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第127話 バーベキュー後
バーベキュー会も終わり、生徒達は、それぞれ、宿舎へと帰って行く。
周りも薄暗くなり、外灯も光が灯る。
「んー! 食った、食った!」
と、腹を擦りながら康介が言った。
ログハウスへと戻る道、歩くのがやっとである。
「康介は、食べ過ぎだよ。特に、肉ばっかり食べていたよね」
隣で歩く、健斗は苦笑いしていた。
「そうですよ。食べ過ぎは、この後、動けなくなってしまい。もしかすると、次の日まで影響する場合がありますよ」
「お前が言うな! お前、俺よりも多く肉を食っていただろ! それで、なんで、苦しそうにしてないんだよ! おかしいだろ!」
涼しそうな顔をしている拓を見た康介は、物凄く反論した。
「なぁ、そう思うだろ? 敦也? ——って、あれ? 敦也は?」
「本当だ。どこにもいないね。どうしたのかな?」
二人は敦也の姿が見当たらない事に気づく。
「ああ、それなら、敦也君は、まだ、河原の方にいますよ。どうやら、まだ、やる事がある、と言っていましたから……」
拓は嬉しそうに答えた。