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サトリの異世界楽隠居譚  作者: 夢落ち ポカ(現在一時凍結中)
第一章 転生(憑依)したけど生活やばいんで頑張った、超頑張った
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第06話 豊穣の錬金術師

…某アレな原作を思い浮かべてしまいますが、そこらとは関係ありません。


 今の状況を簡潔に纏めるとこうなる。


 食卓事情とか金儲けとか清潔な生活したいから頑張った、超頑張った。


 超頑張ったら王国中から豊作の報告がきて『豊穣の錬金術師』って呼ばれるようになった。


 つまり調子乗ったサトリは王宮から御呼ばれ、今ここである。


「《どうしよう、すぐに王宮(ここ)から逃げ出したい。》」


 さすが王宮というべきなのか、いるだけでなんとも言えない威容を感じさせられ、それだけでサトリは言い表せないほどの不安に襲われていた。


 他国に見縊られない為に、城というのは見る者を威圧するという得てしてそういう面が強いとサトリは貴族の友人から聞いた事があったが、なるほどと実感させられた。


 王宮に入り十歩もしない内にサトリは逃げ出したい気持ちでいっぱいになった。


「…では『豊穣の錬金術師』殿、私はこれで。

 係りの者が来るまでどうぞ御緩(ごゆる)りとお待ちください」


 執事が個室に案内して、サトリは豪華絢爛な個室に一人残された。


 執事の内の心が予想以上に怯えているサトリを一人にするのが心苦しいと思っていたが、出来ることなら助けてほしかったと切に願った。


 サトリは前世のトラウマが呼び起こされ、いわゆる『お偉いさん』と関わるのを酷く嫌っていた。


 こればかりは前世の所為というのもあり、不信を通り越した憎悪といえる感情なのだが、今更である。


 誰と会うんだろうかと思い悩み、財務系か農業系の重鎮が自分と会おうとしていて、拷問してでも自分の編み出した技術を奪うのではと疑い始めた。


 この国では基本的に人頭税だ、低所得者に厳しく高所得者に甘い。


 サトリの前世では所得税が一般的だったことから今の収入を考えるとサトリは極僅かな金額を納めるだけでいい、しかもまだ成人もしていないから更に納める税金は少ないだろう。


 農業系に関しては完全にお手上げだった。


 農業崩壊を招く非常事態が以前あったが、そもそもサトリは農業の専門家ではない。


 この国の農業の事も知らず、同じ畑を使い続けて土地の活力をなくしたなんて後から知ったくらいに物を知らなかった。


 この知識もよくよく考えればやらかしているんだなとサトリは思うが、決定的とも思えない。


 すると一体何が目的で俺は呼ばれたんだろうか、考えれば考えるほど分からなくなってくるサトリだが、最終的に諦めた。


「《…まぁいいか、直接会えば大抵の答えは分かるし。》」


 サトリの異能がある以上、こと交渉する相手がその場にいれば、どんな疑問もその場で解決すると開き直ったのである。


 とはいえ、前世でもこのような部屋に来た事もない上に汚してしまって弁償しろなんていういちゃもんをつけられるのが怖いので部屋の隅で体育座りするサトリなのだった。


「《…お腹痛いって言えば帰してくれないかなぁ。》」


 待たされて一時間くらい経っただろうか、忘れられたのではないかと思うくらい退屈していたところに、ひょっこりとアニムスがやってきた。

 相変わらず憎たらしいくらいの美形であると羨むサトリだが、自分も将来的にはあれ程ではないが美形になるんだと思い気を落ち着かせるのだった。


「…やあサトリ、迎えに来たよ」

「師匠…何で師匠がここに…?」

「実は私も王宮に呼び出されてね、なんでもサトリの今後について話し合いたいとの事なんだよ」

「し、師匠、俺お腹痛くて…また今度にしたらダメかなー…なんて、思っちゃったり?」

「胃薬あるよ

(逃げられないから、諦めなさい。)」


 サトリは逃げ出した。


 だがしかし、回り込まれた。


 サトリは逃げられない!!


「《俺終了のお知らせ、気が重いよもう。

 ていうか師匠、諦めろって何さ、国にいい様に使われるのを諦めろって事それ?

 意味深過ぎて怖すぎるんですけど。》」


 どこに連れて行かれるのも分からないまま、サトリは師匠についていく事となった。


 逃げられない様にワザワザ手まで繋がれて、だ。


「《精神年齢22の男がイケメンエルフ(年齢不詳)と手繋ぐってなんだよそれ拷問ですか嫌がらせですよね!?

 ていうか師匠なんでこんなに握力強いんですか振りほどけないんですけど握力どれだけ!?》」


 ちなみにサトリはアニムスの心は覗いていない、答えがあるのはなんとなく察していたが、覗いたが最後余計に凹みそうな気がしてならないからだ。


 ビラビラと服を着飾っている太った貴族や忙しなく動き回る文官、巡回を怠らない近衛騎士とすれ違うが、誰も彼もが最初にアニムスを見て、最後にサトリを見て十人十色の顔をしていた。


 何を考えているのか知りたい衝動があったが、やっぱり怖いのでサトリは覗かなかった。


 ただ王宮が怖いという事がサトリの心に根付いたのは、そう遅くはなかった。


 ―――そして到着したのは、


「…お、大きな門だなぁ。

 まるで謁見の間みたいな威圧感が…」


 どう見ても人力では開く事が出来そうにないほどの重厚感、威圧感溢れる豪奢な門だった。


 もうこの段階で心を覗かなくとも誰と会うのか、否、謁見(・・)するのかサトリは分かってしまった。


「し、師匠、俺眩暈が…」

「大丈夫だよサトリ、気付け薬も持ってきてあるから」


 流石はサトリの師というべきなのか、サトリの逃げ口上など簡単に封じてきた。


「《そうだよね、退路なんてある訳ないよね分かってたよチクショウ。

 いや、もう嘘じゃなくてホントに気が遠くなってきた。》」


「賢者アニムス様とその弟子である豊穣の錬金術師サトリ様ですね?」


 門にいた近衛騎士の一人がサトリたちに声をかけてきた。


「《…ああ、やっぱ師匠すごい人だったんだな、何だよ賢者って。

 ゲームじゃ勇者に次ぐトンデモ職じゃないか、錬金術師どこいった。

 あと、『ホウジョウノレンキンジュツシサトリサマ』って誰ですかあははー。》」

「ええ、『陛下』は既に?」

「はい、既に他の方々も揃っておいでです」

「では、お願いします」


 サトリの頭は現実逃避しかけていてよく回っていない、思い浮かぶのは『うまく立ち回ればよかった』という後悔だけだ。


「《思えば俺って起業して金持ちになりたいとは思っていたけど、そうなると必然的にそうした業界のお偉いさんやもしかしたら政府の役人、それにそのまた上の上司と会う可能性もあったんだよな。》」


 今回の失敗は、遅かれ早かれ起きたのかもしれないと思うと、『俺って意外と抜けてるんだな』と自嘲してしまった。


 あれこれと考えていく内に思考も正常になっていく。


 根が真面目なサトリもいい加減現実を直視しなければならないと本能的に思っているのだろう。


「「賢者アニムス殿、ならびに豊穣の錬金術師サトリ殿、ご入来!!」」


 門番たちの声をよそに、サトリは『何事もなく穏便に終わりますように』と何度も心の内で祈っていた。

 だが、その祈りが届くかなど祈った本人も半ば諦めていたので、祈りの先に叶えてくれる神がいたとしても、サトリの願いを叶えるかは不明だった。



 * * *



 賢者アニムスに『弟子』が出来たというのは、貴族階級の者たちの耳にすぐに入った。


 国王さえも信を置くとされ、建国の王イズルと共に開拓時代を共にしたと建国記にも登場している生きる伝説だ。


 何故サトリがこの事実に気付いていないのかというと、建国記自体がまず数に限りがあり、貴族の階級を持つ者たちは必須だが、市民階級には『書物』というものがあまり普及していないことが原因だった。


 サトリがこの世界で読んでいる本といえば魔道書や薬草図鑑といった建国記のけの字もないものだった所為もある。


 加えてアニムスが徹底してサトリに自分がどういう素性の人間か隠していたのもあるだろう。


 サトリの異能は確かに相手の考えている事を丸裸にする事が可能だが、そもそも相手が考えてもいない事を知る事は出来ない。


 だが、事情を知らない周りからすれば見ず知らずの移民、しかも孤児が建国の祖と並ぶ偉人の弟子になったというのは面白くなかったのだろう。


 秘密裏にサトリを亡き者にしようと暗殺者を向けたことが何度もあった。


 その全てがアニムスによって阻まれ、最終的に王さえも動かし近衛騎士団を警備にするという事態にまで発展して、ようやく事態は収束を見せた。


 この事態にさしもの貴族たちもサトリに手を出そうとなど考えなくなった。


 王さえも動かしてまで、アニムスが孤児であるサトリを守ったという事実に報復を恐れたのである。


 そして一部の貴族はサトリに手を出そうとせず、むしろアニムスがサトリにこれほど手を尽くしてまで守ろうとしたのか知ろうと影から情報を集め始めた。


 すぐに情報は集まった。


 隣国イーブルからやってきた移民で、つい最近レイヴァン王国とストレイン帝国の戦渦に巻き込まれて両親が他界し、やっとの事で着いた王都で行き倒れて現在の孤児院で過ごすようになる。


 容姿はイーブル系で見られる彫りの深く将来は美男子になるだろう美少年で孤児院に住んでいるとあってやや痩せ型。


 そして、よく人の目を覗き込む仕草をするのが癖の、変わった少年だという。


 性格は利発で努力家、面倒見もよく十歳と思えないほどの行動力を持つとなれば段々と貴族たちの興味をよせていった。


 十歳で数多くの魔法をほぼ独学で使いこなし、錬金術においても非凡な才能を開花させているとなれば、アニムスの囲いっぷりも納得いくものだと貴族たちは結論付けた。


 この時点でサトリは既に読み書きを完全にマスターし、計算も大人顔負けどころか圧倒的な演算能力を持っていたのである。


 そしてその弟子はついに誰もが予想だにしない行動をとり始めた。


 何を思ったのか、近隣の家庭から生ゴミを集め始めたのである。


 生ゴミを集めるということが一体どういう意味なのか分からず、見たままの事を報告した暗部の人間だった。


 上層部もまた察せなかったが、何か意味があるはずだと監視を続行した。


 数日の内にサトリが生ゴミを分解し孤児院に新しく作った畑に混ぜた事で、ようやくサトリのしている行動に気付いた。


 ストレイン帝国との戦争で、現在レイヴァン王国は不況の波に襲われている。


 特に農業面においては深刻で、徴兵によって働き手を失った農家が多発して収められる小麦や野菜類全般は軒並み落ちていたのだ。


 しかもイーブル皇国から援助の申し立ても重なっていて、要求されている物資に不足が出る計算も出ている。


 上層部は自分たちの立てた予測が当たる事を祈った。


 一ヶ月で成果は出た、たった一ヶ月で孤児院の野菜は予想をはるかに超える収穫を出したのである。


 更に改良を続け、ついにサトリは『肥料』を完成させたのである。


 情報部はこの時点でこの技術を徴発するべきではという案が出たが、やはりアニムスに守護されているサトリに手を出す事は出来ないし、もし本人に知れればこの国を間違いなく恨むだろうと断念し、別の手段に出た。


 サトリの周囲に強欲で有名な商会の情報をばら撒き、商業ギルドで特許申請、並びに契約を取るように仕向けたのである。


 サトリは上層部の思惑通り強欲で有名な商会に赴き、あまりの強欲ぶりに契約せず一時期動きが見られず今度は上層部も困惑したが、最終的にサトリは商業ギルドで契約した。


 特許申請については完全にサトリの利発さに賭けてのものだが、それでも賭けに勝ったと上層部はその日祝杯を挙げたという。


 半年も経てば更に改良された肥料が特許申請され、これもまた商業ギルドで契約が為された。


 この時点で各地からは豊作の報告が上げられ、一年も経つ頃には前例が見られない程の大豊作となったのだ。


 巷ではサトリの事を『豊穣の錬金術師』と呼ぶようになり、余裕の出てきた上層部もサトリへの『褒章』をどうするべきか考え始めた。


 サトリが金銭を欲しているというのに早期に気付いていた者は国庫になるべく負担にならず、かつ誰しもが褒章だと納得する額が最も良いという者もいた。


 他にも史上最年少で国家錬金術師の資格を与え魔法省入りさせようという案や、特例中の特例でサトリを一代限りの貴族に叙爵するべきではという案も出た。


 どれもこれも最終的にサトリを国に取り込もうというもので、これについては国王自らが待ったをかけた。


 上層部だけが先走って、サトリに対して国に対して悪印象を植え付けない為に、あえてサトリ自身の口からどんな褒章を求めるのか試す事となったのである。


 報告通りの人物ならば、余りにも馬鹿げた褒章は求めないだろうし、こちらの思惑にも気付き良心的に事が収まるのではと考えたのだ。


 完全に賭けの領域にある丸投げなのだが、王の言葉により褒賞はサトリの望む物と決定された。



 * * *



 サトリは今アニムスと一緒に片膝を着き頭を下げ、侍従長の読み上げる『功績』を黙って聴きながら、周辺の偉そうな雰囲気を醸し出している貴族、そして玉座に座っている国王―――レイクロードII世の心の内を覗いていた。


 穏やかに見える第一印象は、その内面とはまるで反対にドス黒く、長く政治と関わってきた人間特有の狡猾さを持っていた。


 どうやら自分が随分と前から監視されていて、なおかつアニムスにも知らない所で守られていたという事をサトリは知るのだった。


「《なるほど、じゃあ俺のアイディアで特許取ったりしていたのは護衛代と思えばいいな、十分価値はあるだろう。

 それにしても、期待しすぎでしょう王様、十一歳のガキに―――精神年齢二十二歳なのはこの際置いておく―――何期待してるのさ。

 ていうことはなに、俺はこの連中の思惑通りに動かされていて、今後もそういう都合の良い人形でいないといけないという事なのか?

 はっ、冗談じゃない。》」


 このような真似をされて喜ぶような変態ではないと、絶対に目の前にいる彼らを出し抜く為に算段を立てなければならないとサトリは誓う。


 だが、それは今ではない。


 彼らの心を読み、金銭を良識の範囲内で要求しなければ八方治まると思っているようだが、あえて変化球を投げ込む事にしたサトリはレイクロードの言葉を待つ。


「…さてサトリよ、余はそなたに望む褒章を与えようと思う。

 望めべば一生暮らしていけるだけの金貨を、地位を望むのなら爵位を与えよう。

 さあ、望む物を言うが良い

(わしの予想が正しければ、この者は権力者に対して忌避感を(いだ)いておる。

 この物言いならば極僅かの金銭で国庫が逼迫されることはないじゃろう。)」


 侍従長の読み上げが終わり、心の内では完全にサトリという人間を見透かした物言いをして大した損はしないと高を括っていた。


 自分という人間の何を知っているんだと怒鳴りつけたかったサトリだが、的を射ているので余計に腹立たしいのかやはり何も言わなかった。


 思わず聖金貨一万枚とか要求したくなったサトリだが、何とか堪えたのだった。


「…はい陛下、でしたら自分をアシュフォード学園へ入学していただけないでしょうか。

 あと、錬金術関連の蔵書の閲覧権限をいただきたいです」


 学費やそれ以外の諸々の経費は全て学園側で負担してもらう事も当然の如く要求した。


 それでも年間聖金貨一枚にもならない、これが三年分だ。


 大した金額にもならないだろうし、あちらにもメリットはあるだろう。


 サトリは現在十一歳、アシュフォード学園に入学するまでまだ一年待たないといけない。


 現在の王国は食糧事情が改善されただけだ、まだまだ問題は山積している。


 そこを特別に入学させて、更に勉学に励めばまた王国の利益になるような画期的な技術を齎せる、という可能性を早めさせたのだ。


 本命は学園にある蔵書だが。


 あそこには錬金術における禁書も禁書区域にあるとアニムスから聞いた事があったサトリは今後の為にも知っておいた方がいいと思い要求したのである。


 運が良い事に学園に入学する為の試験が一ヶ月と迫っている、利用しない手はないと思ったのだ。


「《時間だ、まずは時間が必要だ。

 その間に容易に利用させない力を身に付けなければならない。

 荒事はごめんだが、この状況だとどう考えても荒事は向こうからやってくるだろう、自衛も大事だが戦力は多くあった方がいい。》」


 容易に手を出せないだけの示威は必要だ。


 サトリは学園にいる三年間でこの状況を変えてやろうと心に決めた。


 肥料の収益で十分に資金に余裕はある、この際サトリは国の損害など無視して徹底的に大儲けしてやろうと報復も念頭に入れておく。


 切り札も何か用意しておいて、最終的に他の国に亡命すれば何とかなるのではと考えるが、その案をすぐに棄却した


 レイヴァン王国と戦争していたストレイン王国ならサトリの事も高く買ってくれるかもしれないし、アリなのではとは思った。


 だが、前世で見た映画には亡命しても監視などで窮屈な思いするという場面を思い出し、亡命をするよりも未開の地へ隠棲することのほうが良いと考え直したのである。


「…そうか、ならばちょうど時期もよい。

 特別にそなたをアシュフォード学園にある錬金術科の特待生として入学させるよう、学園長には伝えておこう

(ふむ、どうやらわしらの思惑を察してくれたようじゃな。

 生活費も含めて三年で聖金貨三枚も使わないだろうし、将来への投資と思えば安いものじゃな。)」

「ありがとうございます!!

 今後もこのレイヴァン王国に貢献できるよう、励みます。

《よっしゃ、レイクロード(タヌキ)も予想通り喰いついたぁっ!!》」


 サトリはこの時なるべく嬉しそうな顔をして頭を下げた。


 能面のような顔をしていれば何か企んでいるのかと邪推されるかもしれないと思ったからだ。


 サトリの思惑通り(・・・・)、レイクロードは提示されたメリットに喰い付いた。


「では、これにて褒章式を終了とする。

 …アニムス殿、将来の大錬金術師の指導、よろしく頼みますぞ」

「もちろんですとも陛下。

 サトリは私が超一流の錬金術師にしてみましょう」


 アニムスが当然のようにレイクロードに返し、サトリたちは謁見の間から出て行く。


 学園とアニムスの元での二重生活で無駄も多いかもしれないが、学園での疑問点をアニムスに聞けばいいかとサトリは思うことにした。


「《…忙しくなる、本当に忙しくなる。

 三年後、俺はこの王都にはいないだろう。

 辺境で気ままにスローライフ過ごすのもいいけど情報も欲しいし、王都と辺境の中間、経済の流通している都市に引越しかな。

 ではでは王様、また会いましょうか。

 いつか出し抜いた時の顔を見られないのは残念だが、これも俺の『褒賞』と思ってくれたらありがたいな。》」




読んで頂き、ありがとうございました。

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