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【祝75000PV突破】 三姉妹の姉達は、弟の俺に甘すぎる!  作者: 佐々木雄太
一年生  五月篇
103/139

第103話  ちょっとした事

「ん~。気になる」


 と、夏海は、ずっと唯の事が気になって、部屋に戻っても考え事をしていた。


「どうしたの? 夏海」


「あ、うん……。唯ちゃんの事よ」


「唯がどうかしたの?」


 里菜は布団を敷きながら、寝る準備をしていた。


「あ、それ。私も思った」


 と、テレビを見ながら横になっている松川留依が言った。


「普通に食べたら、あんなに遅くはならないのに、それもカレーをお代わりしないなんて、気になるのよね」


「いや、カレーをお代わりする前提は、あんただけよ、夏海。普通は、食べ終わってからどうするか、考えるわよ」


「でもー、明らかに唯ちゃんの様子がおかしかったのは確かよね。ある意味、何か、意識だけ、他のところに行っているかのようだった」


「あー、それそれ。留依の言う通り、そうなんだよね」


 夏海は、うんうん、と頷きながら、納得する。


「それよりも……。里菜って、唯や咲弥、敦也君と似ていないのに、どうやったら、普通の姉弟のように仲良くできるのか不思議なのね」


 留依は、疑問を投げかける。


「別に不思議じゃないわよ。もう、十年も一緒にいれば、自然と家族になっているものよ」


 里菜は、布団を敷き終わり、荷物の中から歯磨きセットを取り出す。


「ふーん、自然と家族になるもんなのかねぇ……」


 留依は、里菜の答えに、そういうものなのか、と不思議に思った。


「私、ちょっと、歯を磨いてくるから」


「はい、はーい」


 振り返らず、テレビを見たまま、右手を挙げて、手を振った。

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