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俺は異世界で軍師になる  作者: 中村竜野
第3章”サンバラ地方編”
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サンバラ地方

第3章

 ついにアイザック大将軍を倒したフリダム軍はサンバラ地方に進軍を開始。

 反帝国軍や新しい仲間が現れる。

 しかし、あいつぐ帝国軍や魔物が立ちふさがる。この危機を乗り越えることが出来るか。

 俺達は今砂漠にいた。

 俺は変な事を言っているのではなく本当に砂漠にいるのだ。

 そう俺たちが今いるのは『サンバラ地方』の砂漠にである町に向かって二〇〇〇のフリダム軍が行軍をしていた。

 ある町とはこのサンバラ地方に帝国反乱軍の所有地のバリア城がありそこにフリダム軍を置かせて貰うことになった。さらに食料に寝床まで提供してもらえる。

 しかしその代わりに帝国軍をこの地から追い出して欲しいとの事だがはなからそのつもりだった。

 言っていなかったがこの部隊を指揮を取っているのは他にもいた。

 一人目はエミルで止めようとしたが俺以外の人たちが全員賛成するのだ。俺は純粋に心配しているのに……なぜ。

 二人目はアリスでフリダム軍の主力の一人だ。ナイフの技術がとてもうまく帝国では『ナイフ使いのアリス』とまでささやかれているほどだ。

 三人目はフリードで『フリダム軍の英雄』と言われ、その実力は帝国の四大将軍の一人を倒したほどだ。長い槍と剣を腰に下げておりに何人の帝国軍人が倒したのか分からないほどだ。

 四人目はゴットンで元帝国人でだがあまり快く思っておらず説得をしたおかげでフリダム軍に投降した。異名で『破壊斧のゴットン』と言われている。

 最後に天宮正輝こと俺がいる。

 その五人で砂漠を横断していた。

 

 「あちー。まだ着かねーのかよ。喉が渇いたぜ……」

 「……我慢する。私だって喉渇いているんだから」

 「しかし、後続の奴らも大丈夫か?これじゃあ途中で倒れちまうぜ」

 「それはユーリ殿に任せてある。それよりも自分達の事考えなきゃ駄目だぞ。フリード」

 「兄貴それは無いぜ~。くそー……おっあそこにオアシスあるじゃん。休憩しようぜ兄貴!」

 「現金な奴だな。エミル良いか?」

 「喉渇いちゃっていたから私からもお願いするわ」

 「近頃の若いもんはだらしないの」

 

 ゴットンはまだ行けそうだったがその前にこの暑さと水分の補給を忘れたら俺達が倒れて屍となってしまうため休憩にさせてもらった。

 オアシスは、円形で直径約五〇〇メートルぐらいの大きさでアカシアらしき木がたくさんなっており日陰が多かった。

 あとでアカシアみたいな木を調べていたら『アマンナ』と言われる木だった。あまり水が必要なく高温に強いらしい。

 少し脱線してしまったがここの木陰で皆は休憩を開始した。

 俺はオアシスの水少し口に含んでみてみた。うんとエミル達の方を向いて縦に頷いた。

 その合図でフリード達は皆オアシスの水を水筒の中に入れ始めた。

 ふう、と息を一つ吐くと近くの木陰に俺も座り込んだ。

 

 「オアシスがちょうど合ってよかった。このままでは結構やばかったからな」

 「そうじゃのう、ワシも意外と喉渇いていたみたいでの。年寄りになると感覚が分からんようになってきたわい」

 

 ゴットンは俺の独り言を拾って返してきてくれて、近くに座り込んだ。

 その事につい笑ってしまった。

 

 「何言っているんですか。貴方はこの先も頑張ってもらわないと困りますよ」

 「若いもんは年寄りに……」

 「おっと俺も喉渇いたな。水飲んでこなければ」

 「マサキ覚えておれよ、ぐぬぬっ!」

 「すみま……」


 その時遠くの方から『ドゴーン!!』と大きな音が辺り一面に響き渡った。

 何だか巨大な生物が地中深くから這い出してきた。細長く頂点に頭があり足や腕が無かった。いや、生物と言うよりも魔物と言った表現をした方がしっくり来るかも知れない。

 そんな事を思っていると一人の兵士が呻きながら確かにあの魔物の名前を言った。


 「おいおい……嘘だろ……ジャイアント・アーム……なのか」

 「ジャイアント・アーム?何だそれは」

 「……古代の魔物で砂漠地帯に良く出たと言われています……外見は細長く足や腕が無く、下半身は地中に埋まっているそうです。しかし、滅びたはずでは……」

 「……お兄ちゃんどうする?」

 「様子を見よう……しかし、魔物とはな」

 

 少し時間が経つと地中に戻っていった。それを確認すると静かにだが皆に確実に聞こえる声で号令をかけた。


 「エミル、さっさと言った方が良さそうだ」

 「…………」

 「エミル!」

 「はっごめんなさい」

 「信じられない物を見て放心状態になったのは分かる。しかし、あんな奴が周囲に徘徊しているんだ。だから早めに頼む」

 「う、うん。今からバリア城に素早く行軍するよ。言い伝えでは魔物は凄く凶悪で私達人間をすぐに食べてしまうから早めに行くよ。皆、急いで着いてきて」

 『はっ!』


 皆は放心していたがエミルの言葉に我に返って返事をした。

 俺はエミルの隣で少し急ぎながら馬を歩かせた。古代に消滅した魔物。帝国反乱軍。帝国軍。未だ知らない土地。

 カラハリ地方よりもサンバルではもっと強い敵が現れるかもしれない。

 しかし、俺達は絶対帝国を倒しフリダム王国の時代を築く為にやらなければならない。

 3章突入しました。

 ここまで読んでいただきありございました。次回も読んでもらえると嬉しいです。

 感想などお待ちしております。

 

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