第75話 終わる休日
映画もようやく終わり、敦也達は映画館から出てきた。
敦也はぐったりとしており、疲れていた顔をしていた。
「あっくん、どうした? そんなに疲れた顔をして……」
「ん? ああ……。ちょっと、な……」
「あっちゃん、最高の映画でしたね。感動しました」
「あ、そう……。それは何よりで……」
さっきまで耐えていた体力が減り始めている敦也にとっては、二人の話は、どうでもいいと思っていた。
(こっちは、最後の内容を全く覚えてないんだよ! せっかく、観に来たのに、これじゃあ、意味ねぇーよ!)
と、ここで二人に言いたかったのだが、そこはぐっと、堪えた。
「母さん達、もうちょっと、かかるんだって、これからどうする?」
里菜は、スマホで母のメッセージを見ながら言った。
「そうですね。それじゃあ、ちょっとだけ、そこのゲームセンターに寄りませんか?」
「賛成」
「俺は、そこのソファーで寝ておきたいんだけど……」
映画館の前にあるちょっとしたソファーがいくつも置いてあるところを指した。
「ダメですよ。一人で行動すると、後々、探さなくちゃいけませんからね」
唯達は敦也を引っ張って、ゲームセンターに入った。
それからは、両親が迎えに来るまで、太鼓のリズムゲームやカーレース、クレーンゲームなどをして、時間を潰した。
途中で、三人はナンパに遭ったりしていたが、敦也を表に出して、難を逃れていた。
こうして、一日の休日が終わり、部活の二泊三日の合宿が始まる。




