表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【祝75000PV突破】 三姉妹の姉達は、弟の俺に甘すぎる!  作者: 佐々木雄太
一年生  四月篇
20/139

第20話  勝者の命令

 現在、レースポイントにおいて——


 三位・咲弥・三十八ポイント


 四位・敦也・三十六ポイント


 二人の差はたったの二ポイント差である。


 そして、最終レースの前に咲弥が口を開いて言う。


「ああ、そう言えば、これ、負けた方が相手に何でも言うこと聞かせられる罰ゲームがあるから」


「はぁ⁉ 聞いてねぇーぞ!」


「別にいいじゃない。ポイントもそこまで差が開いているわけではないんだし、あっくんが勝てばいいだけの話」


「まぁ、二点差なら俺が一位になればいいだけの話か……」


 敦也は、納得する。


(かかった!)


 咲弥は、ニヤリ、と笑みを浮かべる。


「じゃあ、最終レーススタート!」




「ま、負けた……」


 敦也は、最後の最後で、咲弥が持っていたアイテムに倒され、五位でフィニッシュした。


 トータル成績で、咲弥が二位になり、敦也は六位で終わったのだ。


「さて、勝者の権限を私」


 と、敦也の前に立つ。


「くっ……」


 悔しそうな表情をする敦也。


 負けは負けでも、咲弥の罠に気づいていればと思うと、悔しい。


「そこで横になって」


 ベットの方を指す。


「はい?」


「いいから、早く」


「はい……」


 言われるままに、ベットの上で仰向けになる敦也。


「それから右腕を体から九十度に広げる」


「こうか?」


 敦也は右腕を寝せたまま、九十度、広げた。


「そのまま、動かない」


 そう言って、咲弥は、敦也の横に寝て、右腕を枕代わりにして、敦也に抱きつくのだ。


(なるほど、これが勝者の命令ね。あまり、いつもと変わらないな。本当に、この姉妹は、なぜ、俺がいいのかね。姉弟なのに……)


 悪い気はしないが、高校生になったから、早く、弟離れをして欲しいと、敦也は思った。


 咲弥は、嬉しそうに顔を埋めて、敦也の成分を堪能する。


 他の二人が、帰ってくるまでの間、ずっと、この大勢が続いたのであった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ