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今日、なにつくろう  作者: 藻翰
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★ウォーターボール

 殆どなんでも出来る。漠然とはしているがかなりすごい事だろう。

「じゃあ、さっきのコーンフレークは魔法で作れるか?」

 僕が質問すると、

「可能です」

 と答えが返って来る。

 でも、魔法の使い方が分からないと散歩前であれば言いたいところだが、

「魔法について教えてくれる?」

「可能です」

 今はこの綺麗なスーパーボール。精霊が居るので解決だ。


「魔法は基本四属性。火、水、風、土があって、その上位に光、闇の二つが存在しています」

 それは知り合いが同じようにやっていた感じと一緒。

 くるくると回りながら、色を変化させていきます。ただ、知り合いと違うのは光と闇の時。

 知り合いは光の剣、闇の盾を作ったのですが今回は色だけ。でもそれは気にする事でもないのか、精霊は続けます。

「火と水は反発しあい、風と土も反発します」

「雷とか氷は無いの?」

「精霊としてはいますが、基本属性には入っていません」

 ここの厨房には電子レンジや冷蔵庫。地球の電化製品がそのままあるので、コンセントも普通にあるのです。

「じゃあ、ココの電気とかは?」

「風の精霊がよくわかりませんが上手い事やっているそうです」

「よく分からないの?」

 どーいう事?と思って聞いてみますが、

「よく分かりません。ちらっと今聞いてみましたが、色々な原理を理解していないといけない様な話でしたがいかがいたしますか?」

 それは少し気になるけど面倒なのでパス。

「じゃあ、いいや」

 話の腰をつい折ってしまいましたが、精霊は続けます。

「地球と違って、この世界には魔力があります。それは大地にも人間にもあります」

 そりゃぁ、なんとも凄い。

「じゃ、魔法を使う事は僕も出来るんだね?」

「勿論です。魔法使用について解説しますか?」

「お願いします」

 浮いている精霊に頭を下げると喜んでいるのか、動きが軽快です。

「まずは魔力を認識するところから始めましょう」

「魔力の認識?」

「大地の場合は世界樹を起点に龍脈を通して世界中に満ちています。人間の場合は骨髄なのですが、認識しやすいとなると脈をまず認識してください」

「脈?」

 左手をひっくり返して、右手で手首を軽く押さえて脈を計る動作をしてみます。

 規則的にいつも通りに。ドクン、ドクンと脈を打っているのが分かります。

「コレ?」

「今は手の触覚を使っていますので、そこから手を放して感覚でまずは脈を認識してみてください」

「感覚で?」

 んー、ハードルの高さが一気に上がった感じはしますが、頑張ってみることに。

 指を置いて感じていたモノ。それを指は置かずに感じるには……。

 少しだけ思考を巡らせて、自分の心音が大きく感じたことがあるときを思い浮かべました。そんなことがあったハズ。アレだ。

 思い出したのは弓道をかじった時のアレ。弓の弦を引いて狙いを定めた時。

 心音だけが聞こえて、周りの喧騒は聞こえず手を放した瞬間に当たったと分かったあの時の事。

目を閉じて、深呼吸をして、肩の力を抜いてリラックス。

「…………これかな?」

 ドクン、ドクンと脈が自分で認識できました。

「魔力はその中にあります。まだこちらに来てそれほど経っていないので異物の感じを探れば見つかると思いますがどうでしょう?」

「あ、これか」

 異物というよりは全身を凄い速さで巡るナニカ。

 血液の速度なんてあまり気にした事が無かったのですが、コレは中々凄いもの。

「それが魔力です。魔力は筋力同様に使えば使う程強化されていきます」

「じゃあ、使う程いいって事?」

「その通りです」

 なるほど。マスターがあらゆるものに使えってそういう事なのか。

 体内を巡る魔力はそれほど多く感じることなく、むしろ薄い感じ。

「魔力が薄い気がするけど、使えるよね?」

「まだこちらに来て少ししか経っていないので、薄いだけだと思います。魔法の試し打ちであれば、水の魔法を推奨します。また、風呂場等をおすすめします」

「いや、使い方教えて?」

 やれって言われて簡単に出来るものなのかな?

「使い方というのは基本的にはありません。魔力を認識して想像力で具現化するのが魔法です」

「想像力で具現化?」

 水が出る感じをイメージすればいいという事だろうか?

 精霊に言われるまま、とりあえず風呂場に行ってみます。

 浴槽があって、洗い場のある普通のお風呂。日本のお風呂というよりかは海外のお風呂の感じ。小舟のような浴槽に水道は付いていません。洗い場のシャワーを使ってお湯を貯める感じでしょうか?

「魔力を認識して、想像力で具現化?」

 何となくさっきの集中した感じから魔力の認識は出来たまま。

「水を出せばいいんだよな。水、水」

 目を閉じて水のボールを想像して、目を開けてみます。

 勿論何もありません。

「出ないけどー?」

 スーパーボールに聞いてみましょう。

「魔力の認識はされていますか?」

 頷きます。

「想像はされましたか?」

 頷きます。

「具現化に問題があるようですね。確定させるために言葉を使ってみてはいかがでしょうか?」

「言葉?」

「言葉には力があります。まずは言葉による確定を推奨します」

 言葉ねぇ。これは物語とかでもある恥ずかしいアレ?いや、恥ずかしいのは詠唱か。というかまあ人に聞かれるわけじゃないし、それほど恥ずかしくも無いか。

「分かった。行くぞ?」

 もう一度目を閉じて、魔力の流れは感じていて、頭の中で水の玉は想像できていて。あとは言葉で確定させる。


“ウォーターボール”


 バスケットボールの大きさの水の玉が出来ました。



料理じゃないときは★をつけようと思います


今回も読んでいただきありがとうございます

毎日投稿頑張ります


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― 新着の感想 ―
[一言] ほしい、魔法。 お湯よ、いでよ! 私事ですが私の家は薪風呂。沸かすの大変。
[良い点] 魔法は、その世界では誰でも使えるのが嬉しいですね。魔法が溢れた世界は〜たのしそうです。
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