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【祝75000PV突破】 三姉妹の姉達は、弟の俺に甘すぎる!  作者: 佐々木雄太
一年生  五月篇
133/139

第133話  帰宅

「あっちゃん、着きましたよ。起きてください」


 唯が敦也の耳元で優しく囁く。


「すー、すー」


 だが、起きる気配が全くしない。


 頬がピクリとも動かない。


「唯、敦也。まだ、起きないの?」


「そのようですね。私が起こしても何一つ反応しません」


「だったらさぁ、この際、あれをすればいいんじゃない?」


 後ろを振り向いて、前の席に座っていた里菜が、両手の指の動きで、ジェスチャーする。


「そうですね。それしかないですよね」


 唯は、敦也の腹部や脇の部分をくすぐり始める。


「ふっ……」


 敦也の意識が少しずつ覚醒し始める。


「ふははは! ははははははっ‼」


 こしょばゆくて、敦也は大声で笑った。


「ようやく起きましたか……。あっちゃん、もう、着きましたよ。早く、車から降りてくださいね」


「お、おう……」


 笑い終えた敦也は、いつの間にか耳から取れていたイヤホンを回収し、音楽を止めた。

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