第89話 川で遊ぼう
敦也達の後ろには、一年の女子部員たちが勢ぞろいしていた。
「おおっ! これは、何と美しい‼」
女子達の水着姿を見て、康介は興奮する。
「ふふふぅ……。どうよ、このルックスと水着の組み合わせなら、他の学校の女子なんかに負けはしないわ。感想を述べてみたら?」
と、自慢げに言う夏海。
「んー、お前は、いたって普通だな。特になし」
「なっ!」
康介の感想に夏海は、少し怒りを覚える。
「あんたに言われたくないわよ! ベストオブ、モブ男‼」
「なーにぃ!」
二人は言い合いをする。
それを見ていた周りの連中は、また、始まった、としか思わなかった。
「それじゃあ、僕は、あの岩の近くの場所で涼んでいますね」
拓は、二人の事など、放置して、一人で行ってしまった。
「じゃあ、俺も……」
と、敦也も拓の後を追いかけ、川に向かってしまう。
「あの二人、女子がせっかく水着を着ているのにクールだね。普通だったら、あの男のようにヘラヘラするはずなのに……」
穂乃果は、唯の方に手を載せて言った。
「え? 私ですか?」
「何言ってるの。どう見ても、その水着は張り切りすぎでしょ。本命は、弟君だってことは、知っているんだから」
と、ニマニマしながらこちらを見る。
「な、何を言っているのですか⁉ 穂乃果さん! わ、私は別にあっちゃんに褒めてもらいたいとか、そうではないんです!」
強く否定する唯。
(案外、分かりやすいのね。面白そう!)
そんな唯を見ながら、穂乃果はある事を思いついた。
「唯ちゃん、私達も行こう!」
「えっ⁉ ほ、穂乃果さん!」
唯は、穂乃果に引っ張られて、川に連れていかれた。




