手羽先のスープ
ハントンライスの夕飯を楽しみ、ランチの後にも食べたブリュレを二人からせがまれることになったわけですが、残っているのは今日のランチ後のお客さん達の分。
きっぱりとダメと伝えたのですが、こっそりと食べようとするのであしらうのが大変で。
そんな昨日の夜があったので、今朝は少しだけ寝不足というかぐっすりと寝られない感じがある朝になったのですが、結論から言えば二人共一応我慢はしてくれた形に。
「代わりに牛乳プリン作ったんだからすぐに諦めてくれたらよかったんだけどねぇ……」
時間のかかる難しいモノを作れと言う話ではなかったので、そこまでの時間を取られることは無かったのですが、そんなことが昨日の夜はあったのもあって微妙に朝から疲れている状態で。
いつものように朝食を済ませたら、今日のランチを考えましょう。
「今日、なにつくろう」
一応ブリュレがデザートとしてあるのでそれに合わせる形、もしくは真逆で全然違うものを出してブリュレはブリュレ単体の楽しみ方で出す形にするか少しだけ悩むのですが、パッと一つ思い浮かぶ料理が今日は合って。
「昨日がジャンクって感じだったし、今日は今日のランチって感じで行くか」
メインよりも先に思い付いたのはスープで、ちょっとだけ寝不足気味な今の自分が欲しているのかもしれないもので。
ただ、作り方は比較的簡単。メインがまだ浮かばないので作りながら考えればいいやという感じで、とりあえずスープをから作っていきましょう。
冷蔵庫さんにお願いをして出して貰った食材は鶏の手羽先。
正直な話コレだけでもいい味がしっかりと出るので追加のものは無くてもいいのですが、あくまでスープなので、ちょっとだけ一緒に入れる予定の具材は大根とニンジン。
大根もニンジンも皮を剥いていちょう切りにするだけで、他にも白菜やキャベツなどの葉物を入れてみたり、豆腐を入れてみたり、ちょっと毛色が変わって見えるかもしれませんが、トマトを入れてみたりしても実はいい感じのスープに。
野菜のカットが終わったら、次は鶏手羽先の下処理。
骨に沿って包丁をすっと入れてあげると、骨付近まで水が入りやすくなるので火の通りも少しだけ早くなり、更に骨付近の旨味も出やすくなるのでちょっとした一手間ですがこの手間は惜しまずにした方がいい感じ。人によっては関節の部分で落としてしまうやり方もあるので、今回は落としてももちろん大丈夫。そして時間があってじっくりコトコト煮込むというのであれば、この一手間は無くても同じように良い味が出るので必須かと聞かれてしまうとちょっと難しい所ではありますが、大体の場合はしておいた方がいい感じ。
後は鍋にお水を入れて、手羽と一緒に大根とニンジンを入れて一度沸騰させてあげると多少のアクが出るのでそのアクをしっかりと掬って蓋をして二十分少々煮込んであげると鶏の良い出汁が染み出てきます。
後は味を調えるのに、塩、酒、醤油を足してあげたら出来上がり。
鶏の臭みが気になるよって場合はスライスした生姜も一緒に沸騰させるときに入れてあげれば、更に味わいスッキリに。
今回は冬のスープのイメージがどうしても先行しそうになったので、生姜をわざと入れない形に。その代わりという訳ではないのですが後ほどお客さんに提供する前にゴマ油を少しだけ垂らして、ふわりとゴマの香りを。
「あ、そうかここに卵もありだったかな?」
最初に例に出した葉物野菜を足す場合は煮出した後の出来上がり直前で葉物野菜を入れるとクタクタに煮込まれないので食感も楽しめる形に。
他にもネギや今思いついたように卵を入れて親子なスープというのもいい感じに。あと、今回の手羽スープ結構な量の手羽を使っているのでいい味が出ているのですが、一人前や二人前などの少量を作る場合はちゃんと手羽から美味しい出汁は出るのですが、本数的にも薄い味になりがちなので、ガラスープの素などを足さないと全体的にぼやけた味のスープが出来上がってしまう事があるので、その辺りはちょっとだけ注意が必要。
「卵でいいのが思いつきそうなんだけど……」
スープに卵を入れない事を決めた辺りで、パッとメインに良さそうなものが頭の中を横切ってくれた気がしたのですが、タイミング悪くその閃きを掴むことに失敗。
もう一回卵料理を頭の中に色々と浮かべてみたのですが、微妙に閃きからのキャッチが上手くいかずに少し悩み始めたのですが、視線を厨房の中でうろうろとさせているともっと大事な事に気がつきます。
「あ、ご飯!」
スープがあるのにメインもまだ決まっていませんが、主食は必要なわけで。
ご飯かパンか麺のいつもの三つで悩む前に、スープが出来たので必然的に麺やパンは今の所パス。
そこまで決まっているのであれば、ご飯の支度をしない訳には行きません。
「ギリギリセーフ?かなぁ」
スープをもう少しコトコトと煮込んで手羽のスープを美味しくしたいのですがとりあえずご飯の支度もコレで完了。後はメインがいい感じにキャッチできるといいのですが……。
結構な頻度……ではないのですが鶏肉を食べていると稀に手羽先がいいかなー?と思う事が。
元々で言うと、手羽元などのチューリップチキンとか手を使って食べないといけない系はあまり手を汚したくないタイプの人間なので好き好むタイプではないのですが、たまーにむしょーに食べたくなります。
そこはケ〇タッキーじゃ?という人もいるかもしれませんが、普通に塩コショウをしてじっくり焼いた家で食べられる普通にスーパーで売っている手羽先で十分な人。(ケ〇タ嫌いじゃないけどあの強い味に慣れたら他の味が分からなくなりそうで怖い)
でもって、いざ手羽を狩ってみると焼くのが面倒とか思っちゃう……ダメ人間。なのです(笑)
じっくりフライパンが面倒になりそうなときはこういう感じにスープにしちゃえばもーんだーいなーし!
そして骨の生ごみが出るのを見て……胸肉とかでよかったかも。と思う所までがいつものサイクルです。
学習能力が……無いっ!!! いや、まあどっちも美味しいんで問題は無いんですけどね。
今回も読んでいただきありがとうございます
目に見える形の評価やブックマークそして感想もかなり嬉しいです
誤字脱字報告とても助かります&申し訳ありません
改めてありがとうございます
毎日投稿頑張ります




