★ダンジョン485
敵の気配はあるモノの、奇襲を受ける事もなく部屋の探索を始めた訳ですが、ある程度ゆっくり自分達が動き回っているのもあるのかもしれませんが何も新しい反応はないまま。
「敵が寝ているとかですかね?」
「それも無いと思うけどね?」
部屋の中にはこれまたなにも落ちておらず、ただ気配があるだけ。
「どうしたものかな」
「攻撃してこないと確定したわけではありませんが、多分距離的に範囲には入っていると思うんですよね。おっしゃる通りアクティブタイプではないと思っていい感じですかね?」
そうは言ってみるモノの、その敵が見えない状態。
奇襲が無いと判断が出来るまでは安全を完全に確保出来たとは言えないわけで。
「少し疲れているのもあるし、階層をクリアすれば情報は鍵から手に入るんでしょ?」
「今の所、その傾向にありますね」
「だったらこのまま敵は無視して階段に向かって、次回の為に情報だけ集める方向でサクサク進まない?」
「それもまた一つですね」
肩の上の二人共頷いてくれたので、タマエの勘に従ってここも西に行きたい所。
丁度通路はあったので、今回も通路に入るわけですがいつもの事と慣れた感じに風の道を使って一気に移動。
今回の通路はそれほどの長さは無かったのですが、何故か通路の途中で止まる事に。
「ん?」
「止まりましたね?」
「どうかしたのです?」
肩の上から二人も声を掛けてきますが、何故止まったのか分からないままでいたのですが何かあって止まったと思ったので周りを一応確認。
壁に手をついてもいつもと変わりなく、足元はこの階層独自な土のままでいつもより少しだけ足は沈むような感覚はあるものの、歩きにくいという程でもないので気にするほどの事はないと思ったのですが、何故か肩の上からパリパリっと香ばしいような音が。
「雅、居ます」
「え?」
「目の前のその土です」
「え?」
精霊の言葉に驚いたのはタマエで、目をギューっと細めて地面を見ようとしているみたいですが、首をコテンと斜めにしてみてみたけど分からないという表情。
タマエの様子を見ながら、自分も足元に目を凝らしてみるのですが……タマエと一緒でただの地面にしか見えません。
「魔力を使って確認すると分かると思いますよ」
「あー、うん。わかった」
魔力レンズを目につくってもう一度地面を見てみると、そこに居たのは多分スライム。
なんで多分と言うのかと言えば、スライムは今まで殆どがスライムらしい形をしてくれていて、分かりやすい球形だったのですが今回のスライムはどちらかと言えばアメーバみたいな感じの液体状なスライム。
「多分、アーススライムか何かだと思いますが……」
「土の階層だって事?」
「おそらく……ですよ?」
「じゃあ、スライムはここで何を?」
通路のど真ん中に居る理由は?という感じで精霊にそのまま聞いてみたのですが、
「知りませんよ?」
と、当たり前の返事。
「ただ、攻撃をしなければこの階層のスライムは攻撃してこないみたいですね?」
「あー、風の道が止まったのもパッと見ようとしても見えないけど、ここにスライムが居たからって事ね?」
「ですね。このまま踏まずに通り過ぎれば多分攻撃されませんよ」
アーススライムであっているのかはわかりませんが、このスライムの擬態能力は半端なくそこら辺の土と何一つ変わりありません。それこそ気がつかず踏んだら攻撃をしてくる場合はかなり質のいい罠みたいな感じ。
「もしかして、罠が無かったのもこいつらが居るからかな?」
「可能性は否定できませんが、流石にこの子達だけの階層とは思えないので、他にも敵は居ると思いますが……」
しっかりと位置を確認したうえで踏まないように気を付けながら通路を後に次の部屋までもう一度風の道を使って移動を再開。
罠が無い理由もなんとなく分かって、後は階段を見つけられると嬉しいわけですが三つ目の部屋の手前まで移動が終わって内側を確認してみると、今回初めてパッと見て分かる敵らしい敵を発見。
「なんですかね?アレ」
「敵ですよ?」
「それは分かるけど、ゴーレム?」
「レッドハンドゴーレムは合体のなり損ないみたいなのも倒しましたが、ゴーレムと言うにはちょっと精巧すぎやしませんかね?」
精霊の言う通りで、かなり精巧なモンスターがそこには浮いている状態。
遠目で見ても分かる程の精巧さなので、正直敵だとわかっていてもあまり攻撃をして壊したりしたいと思えないぐらいの出来。
「ゴーレムに似た何でしたっけ……えーっと、ガーゴイル!!」
「ああ。言われてみるとガーゴイルね、うんうん」
「がーごいる?って何です?」
タマエだけ分かっていないみたいだったのですが、正しいかは正直まだ分かっていないのですが自分の分かる範囲のガーゴイルに付いて教える事に。
「ガーゴイルって、えーっと門とか特定の場所を守る守り神みたいな奴だと思う」
「と言う事は、あの部屋の何かを守っていると?」
「……もしかしたら?」
「あまり自信は無いんですね?」
ガーゴイルの知識なんてそんなに色々無いので何となく知っている事を伝えてみたのですが微妙な顔をしている精霊。
もしかして、間違っている??
新しい階層はこんな感じに。
疲れた所にこの階層は個人的には結構嫌がらせみたいな感じだなぁと思いましたが、人によっては楽と取れる可能性も。
話は大きく変わって(笑)
毎週土曜日は出来るだけラジオを楽しんでいたりします。
世界一難しいクイズ……コロコロクイズ……
訳が分からなさ過ぎて結構楽しいです。
一度体験してみて欲しい……自分が小さく感じます(笑)
今回も読んでいただきありがとうございます
目に見える形の評価やブックマークそして感想もかなり嬉しいです
誤字脱字報告とても助かります&申し訳ありません
改めてありがとうございます
毎日投稿頑張ります




