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今日、なにつくろう  作者: 藻翰
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ウニのパスタ


 島寿司と鉄火丼、そしてアラ汁を用意したランチ。

 先に出すのは島寿司で一人五種類の魚を握り、それを食べて貰っている最中に鉄火丼を作って、鉄火丼と一緒にアラ汁を出す形で楽しんでもらったのですが、予想通りというか今日もおかわりの声を頂ける事になったまではよかったのですが、今日のランチでおかわりは鉄火丼の方しか出せそうになく。

 それでも鉄火丼をおかわりしてくれるお客さん達にありがたさを覚えていたのですが、ニヤリと笑って呼んできたのはがーさん。


「今日のランチもいつも通り最高だよ。でね?」


 多分この先の言葉は面倒に違いないとわかってはいるのですが、聞かないという選択肢が取れない状況。

 まあ、自分が島寿司をいつもと違いたべてしまったのもあって受け入れるしかないのですが、がーさんの言葉を聞く事に。


「ええ、なんでしょう?」

「マグロとか、アジとかイナダとか美味しい魚をこうやって食べちゃったらさ、少しコクのあるものも欲しくなるよね?」

「コクのあるものですか?」

「うんうん。寿司でいうとあん肝とか白子とかそういう感じのコクが強いモノもシメにちょこっと欲しくなったり……しない?」

「しないと言えばうそになるかもしれませんが、えーっと欲しいって事ですよね?」

「うん」

「ただ、ご飯もそこまで無いんですよね」

「別にご飯に拘ってないから、パスタでも……いや、パスタで出せない?」

「コクの強いモノのパスタですか?」

「そそ。あ、食材がまだ分かってなさそうだから冷蔵庫さんに出して貰うようにお願いしておくからさ、頼める?」

「わかりました。ちょっと確認して作ってきますね。って、えーっと、皆さんも召し上がりますよね?」


 勿論という言葉を確認したので、厨房に戻ると目を輝かせているのはウチの二人。


「追加の一品ですね!」

「味見しましょう!味見」


 味見と言う名の食事を二人は期待しているみたいですが、まずは食材の確認から。

 がーさんの言う事には冷蔵庫さんが出してくれるという話なので、冷蔵庫さんを開けてみるとそこには結構な高級食材が。


「ウニか」


 よく見るような木の板の上にかなり良さそうなウニがずらりと並んでいて、このまま醤油をつけて普通に食べれば十分美味しいだろうという気がするほどの良さそうな食材。

 これをパスタにして欲しいと言っていたことは理解しますが、こんなに良さそうなものを使っていいの?という気持ちにもなる程のいいモノ。


「マジか……」


 このぐらいで気後れするの?と思うかもしれませんが、値段を考えたらいつも使っている食材よりもかなり高級。

 ちょっとだけビビるわけですが、不思議そうな顔を二人がしていて。


「雅はなぜそこまでこの食材を怖がっているんです?」

「いや、かなり高級食材だから……」

「いつも高級食材は取り扱っていません?」

「そこまで高いモノは使ってないと思うけど?」

「ドラゴン肉とか、かなり高級食材ですよ?」

「え?」

「そう言えば、キャッソワリとかも高級ですよね?」

「階層で言えば、七十階を超えたものは殆どが高級ですよね?」


 あれ?もしかして、理解していないだけでかなり高級食材を普通に使いすぎていたの?


 そんな顔をした自分に対して、二人がニコっとわらいながら頷きを返してくれます。


「マジか」

「今更ですよ?」

「ビビらないで大丈夫です」


 そんなお墨付きを二人から貰ってしまい、だったらと諦めてしまえばウニはただのウニと言えなくもなくて。


「ウニのパスタ……味付けはちょっと強めだとウニの存在感なくなるかな?いや、とりあえず適当に作ればいいか」


 肩の力が抜けて、なんとなくいつもの感覚で作れそうだったので、冷蔵庫さんにお願いをして一緒に出して貰う食材はタマネギとニンニク。

 ウニの味で食べさせる事も大事ですが、コクのあるものがいいと言っていたのでオーダーに沿ったパスタを作る方向で。


 タマネギとニンニクはどっちもみじん切りにして、香りと旨味になって貰いましょう。

 フライパンにバターを落とし、みじん切りのタマネギとニンニクを入れて弱火で焦げない様に注意しながら炒め始めます。

 このタイミングに合わせてパスタを茹で始めるのですが、塩はしっかりと入れていつものパスタを茹でる形に。

 タマネギとニンニクがいい感じに炒められてきたところに、小麦粉を入れて小麦粉も一緒にしっかりと炒めます。

 小麦粉を炒め終わった辺りで、牛乳、コンソメ、白ワインを入れて小麦粉を溶かしつつもクリーミーなソースへ。

 ココにウニと茹でたパスタを足して、後はパスタのゆで汁で塩味を調えてあげれば、ウニのパスタの出来上がり。


「ウニのパスタ……すっごくいい香りです!」

「一口!とりあえず一口でいいので下さいっ!!」


 味見用の小さなお皿に一口分だけ用意しますが、味を見る為ウニも乗せた一口を二人と自分に用意。

 一口でパクリと食べると、口の中いっぱいにウニのコク、そしてクリーミーな後味が広がり、飲み込むのがもったいないと言えるほどのいい味。


「コレは後で私達にもですね!」

「私はこっちがメインでもいいですよ!」


 普通にさっき島寿司を食べていた二人が喜ぶぐらいにはいい味。

 追加のこれでとりあえず今日のランチがおさまってくれるといいのですが……どうでしょう?




よくあるドウシテコウナッタ劇場ですね(笑)


現実的に考えて、寿司と鉄火丼たべたら多分お腹いっぱいです。

パスタは入らない気がします。


でもまあ、美味しいモノを少しづつ食べていたら?といわれれば、一口ぐらいはたべてみたい。


まあ、人によってはウニあまり好きじゃない人もいるらしいですが、ウニとかいくらとか魚卵全般大好きです。と言うか、悪いい方をすれば、高いモノは大体好きです(笑)

安いモノも好きですよ?勿論。でも、高いモノも美味しいですよねー。


本編中には書けませんでしたが、ウニはなにも生ものばかりではなく、なんたらウニの瓶詰めとかそういうお歳暮などで貰う様なウニの○○的なお酒のつまみとかで頂く事もあるようなものを使ってももちろんオッケー。寧ろ、そっちを推奨したいぐらい。

……お歳暮でそんなウニ貰ったことないけど(笑)、頂く事もあるらしいので……。。。って、自分の知らない世界の人を巻き込んでも仕方ないのですが(笑)


ウニもどきみたいな豆腐だったり、似たようなものも結構世の中有るので、まんまではなく、代用品を上手く使ってみるのも一興ですかね?


今回も読んでいただきありがとうございます

目に見える形の評価やブックマークそして感想もかなり嬉しいです

誤字脱字報告とても助かります&申し訳ありません

改めてありがとうございます

毎日投稿頑張ります

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― 新着の感想 ―
ウニはミョウバンがついてないのが好きです(ᕑᗢूᓫ∗) あれ、苦くなるのになんで使うんですかねー? 塩蔵のほうが美味しいのに(多分安くて手間がかからないとかなんだろうけど) コクのあるシメ。。 何故…
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