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今日、なにつくろう  作者: 藻翰
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ピリ辛ゴマダレ冷しゃぶサラダ


 麺の元が出来上がった状態で次はその周りを固めるものに手を出したいところですが、


「うどんだけじゃやっぱり物足りないよなぁ」


 自家製のざるうどんだけでも十分楽しんでもらえそうな気はしますが、やはりコレだけ?という感じは否めないわけで。

 そうなってくるとある程度華やかさにしろ、一緒に食べるものにしろ何かしらほしくなってきます。


「であれば……、やっぱりゴマかなぁ」


 普通の麺つゆもいいけれど、ゴマダレで食べるうどんはいい味付けで。

 普通の麺つゆとダブルで出せば一度で二度楽しめるはず。


「ゴマはー、あったあった」


 少しだけ厨房探して、目当ての白ゴマを発見。

 時間があるので余裕だろうという事で白ゴマを最初に炒って、それをすり鉢ですりおろしてさらにそこへ色々な味を加えてゴマダレを作っていきます。

 ただ、一からやるのは面倒であれば勿論ペースト状の白ゴマで大丈夫。


 フライパンに白ゴマをたっぷりと入れて弱火で軽く炒るといい香りが。

 焦がしては意味がないので香り立ってきたら白ゴマをすり鉢へ。

 すり鉢で今日はある程度すって口当たりを滑らかにします。ただ時間がなければある程度雑でも大丈夫。逆にゴマの口当たり食べている感じになるので食感重視もいい感じに出来上がります。

 白ゴマをすった所に砂糖、醤油、少量のお酢を足して全体を混ぜ合わせてからここに足すのは麺つゆ。

 昆布とカツオの出汁に醤油、みりん、お酒を入れて作る麺つゆは勿論市販の物でもオッケー。書いてある通りに希釈したものをここに足せばちょっと甘めのゴマダレが出来上がり。

 このままでもサラダのドレッシングなどにできるいい味なのですが、今日はメインがうどんなのでこのゴマダレに少しだけ足すのは豆板醤と生姜のすりおろし。

 これでさらに味が複雑に、少しだけピリ辛なゴマダレの完成です。


「ん、いい味だな」


 味を確認出来たところで起きてきたのは精霊。


「おはようございます」

「おはよう、精霊」

「それは、今日のランチですか?」

「そうだね。ランチ用のゴマダレだね」

「……美味しそうですね?」


 スゥっと目が細く、獲物を狙う目に。


「……ランチも同じになるけど、少しだけ食べ」

「食べますっ」


 食べる?と聞く前に食い気味に返事をもらう始末。

 そんなやり取りをしていれば、


「私も食べます」


 タマエも乗っかってくるわけで。


「じゃ、二人分をとりあえず作ろうか」


 自分の分はいいの?と思われるかもしれませんが、お腹一杯にしては動けないのとまだ麺を切る作業が残っているので今食べるとしてもせいぜい少しだけ。

 出来立てのゴマダレと一緒にだすのは冷しゃぶ。

 豚でもいいですし、たまには牛もいい感じ。

 ただうどんと合わせる場合は臭みの少ない豚のほうが食べやすいかな?この辺りは好みの問題なのでどっちがダメとかどっちがいいというのは無くて。


 お湯を沸かして、ちょっとだけ臭み飛ばしのお酒も入れてその中で豚肉をしゃぶしゃぶして、水気を切ってという作業をこの後するので、お湯を沸かしている間にサラダのようにレタスを手でちぎって、きゅうりを千切りにして、トマトは櫛切り。

 これらを一つのお皿にちょっと上に高さを出すように盛り付けて、最上段にはしゃぶしゃぶを乗せてその上からゴマダレを掛けたら出来上がり。


「ピリ辛ゴマダレの冷しゃぶサラダの出来上がりっと」

「おー。美味しそうですね」

「サラダだけどボリュームもしっかりです」


 二人分をパパっと作って、自分はしゃぶしゃぶしたお肉とゴマダレだけでちょっとつまみ食い。

 優しい甘さを感じながらもピリッとした部分もある食欲そそるいい味のゴマダレなのでかなり野菜も食べやすく、


「はっ!?気が付いたらなくなっていた!?」

「またまたー。先輩は食い意地が……って、私の分ももうない!?」


 二人共に食欲を刺激するいい味で箸が進んだみたいで、すぐに食べ終わってしまったみたい。


「じゃ、今食べ多分の片付けを二人でお願いね?ランチのうどんを麺切りしないと」


 二人に多少の片付けをお願いするとあまりやる気のないような返事が一応聞こえます。

 最悪片付けはしていなくても大丈夫だろうという事で、ランチのメインである麺をこしらえましょう。


 生地はしっかりと休んでつるつるといい感じにコシもある状態。

 麺棒に小麦粉をしっかりと振って、更にまな板にも粉を振ります。

 どうしても麺がくっつきすぎて困るって場合には小麦粉よりも片栗粉の方がペタペタとしづらいのであえて片栗粉を使うのもあり。

 綿棒で丸とも四角とも言い難いある程度の形に伸ばして、それを上下一度織り込んで後は包丁で自分の思っているよりも少し細目に切っていきます。


 トン、トン、トン、トン


 ある程度一定のリズムで麺を切っていけば今日のランチのメインであるうどんも出来上がり。

 あとはこの麺を茹でて、隣でしゃぶしゃぶも茹でて、麺つゆを添えて。

 冷しゃぶうどんで出してもいいのですが、あえて今日は別々に分けて好きなものと一緒に食べられる状態に。


「さっきのサラダだけでもかなり美味しいのですが、アレでうどんが食べられるという事ですか?」

「その予定だよ」

「でしたら、半熟卵を私は追加で」

「え、え?あ、私もお願いします」


 精霊とタマエは半熟卵の追加オーダー。

 サラダと一緒に食べるのであれば茹で卵もじつは合うのでなかなか二人はいいチョイス。

 その場合はマヨネーズもちょっと足してあげると少しだけ味がまろやかに。

 ゴマダレなサラダうどんみたいにもなって食べられます。


「わかったよ。で、片付けは?」

「しっかりと終わっていますよ?」

「二人共流石だね?」

「先輩に終わっていないとお昼が食べられないかもしれないと脅されましたから」

「ふふん。しっかりと後輩の胃袋をつかんだ発言でしょう?」

「二人の胃袋をつかんでいるのは、僕の料理なんじゃ?」


 みんなでちょっとだけきょろきょろとしながら、そろそろお昼。

 今日もランチの時間です。







うどんをそのまま食べるのも好きですし、煮込んだものや定番なカレーうどんなんて言うのも好きなのですが、まえにもやったサラダうどんが個人的には大好物。

もうなくなってしまったのですが、たまに行くお店で小さい頃に食べたあの味は美味しくて忘れられない味です。


せっかくの手打ちうどんなので変則ゴマダレだと微妙かなぁと思ってしまって、サラダのたれにしましたが、ピリ辛なので暑い日にはもってこい。


何で今年もこんなに暑いの……。


あ、気が付いたら七百五十話。

キリのいい数字の時に料理ものならという話を持ってくるつもりです(大丈夫かな?そんなこと言って)。

その前に明日の準備をぉぉぉ………



今回も読んでいただきありがとうございます

目に見える形の評価やブックマークそして感想もかなり嬉しいです

誤字脱字報告とても助かります&申し訳ありません

改めてありがとうございます

毎日投稿頑張ります


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