表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【祝75000PV突破】 三姉妹の姉達は、弟の俺に甘すぎる!  作者: 佐々木雄太
一年生  四月篇
54/139

第54話  二人だけの世界だと思った

 数学の授業が始まる二分前——


 敦也は、教科書と参考書を取ろうと、リュックの中を探すが、見つからない。


(あれ? 教科書と参考書を忘れた? やべぇ、どうしよう……)


 少し焦っている様子の敦也に気づいた唯が、敦也の右肩を軽く叩く。


「あっちゃん、どうしたのですか?」


「あ、うん。どうやら、数学の教科書と参考書を家に忘れて来た感じなんだよね。ノートはしっかりと持ってきたのに……」


 まだ、リュックの中を探している。


(これは……! 来たのかもしれません‼)


 唯は、チャンスが回ってきたと、確信した。


「見つからないのでしたら、一緒に見ますか?」


 と、唯は自分の教科書と参考書を持って、敦也を誘う。


「すまない、唯姉。頼むよ。勉強の邪魔にならない?」


「大丈夫ですよ。むしろ、こっちの方が勉強に集中できますから……」


 なぜ、そこまでして、喜んでいるのだろうと敦也は思った。




 数学の授業中、敦也は唯の机に自分の机をくっつけて、椅子も少し移動させる。


「ねぇ、唯姉。ここ、どういう意味?」


 と、数学の教師が黒板に書いてあるのを写していた敦也が、唯に分からないところを訊く。


「そこはですね……。——と、解けば、簡単ですよ」


「あ、なるほど。そういう事だったんだ」


 敦也は、唯の説明に納得する。


「あっちゃんは、もう少し、授業に集中した方がいいですよ。一年の基礎は、二・三年の応用に生かされますからね」


「あ、うん。分かった」


 敦也は頷く。


「それならいいんですが……」


 心配そうに見つめる唯。


「ちょい…ちょいちょい……」


 と、後ろから康介がシャーペンで敦也の背中を突いて、話しかけてくる。


「お二人の世界を邪魔して悪いんだけど、敦也、さっきのところ、説明してくれない? 俺、居眠りしてて、聞き逃してしまった」


 敦也にお願いする康介。


「別にいいよ。俺もさっき、唯姉に訊いたところだから、教えられると思う」


 と、敦也は後ろを振り返り教えようとする。


 康介は、チラッと唯の方を見ると、唯は康介を睨みつけていた。


(うぉ! やばい、仏様が怒っている! 俺、何かしたか⁉)


 康介は、ビクビクしながらも、敦也に教えてもらった。


(もう、あっちゃんは、人が良すぎますよ。でも、こうして、男友達が普通にできるのは、プラスかもしれませんけど……。それ、教えたのは私なんですからね!)


 唯は、なぜか、康介に対して、嫉妬していた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ