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今日、なにつくろう  作者: 藻翰
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ふわふわ山芋焼き

 昨日の夜は食べ過ぎるほど食べたのでかなり満腹で寝られたのですが、朝になって起きてみると食べたことを忘れてしまった位いつも通りの寝起き。


「アレだけ食べても朝が来て普通にお腹が減るんだなぁ……」


 珍しくお腹の減りで朝に起きる事に。

 起きてすぐですが寝ぼけ眼でまずは朝食をとる事に。

 いつものフレークはいつも通り。

 何と言うかいつも通りが凄く美味しく感じる。

 ただ、このままでは頭が働かないので湯浴びをしてシッカリと目を覚まします。


 湯浴びを済ませて追加でコーヒーを淹れるといい香りが漂います。

 その香りにつられてか、ゆっくりと精霊も起きた様子。


「おはようございます」

「おはよう。コーヒーいる?」

「下さい。もう雅は食べたのです?」

「うん。悪いけど自分で作ってくれる?」

「分かりました」


 精霊の分のコーヒーを淹れて、僕はいつもの様にお昼を考えます。



「今日、なにつくろう?」



 コーヒーの香りを楽しみながらお昼を考えます。


「昨日のとろ鉄火美味しかったよなぁ」


 口から出るのは昨日の夕飯の事。

 思い出すとまた少し食べたくなります。


「そうか、とろろを使ったモノなら……」


 考え事をしている時に口に出すといい感じに浮かびます。

 今頭に浮かんだもので今日のお昼はよさそうな感じ。

 それを感じてなのか、朝食を食べている精霊がこちらに気が付きます。


「お昼が決まった感じですか?」

「あー、うん。一応?」

「一応なのです?」


 決まったような決まっていない様な。

 メインは出来た感じなのですが、それだけで大丈夫か少しだけ心配な感じ。


「んー、お好み焼きみたいなものを作ろうと思うんだけど、それだけでもいいと思う?」


 悩んでいても仕方がないので聞いてみることに。


「お好み焼きみたいなもの、ですか?」

「そそ。ただ、枚数出せば結構満足はするかなーと思って」

「枚数食べられるのであれば十分いいと思いますよ」


 きらりと目が光ったように見えたので精霊が容赦なく食べる未来が想像できますが、何とか先手を打ちたいので、


「一応デザートでも付ければおかわりも減るかな?」

「デザート!?」


 光った目の色が更に変わった気がしますが放っておくことにしましょう。


「じゃあ、今日のお昼はお好み焼きで行こう」

「もしよければ味見をしますけど?」

「え?今朝を食べているんじゃないの?」

「デザートで?」

「デザートがお昼って、お昼が無くなるよ?」

「それは困りますが、食べたいのです」

「じゃあ、作ってみるよ?」

「お願いします」


 という事で一食分を作ることに。

 使う材料は色々と。

 野菜は山芋、キャベツと二種類だけ。

 後はお肉と卵。お肉は豚肉の薄切りに卵は一つあればいいでしょう。

 お好み焼きを作るのであれば小麦粉やお好み焼き粉を使うのですが、それは無し。

 その分山芋をたっぷりと使います。


 最初にやることはキャベツの千切りと山芋を大量にすりおろします。

 ただ今は一食分。

 精霊の分だけでいいのでそこまで大量でなくても大丈夫。

 そしてキャベツの千切りも。こっちは多すぎなぐらいでも悪くないので、一食分よりも少し多めで大丈夫。


「さ、作ろうか」

「ええ、お願いします」


 すりおろした山芋にキャベツの千切りを入れて、卵も入れてしっかりと混ぜて後は焼くだけの状態に。

 普通のフライパンではなく、オムレツを作る様な少し小さいフライパンを用意して最初に薄い豚肉を二枚。少しだけ油を敷いて焼き始めます。

 薄いのもあって片面焼きはすぐに焼けるのでひっくり返してから塩コショウをパラパラ振りかけます。

 お肉が焼けたらその上に先に作って置いた山芋に卵と千切りキャベツの入ったものを流しかけます。

 数分焼いて軽くフライパンを揺すってくっつかない様にしながら片面が焼けたらフライ返しを使ってクルリとひっくり返します。

 ひっくり返ったら三分程度。蓋をして焼いたら出来上がり。


「出来たよ。山芋焼き」

「おぉぉ」


 お皿に盛るとふわりと動きます。


「ふわっふわですね?」

「ささ、熱いうちにどうぞ」


 精霊に出来立てを出します。

 一応このままでも美味しく食べられますが、添えるのはポン酢とかつお節。

 ふわとろの山芋焼きは箸でもいいのですが一応スプーンも添えて。


「いただきます」


 器用にスプーンで掬ってパクリと一口。

 味付けは肉にした塩コショウぐらいなので殆どないのですが、薄味が好きな人は丁度いい感じに感じる程度。まあ、味をもう少し入れたいのであれば一緒に出汁を少しだけ生地に入れるのもありでしょう。


「ちょっと薄目な味ですね?」

「二口目からはこちらをどうぞ」


 かつお節を上にかけるとうねうねとかつお節が踊るのでまだしっかり熱い状態。

 一切れを少しだけポン酢に付けて口へ精霊が運ぶと、


「んまいっ!ポン酢がサッパリで合いますね」


 予想通りの良い反応が返ってきます。

 精霊はゆっくりと食べているのでその間にもう一つの味も用意。

 最後はお好み焼きと一緒で用意するのはソースとマヨネーズに青のり。


「乗っけて食べてもいいけど、ポン酢同様につけて食べてみて?」


 小皿にソースを多めに用意して脇にマヨネーズを添えて。食べる前に青のりを少しだけかけて口に運んでもらうと、


「コレはこれでいいですね」

「でしょ?」


 三通りの食べ方を精霊にしてもらうと中々いい反応が返ってきます。


「こんな感じのお昼になりそうだけどどうかな?」

「個人的にキャベツ無しのポン酢も食べたくなりますね。あと何枚でも行けそうな気がします」

「デザートなしでいいな」

「あ、デザート!!勿論食べます」

「いや、まだ作ってないけどね?」


 朝起きてそれほど時間が経っていない時間にお昼を作るといういつもではない行動をしていますが、時計は勝手に進むもの。

 そして言ってしまった手前デザートも作らないといけないわけで。

 デザート何にしましょうかね?

 お昼前なのにもう少し悩まないといけないのですがあまり時間も無く。



「デザート、なにつくろう?」



 精霊に聞こえない小さな声でもう少し悩むとしましょう。





今回も読んでいただきありがとうございます

目に見える形の評価やブックマークそして感想もかなり嬉しいです

誤字脱字報告とても助かります&申し訳ありません

改めてありがとうございます

毎日投稿頑張ります

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