第47話 密室の中で
ゲームセンターを訪れた二人は、里菜に引っ張られるまま、敦也は、歩き出す。
「里菜姉、どこに行くの?」
「これ、これをしようよ!」
里菜に連れられた場所は、小さな個室が並ぶ場所だった。
「これって……」
「そう、プリクラを撮るの!」
里菜は敦也を連れて、プリクラを撮る個室へと入る。
「ちょっ、里菜姉! 待ってよ!」
「どうしたの? 敦也」
「これって、女子同士とか、カップルで撮る場所だよね?」
改めて訊く敦也。
「そうだよ。だから、撮るんだよ」
お金を入れようとする里菜。
「いやいや、俺達カップルじゃないし、姉弟だから、姉弟!」
否定する敦也。
「大丈夫。私達、周りから見れば、カップルみたいなものよ。ほら、撮るよ」
里菜は強引に敦也の腕を掴み、逃がさない。
お金を入れると、撮影が始まる。
機械の指示通りに二人は、ポーズをとる。
里菜はノリノリであるが、敦也はあまり乗り気ではない。
「敦也、もうちょっと、笑って、ポーズとってよ!」
里菜は、不服そうに顔を見る。
「わ、分かったよ……」
敦也は、小さく頷く。
最後に恋人らしいポーズで、と指示された。
「恋人らしいって、なんだよ。恋人らしいって……」
敦也は、その指示に疑問を持つ。
「それは、こういう事じゃないかしら?」
里菜は、敦也の方を向き、敦也を自分の方に向ける。
「里菜姉、何をしようとしているの?」
「黙って、こっちを向いてて!」
里菜にそう言われて、敦也は彼女を見つめる。
3、2、1、とカウントダウンが0になったところで、里菜が、敦也の唇を奪う。
「んん! んんんんんんっ‼」
敦也は、いきなりのキスに顔が真っ赤になる。
「ぷはぁ! ごちそうさま!」
里菜は、敦也にそう言うと、最後に画面で、色々と修正したりして、写真が出てくるのを待つために、外に出ようとした時だった。
「あっ……」
里菜は、やっぱり後をつけてきたのね、と言いたそうに、目の前にいる少女二人を見た。




