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今日、なにつくろう  作者: 藻翰
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フライドポテト&オニオンリング

 お店に来て、いい香りを感じて席に着く。

「ランチを人数分お願い」

 テーブルにはおしぼりと水が準備されていて、そこに座ります。

席に着くと少しして、今日は先にスープが出て来ました。

「かぼちゃのポタージュです。少し甘めですが、メインと合わせるとちょうどいいかと思います」

 スプーンで一掬いして、口に入れると結構な甘さ。

 それでも、味はやはりいいもので美味しい。

「お待たせしました、メインのアメリカンクラブハウスサンドウィッチです」

 出てきたのは結構なボリュームのサンドウィッチ。

 おしぼりでシッカリと手を拭いて、いざ。

 一口ではいるかどうかというかなりの大きさですが、少しぐらいの無理は承知でがぶりと一口。

「美味い」

 ベーコンと卵は塩気が強く、チキンは逆に少し薄目。それを野菜とからしマヨネーズがいい塩梅でつないでくれるので、口の中が空になるとすぐに二口目と口いっぱいに入れたくなる味。

 横を見ると、他の四人も同様のようでおいしそうに頬張ります。

 一人ががっつき過ぎたようで少しむせながらポタージュを飲むと顔が凄い変化をするので四人で顔を見合わせて、頷くと口の中を少なくしてからポタージュを飲んでみます。

「んん」

 甘さがより際立ち、塩辛さをマイルドにして食欲をそそります。

 気がつけば結構な量が減ってきているのですが、もう少し食べたいところ。

「追加注文できる?」

「何にしましょう?」

 流石マスター仕込み。嫌な顔一つせず返事をしてくれます。

「サンドウィッチだけど、気分はハンバーガーとかと一緒だからフライドポテトお願い」

 横にあったら嬉しかったと思うそれを頼みます。

「分かりました。お時間いただきますが、大丈夫ですか?」

「大丈夫。よろしくね」

 追加の注文をして、サンドウィッチとポタージュをもう少しゆっくり楽しみます。



「フライドポテト。その手があったの忘れていた……」

 急いで調理場にもどってジャガイモを出します。

 皮は付いたままで綺麗に洗って芽だけをとって、一口大の乱切りに。

 切り終えたら、油の準備を。

 量を揚げたいので今日は少し多めに油鍋に油を入れて火にかけます。

 ジャガイモの水分をしっかりとふき取ってから油に投入。

 最初の五分はじっと我慢で触らずに。次の五分は少しだけ転がして、最後は強火で音がキューっと変わるまで。

 ついでで揚げている間に、もう一品。

 タマネギを一センチ幅で輪切りに。

 切ったものは手でバラバラにしながら袋に入れます。

 片栗粉と薄力粉を入れて、塩コショウで味付けも。全体に粉や味付けがいきわたる様に混ぜます。

 ボウルに水、マヨネーズそして袋に残った粉を足して付け液を作ったらタマネギを潜らせて、あとはこちらも揚げるだけ。

 先にジャガイモが揚がるので、揚がったら一度バットで油を切ります。

 こちらももう一つボウルを用意して、藻塩を少し多めに入れます。そこに揚げて油を切ったジャガイモを入れて軽く煽りながら塩を満遍なくジャガイモにつけてあげればフライドポテトの出来上がり。

「お待たせしました、フライドポテトです。ケチャップとビネガーをお持ちしますね」

 そのままもいいですが、今日のメインに合わせるとなれば少し酸味のあるケチャップやお酢でさっぱりもいい感じ。

 フライドポテトを提供して厨房に戻って、油に火をもう一度入れて次はオニオンリング。

 こちらは衣が揚がれば大丈夫なので二分程度。油に入れてその間にケチャップとビネガーの準備をします。

 揚がったら、油を少しだけ切ってお皿に盛って、準備したケチャップとビネガーと一緒に持っていきます。

「どうぞ。オニオンリングも揚げてみました」

 オニオンリングを置いて、ケチャップやビネガーも一緒に置きます。

 ぱっと見ると、殆ど最初のサンドウィッチは食べ終えている感じ。少し遅くなりすぎたかもしれませんが、ポテトやオニオンリングは思いのほか楽しめている感じです。

「食後のコーヒーでも淹れます?」

「頼むよ」

 厨房に戻ってみると、いつの間にか精霊が浮いています。

「どうしたの?」

「美味しそうです」

 どうやら味見がしたい様子。

 フライドポテトとオニオンリングをお皿に盛って、

「どうぞ」

 ヒュン、と凄い速さでフライドポテトの一つが無くなります。

「そういえば、熱くないの?」

「大丈夫です。美味しい、美味しい」

 熱さよりも食べたさの方が優先の模様。

 そんな精霊を横目で見ながら、コーヒーを入れようと思ったのですが、

「ありゃ、エスプレッソマシンはないのか」

 殆ど一緒だと思っていた店内ですが、どうやらエスプレッソマシンだけはない様子。

 ペーパードリップの準備をして、五杯のコーヒーを。

 大きなドリッパーで一気に入れます。

「どうぞ、コーヒーです」

 まだ食事をしてはいますが、お腹もしっかり膨れたようで皆さん満足の様子です。

「いやぁ、今日も美味しかったよ。ね?」

 その言葉に他の四人も頷きます。

「それは良かったです」

「魔法は順調?」

 知り合いが聞いてきます。

「多分。水も出せるようになりましたし、火で温める事も。まだ風や土は試せていないのですが、あー、光と闇もですね」

「なるほどね。それなら南の扉から出ていくと牧草地があるから、そこで風や土は練習するといい。ある程度魔法が使えるようになったらダンジョンもいいかな」

 南の牧草地。今日のランチの後はそこで色々やることになりそうです。




今回も読んでいただきありがとうございます

もしよければもう少し下の☆評価もおねがいします

目に見える形の評価、かなり嬉しいです

毎日投稿頑張ります


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― 新着の感想 ―
[一言] 熱いものを熱いうちに。大事大事。
[良い点] 毎回,料理の手順を教えてもらえるのは見る方にも別の楽しみがもてて、嬉しいです。 今回の揚げ物ーー特にオニオンリングは、私の好物!!でもあるので嬉しいですがーー精霊は熱いモノも平気で食べます…
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