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ダイエット

作者: オキマス

 A氏は様々なダイエットを試した。ジョギング、筋トレ、半身浴。サプリメント、下剤、ホルモン注射。炭水化物抜き、砂糖抜き、カフェイン抜き。どんなダイエットを試しても、A氏の希望を叶えることはなかった。絶食も試したが、耐え切れずに食べてしまう。それならば、とA氏は自分の首をしめて食べたくても食べられないようにした。身体と魂が離れてしまったA氏は、初めて外から自分を見た。相変わらず醜かったが、三日もすれば細くなるだろうと思った。

 しかし、次の日には隣人に見つかってしまった。まだ全然痩せていないのに。私の身体を見るな。その思いが届くわけもなく、様々な人に醜い姿を見られ、A氏の身体は火葬場に送られた。

 火葬場についたA氏は喜んだ。焼かれてしまえば、あとに残るのは骨だけだ。飢えるよりもさらに痩せることができる。A氏は自分の美しい身体が出てくるのを心待ちにした。

 出てきた黒い箱には、醜い身体も、細い骨も、何一つ残っていなかった。A氏はあらゆるダイエットを試してしまったがために、骨の髄までボロボロだった。A氏は思った。

「そうか、カルシウムだけは抜いちゃダメだったな」


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