な形で高速移動による攻撃を避けながらウィンドバットの上にジャンプをすると、奇麗なかかと落としを決めたと同時に風がほどけてウィンドバットは消滅。それに慌ててもう一匹は風の刃を飛ばすのではなく体当たりをしようとしたのですが、精霊の拳がピカッと一瞬だけ光ると同時に凄い速さのジャブ……?だったのでしょうか拳が一瞬だけ突き抜けたような形にしか見えなかったのですが、精霊が攻撃したことには違いなさそうで。
「ウィンドバットからアイテムはやはり出ませんね。本当に全く……なんなんですかね!」
「そんなことを私に言われても分かりませんが……っと、ウィンドですね。燃~えろ!」
喋っているところにウィンドが奥からひゅぅーと風切り音を鳴らしながら寄ってきたのですが、口からふっと火を吹いたタマエの魔法でウィンドがボッと燃えて。
そして、また「コロン」という音が。
「また落ちましたね」
今度はウィンドから風の魔石がコロンと落ちて。
先ほどの大きさと色。殆ど変わりはないみたいで多分同じものが落ちたのだと理解できます。
「ウィンドからもアイテムが落ちた?」
そういう事もあるのかと思っていたのですが、どうやらそう言うわけでもなさそうで。
「おかしいです」
精霊がかなり慌てているみたいで。
「ウィンドからアイテムは落ちないはずなのにっ!」
「え?そうなの?」
「え?そうなんですか?」
思わず精霊の方を見ると、本当に驚いていることがわかる表情。
「あと少しでこの階層が終わるから、終わって安全になってから事実確認をすればいいからとりあえず動ける?」
今ここでゆっくりしたい気分ではあるのですが、まだ一応安全というわけではないのでそう言う形で精霊に声を掛けると、二、三度小さく頷いてくれたのですぐに自分も土の脇差を抜いて、すぐにこの階層を抜けるように構えます。
「私が前を見ておくのでその魔石を回収して、階段まで一気に駆けますよ」
「あ、じゃあ私も左右をしっかりと確認しますねー」
精霊が前を見てくれて、それを補う様にタマエが左右を見てくれるというのでお願いして、自分は魔石を回収。
その間にもウィンドとウィンドバットは居たみたいで精霊は拳法で処理をし、タマエは火を吹いて数を減らします。
「弱いですね」
「敵という程でもないのですが、この場所だと増えない様子を見ると先ほどの部屋にウィンドバットを増やす奴が居たような気がしますね」
「あー、言われてみるとこの部屋に入ってから増えていないね?」
「ええ」
増やすモンスターが居る事は今までのダンジョン探索でも分かっているのでそのモンスターがここにいないという事が分かるだけでも情報としては十分で。
「徹底的という程ではありませんが、もう少ししっかりとウィンドバットの情報は仕入れておきますね」
「頼むね?」
そんな会話をしている間にも火を吹いてタマエもウィンドを倒しているみたいなのですが、毎回魔石が落ちるわけではないみたいで次のウィンドは倒しても何も変化はなく。
「落ちないですね?」
「そっちについても詳しい人に確認しておきますよ」
「詳しい人って、がーさんでしょ?」
「ですよ。オカシイですからね。もしかしたら後輩はバグかもしれませんからその場合は処理しないといけませんし」
「えぇ!?私処理されちゃうんですか?」
「雅の相棒は私だけでも十分ですからね」
「ええええぇえ」
精霊の目は多少本気に見えますが、もし本当にタマエがおかしかったらどうしようという心配も含んでいる目で。
それを横目で見つつ、精霊のちょっとした成長を喜びながら階段を目指します。
出ないハズのアイテムが出る。
まぁ、普通にゲームをしている人達であればあまり見る事は無いかもしれないのですが、しっかりとゲームをやりこむ人だとちょっとだけ思い当る節があるのかなぁと。
ドラゴンなクエストの何作目なのかは覚えておりませんが、凄く低い確率でボスがやくそうを落とすとか、そういうのがあった記憶がちらほらと。
やくそうは正直いっていりませんが、強い武器だと欲しいと思うのが人間の性。
少しだけ頑張ったことが実はあります。ついでにちょっとだけ自慢をしていいのであれば(笑)ドラゴンなクエストの五作目の勧誘できるモンスターすべて一匹ずつはやりました。はぐれてるメタルなアイツ、逃げすぎて困った困った(笑)
と、どうでもいい自慢をしましたが今回アイテムが出ているのにはちゃんと理由が。
一応本編で明かすつもりですが、予想すれば当たるかもしれないのでもしよければ考えてみていただけると数日後に答え合わせが。
答えの意味が分からなかった場合はここでしっかり説明しますので、文章おかしいよ!読みにくいよ!等々、お気軽にお声がけください。<__>
今回も読んでいただきありがとうございます
目に見える形の評価やブックマークそして感想もかなり嬉しいです
誤字脱字報告とても助かります&申し訳ありません
改めてありがとうございます
毎日投稿頑張ります




