酢鳥
今日のランチは珍しく荒れる事に。
その理由の大元は昨日のブリュレになるわけですが、事の起こりはランチにお客さんが来てすぐの話。
いつも通りにご飯やスープ、そして今日のメインのニラ玉を出そうとしていたところ、土の精霊付きの人がメインよりも先にデザートが食べたいと言い始め、流石に一人だけ出すのは無理と拒否したところ、女性陣が先に食べたいと口を揃え一人だけではないという状態に。
そんなことは気にしない男性陣は早くご飯を出してくれという事になり、同時進行は無理な事は分かっていたので、先にデザートのブリュレから作って、冷やしている間にメインを作るという事に。
そんな感じにいつも通りの順番通りなランチにならなかったので、少しばかり疲れる事になったのですが、順番がズレるだけで最終的にお客さん達は満足して帰っていってくれたのですが、何というかドッと疲れた感じ。
「わがままを言う人は困りますね」
「本当ですよ。まあ、私達のフォローがあったので事なきを得ましたが、ギリギリでしたね」
今日のランチが終わって、自分達のランチも終わってやっと一息ついている所で二人がそんな話をしてきたのですが、結構二人もわがままよ?と口から一言が出そうだったのでグッとその言葉を飲み込み、逆に良くないのは分かりますが溜息を一つ。
「溜息が出ちゃいますよね」
「わかります!」
何も言わずにニコっと出来た時、ああ、大人に自分もなっているんだなと思ったのですが、二人はこの後予定があるといって、すぐに家を出てしまって今日も一人に。
何となくお風呂の気分でもなかったので、少し横になって仮眠をしてみると次に気がついた時はもう夜と言っていい時間に。
そしていつの間にか帰って来ていた二人が起こしてくれることはなく、ノロノロと厨房に向かうと二人してこちらを見てきます。
「よく眠れました?」
「あー、うん」
「なんというかお疲れ気味に見えたので起こさないようにしていましたが、起きて貰えたのでご飯はばっちりですね?」
「あー、うん。ちょっと寝起きで頭はあまり働いてないかもしれないけど、何か作るよ」
そういうと、二人はじゃあ待っている間にお風呂済ませてきますという感じに厨房から居なくなってしまったので、一人ぼーっとした状態で残される形に。
「んー、微妙に眠いからパパっと作ってササっと食べて、片付けを済ませてもう一回寝るかな……あ、その前にお風呂も済ませないといけないか……」
微妙にやる事はあれこれある感じがしたのですが、こういう時に限っていい閃きが。
「えーっと、ご飯は……ああ、二人共お腹減っているんだね。支度が終わっているから後は炊飯器のボタンを押せばいいのね。汁物が浮かばないけど……まあ、お茶でいいかな」
ご飯の支度は終わっていたので一応水分量などを確認してからボタンを押して、次はメインのおかずの具材の支度。
野菜はタマネギ、ニンジン、ピーマンを使う予定で、他にも入れるのであればタケノコやシイタケが入っていても美味しい感じに。後はレンコンなんかも入れても合うのですが、今の気分はシンプルイズベストなので、最初の三つだけつかっていきます。
タマネギは大きめの櫛切りで、ニンジンは皮をむいて乱切りに。ピーマンは中の種を抜いて食べやすい大きさにカットします。
野菜の支度はこんな感じにパパっと終わったので、次はお肉。
一応この種類がいいよというのは無い訳ではないのですが、別にひき肉以外であれば殆どどんな部位でも大丈夫。な、鶏肉を使います。
モモやムネ辺りのお肉を使い、胸肉の場合は鳥皮を剥いでしまって食べやすい大きさにカットすればいい感じ。
軽く塩とコショウで下味をうっておき、更に片栗粉を全体にまぶしてあげたら下準備は終わり。
この後焦らないようにするために、先に合わせ調味料を作ります。
醤油、酒、砂糖、ケチャップ、酢を混ぜ合わせて更にここに水と片栗粉も一緒に入れてしまいます。
後は順番にまとめて炒めるだけ。
最初は粉をまぶした鶏肉から。少量の油を敷いてもいいですし余った皮を焼いて油を出してあげてもいい感じ。鳥皮を焼いて油を出した場合は皮を取り出してあくまで使うのは油だけで。
鶏肉を全面しっかりと焼き色を付けましょう。
色がしっかりと変わってきたところで一度残っている油を奇麗にふき取って、その後にタマネギとニンジンを入れて全体的に柔らかくなった感じがするところまで炒めてから、蓋をして鶏肉の中まで火を通します。途中、焦げ付かないように全体を混ぜ合わせるのを忘れずに。
最後に蓋を開けてからピーマンを投入。
後入れのピーマンだとピーマンの色が奇麗に残るので、ちょっと出来上がりがいい感じに。
ピーマンも一緒に炒めてある程度しなっと柔らかくなったのを確認したら合わせ調味料を全体に掛けるようにいれる……のではなく、鍋肌から入れる感じに。
合わせ調味料の片栗粉がしっかりととろみまでつけてくれるので、調味料にしっかりと火を通してあげながら、全体を混ぜ合わせると出来上がり。
「食欲のそそる香りです!」
「コレは……酢豚?」
「あ、呼びに行く前に来たね。豚じゃなくて鳥だね」
「という事は、酢鳥?」
「かな」
別に豚肉でやっても良かった気はするのですが、何となく鶏肉の方が疲れもとれそうなイメージ。あと、疲れにお酢とかも効きそうとかちょっとだけそんな事も思っていたのですが、とりあえず出来立てのおかずが出来たので、あ、丁度ご飯も炊けたみたいですしパパっと食べて、今日は早く寝ましょうかね。
中華が続いたので、シメも中華ー!!
……中華ですよね?酢鳥って。。。
いや、酢豚は中華だけど……日本の料理なのかな?よく分からないかも(笑)
でも、ご飯に合うのでオッケー。
そしてパパっと作れるのも嬉しい一品ですね。
具材はアレンジもし放題。
酢豚の話になっちゃうかもしれませんが、私としては出来ればフルーツは要らないです。パイナップルはパイナップルで食べたい。
リンゴとかが入っているマカロニサラダとかも出来れば、無しが嬉しいのですが美味しいから文句も言えない。。。
美味しい=正義ですが、デザート以外でフルーツはあまり……ね?
あ、パンは違いますよ?
アップルパイとかイチゴパンとか
でも、そんなタイプの人間なのでフルーツサンドは美味しいけどそこまで好きじゃ無かったり。
ケーキとフルーツサンド、食べている物質的には殆ど一緒なのに、何か違うと思うのはなんでなんでしょう?(元の話からどんどん離れてる(笑)
今回も読んでいただきありがとうございます
目に見える形の評価やブックマークそして感想もかなり嬉しいです
誤字脱字報告とても助かります&申し訳ありません
改めてありがとうございます
毎日投稿頑張ります




