現実逃避
夢叶の書く短編ストーリーです。
あんまり得意じゃないです。ごめんなさい。
「――――っ!!」
俺は意識が覚醒するとガバッと起き上がった。
どうやら眠ってしまっていたらしい……。自分の部屋の机にうつ伏せになって眠っていた。
テスト勉強用に開いたノートにはグニャグニャとした良くわからない線が書かれている。おそらくウトウトしているときに鉛筆で書いてしまったに違いない。
だが、それにしても……。
「嫌な夢だったな……」
夢の内容を細かく全て思い出せるわけじゃないが、それでも嫌な夢だったことは覚えている。
寝汗でぐっしょりとした服を脱ぎ捨て、適当な服に着替えた。そういえばちょっとだけ小腹が空いてる……。
現在の時刻は1時。
どうやら俺のお腹は夜食をご所望のようだ。
立ち上がり冷蔵庫を軽く物色……。まぁ、一人暮らしの男の冷蔵庫に良い物が入っているわけが無く……。
「コンビニにでも行くか……」
財布を持って、部屋を飛び出した。
「うわっ、暗っ! 怖っ!」
月明かりもない路を俺はコンビニに向かって歩いている。
どこの家の電気も既に消されており、やけに暗い電灯だけが照らす路を心細気に歩いていた。
「幽霊とか出たら怖いなぁー。まぁ、出るわけないだろうけど……」
何て独り言を呟いて気を紛らわす。
でないと、心がポッキリと砕け散ってしまいそうだった。
不意に、嫌な音が耳を貫いた。
その音を聞いた瞬間、ブワッと体中の汗腺から汗が溢れ出るような感覚が身体を襲う。
すごく、嫌な予感がする。
その音は、車のエキゾート音だった。
しかも、つい最近どこかで聞いた覚えがある……。
いや、つい最近どころの話じゃない。さっき夢で見たのだってこの景色じゃなかったか……?
奥の道から高速でスポーツカーが迫っていた。
ここは狭い道だ。逃げ場はない。それに、俺はちょうど街灯の無い場所に立っている。向こうから、こちらは見えない。
その時になってようやく俺は見た夢の内容をすべて思い出した。
俺はあの車に轢かれて死んだんだっけ。
そんな夢をさっき見ていたはずなのに。
もはや、逃げる事なんて出来ない。
車に撥ねられる瞬間、俺は
また夢から覚めたら、いいなぁ……。
そんな現実逃避をした。
面白い短編小説を書く人ってすごいって思います。




