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第100話 そして、今がある
それからはしっかりとご飯を食べ、お風呂に入り、寝る時間まで、二人は遊んだ。
夜八時になると、二人は布団に入り、仲良く二人揃って眠りについた。
「と、いう事が、ゆいねえとのたった二人っきりの姉弟だった時の話だな」
敦也は、二人の思い出を話し終えると、立ち上がった。
「俺、先に上がるわ。風呂に入って、七時までゆっくりしておくから、唯姉も羽目を外すのは、程々に…な」
と、言い残して、敦也はその場を去った。
敦也が去った後、穂乃果は唯の方を見る。
「おーい、唯ちゃん。生きてる~?」
と、安否確認するが、唯は固まったまま、返事をしない。
「ありゃあ、これは相当、ダメージを受けた感じね。まぁ、ある意味、あんたとしては、大胆だったけど……」
穂乃果は、唯が現実世界に戻って来るのを待つことにした。