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【祝75000PV突破】 三姉妹の姉達は、弟の俺に甘すぎる!  作者: 佐々木雄太
一年生  五月篇
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第84話  苛立ち

「はぁ、はぁ、はぁ……」


 ベンチに座って、タオルを頭に掛けながら、息遣いが荒い里菜は、苦しそうだった。


 スポーツ飲料が口から喉に通らず、疲れがたまっていく一方だった。


 ゲームカウントは3―5。


 里菜が二ゲーム負けている状況である。


「里菜、大丈夫ですか?」


 苦しそうにしている里菜を見て、心配している唯が声を掛ける。


「これが大丈夫に見えるわけ? そうだとしたら、唯の目は節穴だよ」


「誰が節穴ですか。最初から大丈夫ではないですよね? この試合にも集中していないですし、『棄権』しますか?」


 試合を途中でやめることを提案する。


「それだけは、嫌よ。あの女、見ているだけで、イラっと来るのよ」


「そうですか? 私にとっては、確かにあの人は嫌いですけど、それよりも今は、あなたを見ている方がイラっと来ますけどね」


「それ、どういう事よ。私があんたに何かしたっていうの?」


 唯に対して、睨みつける里菜。


「ええ、そうですよ。ここに来て、練習態度も悪ければ、何一つ、人と会話をしようともしない。何不貞腐れているのですか? そんな態度で試合をするなら不愉快です。荷物をまとめて、返った方がマシですよ」


「あんたねぇ、言わせておけば、偉そうに! 何が言いたいわけよ!」


 里菜は唯の服を掴んで、イライラが募るばかりである。


「もっと、冷静になりなさいと言いたいんですよ」


「私は冷静よ。あなたの指図なんて受けない!」


 パンッ!


 と、唯は里菜の頬を平手打ちした。


 近くでそれを見ていた姫路以外にも、その試合を観戦していた部員たちも驚いた。

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