書いている自分もわかりません
「・・・面白い話・・・か」
「そうよ、面白い話をしなさい!」
「でもさ、よく考えてみてよ」
「何をよ?」
「面白い話なんて、存在するのかだよ」
僕がそうまじまじというと、
メリーもまたまじまじと聞きいるのだ。
「それってどういう意味よ?」
「僕はこの前一人でカフェへいったんだ」
「うわ、きも!ぼっちおつ!」
「・・・」
こいつは一体どこからそんな言葉を覚えるんだ。
「そこで僕は、コーヒーを頼んだ。
本を読もうと思ってね。
そこでふと、近くにいた友達らしき二人の女子の会話が聞こえたんだ」
「ふーん、で?」
話を聞くという姿勢がこいつにはないのだろうか。
「その会話はこういうものだった」
「昨日、街中歩いてたら田中似の男子がいたの!」
「えー、まじうける」
「ほんとまじ似てたんだって!」
「えー、まじ?どこらへんが似てたの?」
「やっぱあの眉毛でしょ!あのつながった眉毛!」
「まじ?それうけるわー」
こんな会話を友達同士でしていた。
側から聞いていたら、まったく面白くない会話だ。
しかし、何故、彼女たちはこうも楽しそうに会話をしていたのか。
「お前にはこの会話の面白さが、わかるか?メリー?」
「・・・・まじ、意味わかんねー」