29話 ショック療法シッパイ
とある山の中にある、平屋の一軒家に朝日が舞い込む
その家のリビングのカーテンの隙間から、朝日に照らされた庭が見えていた
その広めのリビングに、不釣合いなベットが3台、コの字になる様に並べられている
その中央に、白色に薄く光る30cm程の球体が浮かんでいた
そのベットの1つ、そこに寝ていた人物がモゾモゾと動き出した。
「んん~~~あぁぁ~ よし リルおはよう」
おおきく両腕を回し、あくびをして、光る球体に話かける
光る球体の中に、15cm程の妖精の様な少女がいた
それは、声をかけた来た男に、にっこりと微笑み返事をした
「おはようございます、シオン様、お体の調子はどうですか?」
「あぁ、おかげでかなり調子がいい」
その会話に気がついた、エプロン姿の眼鏡をかけた女性
近寄ってきて軽く会釈をしながら挨拶をした
「おはようございます、シオンさん」
「ティアも、おはよう、そろそろ朝飯か?」
「はい、そろそろ朝食の準備が終わりますので
レン様とミカを起こしてもらえますか」
そう、残りの2つのベットに寝ているのは、レンとミカである
「リル、もういいだろう、十分回復した、今までありがとうな」
よほど、「ありがとう」の言葉が嬉しかったのだろう
リルは笑顔で答える
「わかりました、それでは結界を解除いたします」
そう言うと、両手を拍手するように体の前で1回‘パン’と叩くと
周りにあった結界が消える。
リルが、今まで展開していた魔法は、自然治癒力を高めるものだ
2日前の夜、港で行われた戦闘で、シオン・レン・ミカは傷つき疲労していた
その回復に、今まで約1日、24時間以上結界を張り
ずっと自然治癒力向上の範囲魔法を使っていたのである
光魔法、回復系を得意とするリルにとって、雑作もないことである
そしてなぜ回復魔法を使わないのかは、理由がある
リルなら、瞬間的に全回復させる最上位回復魔法も使えるが
フォーや、この世界の人間の回復魔法だと、下位の回復魔法が限界であり
一部のスキル持ちですら、中位の回復魔法が限界であろう
下位の回復だと、回復魔法を、かけ続け時間をかけて、ゆっくりと回復すると言う物
それほどまでに、この世界の人間は光の精霊に愛されてはいないのだ。
怪我や傷を直す回復魔法それは、怪我等を直す魔法ではあるが
場合によっては、その工程に重大な欠点が生じる。
それは、怪我する以前の、怪我をしていない状態に戻すと言う事だ
直すと表現されるが、実際は戻すのである。
簡単に言うと、筋肉をつけようと筋トレをした後で、この魔法を使うと
筋トレで酷使した筋肉までも、筋トレ以前の状態まで戻してしまうと言う事だ
だが、回復魔法には、それを補って有り余るほどの利点も、使い用もある
ただの怪我であったり、死に直面した状態なら躊躇なく使うが
それ以外なら、自然治癒したほうが、体の為にもなり
力や技術、経験が、身体に蓄積できるのだ。
そのために
個人の自然治癒力を向上させて、身体を復活させていたのだ
また、他の魔法を幾つか併用することで
治癒の速度を上げることも出来るが
それはそれで負担や、弊害が起きるのだ
休みもまだ2日あったことから
話し合って、ゆっくり治そうと決めたのだ
完全治癒まで行かないにしろ、平常運転が出来るまで
丸一日かかった、いや、丸一日かけたのであった。
「それでは人型に戻ります」
そう言うと、リルはその場から消え、1秒も掛からず
先程まで15cm程の妖精型のリルが居た空間に
一人の人間の少女が現れた
身長は150cmほどだろう
妖精型のリルがそのまま、大きくなった感じである
チィアやミカと同じように、仮初の体である。
「では、私はティアの手伝いに行ってきます」
魔力運用を行うのに、精霊型の方が良いらしく
先程までは妖精型であったが
よほどの事がない限り、普段は人型で暮らしているのだ
「あいよ、俺は2人を起こすよ」
紫音は2人を起こし、キッチンの横に置かれているテーブルに付く
紫音・リル・蓮・ミカ・ミーティア、計5人
大きめのテーブルを囲み朝食をとる、本日の朝食は
白いご飯と、味噌汁、ハムエッグと焼魚である
ティアが作ったものだ
ティアはこの世界に来て、まだ1年ほどしか立っていない
勉強はしてはいるが、未だ簡単な料理しかできないでいたが
簡単な、煮る、焼く、炒める程度なら、リルから及第点をもらっていた
どうでも良い事を話しながら朝食を取る5人
丸一日寝ていたお陰で、全員が完食した
蓮とミカはご飯をおかわりしたくらいである
そして、腹ごなしと、リハビリ
軽い運動の代わりにリビングを掃除をすることに
普段なら、ティアの役目だが、今はリビングに、ベットを出していたので
リビングの家具の配置は、めちゃくちゃなのである
リルが、ベット3台を異空間にしまうと
紫音、蓮、ミカで、部屋の掃除と模様替えを行う
ティアは、朝食の片付けと、おやつ作りをし
リルは、全員が動いているのを、ただ見ていた。
模様替えも終わり
綺麗になったリビングで、おやつを食べながらくつろぐ5人
そして、思い出したように、ソファーに深く腰をかけた蓮が呟く
蓮「シオン、あのダークエルフは、どうしたんだ?」
紫「あっ・・・・」
リ「チッ」
紫音は舌打ちした、リルに振り向き見つめる
それを見た、蓮は鼻で笑い
すっかり忘れていた紫音に対して
リルは覚えていたみたいである
紫「で・・・・」
リ「あの、モブは隔離空間に入れたままです」
紫「まぁ、めんどくさくて、そのままでいいって、言ったのは俺だからな」
リ「どこかに、捨ててきますか?」
紫「あぁ~どうすっかな、とりあえず出してみる?」
リ「ここでですか?」
紫「ん?」
リ「レンさんがおられますが?よろしいですか?」
蓮「俺か?」
急に話を振られた、レンはその意味がすぐには理解できなかった
リ「はい、雷帝レイ様は
あのモブにとってかなり恐ろしい存在らしいので」
蓮「そういやそだったか、俺ってそんなに怖いか?」
「「「・・・・・・・・・・・・・」」」
その言葉に、紫音・ティア・ミカは黙り込む
リルは、なにそれ?と、我関せずな感じである。
答えのない静寂に、蓮は紫音に顔を向ける
そんな、蓮を無視して、話をすすめる紫音
「ん、、まぁ、あのままじゃあ、使えんだろ?ショック療法?」
その言葉に、蓮の口元が、何かを企むように口角が上がり
ティアとミカに、自分の後ろに付くように、命令する。
15cmほどの、妖精型に戻ったリルは、それを確認すると
隔離空間から、フォーをこの場に戻すのだった。
2日前の夜、倉庫での戦闘中、【魔王・雷帝レイ】の出現により
心が壊れそうになった所を、リルが隔離空間に閉じ込めた、フォー
幾つかある隔離空間の中の一つ、時間停止の空間に入れられていた
よって、フォーの記憶は未だ2日前の戦闘中である。
そう
上半身裸で、体中の刀傷から大量に血を流すシオンが目の前で倒れていた
シオンに近づき抱き上げた
それから・・・・
魔物の覚醒・・・・
その後・・・魔王・・・・・
そう、魔王・雷帝レイ、彼がシオンと一緒にいた男、レンがそうであった
フォーの居た世界では10人の魔王が存在していた
その第4席に位置する、雷帝レイ
悪魔の軍団を指揮下に置くその魔王は、その頂点に相応しく
悪魔をも超える、残虐性を持っていると言われていた
機嫌を損なう者がいれば、躊躇も慈悲もなく殺し
その気晴らしに都市をも破壊すると言われていた。
事実、フォーも昔一度
魔王を怒らして、滅びた都市を見たことがある
1日で魔王1人に滅ぼされたと言われるその都市は、跡形も無かった
都市があった場所は、何か巨大な力で、えぐられた用に、地形が変わっていたのだ
大きな隕石が、幾つも落ちてきた用に陥没し
本当に1月前まで都市が有った事すら分からないくらいである
そして、それは、この雷帝レイが滅ぼしたと言われている
フォーにとって、もっとも怒らしてはいけないと心に決めた魔王でもあった。
そんな、頭と心のブレーキがかかり、あの部屋で
【レイ・マーティン】の名を聞いたときに
魔王の名を思い出せなかったのだろう
いや、もし思い出せたとしても、あの時のレンの魂からは
魔王の面影すらなかったのだから別人と理解していただろう
だが、ちがった、本物の魔王であった
そんな魔王に対し、私は無礼な態度をとり
あまつさえ、お前が格下と言わんばかりの態度をとり
名前すら、呼び捨てにしたのだ
そんな魔王が、私と我が主シオンに対し【死ね】といったのだ
数百年生きてきた、フォーは今までにない恐怖を感じていた
魔王覇気を纏い発した言葉には、覇気がのるだ
その言葉で、直接死ねと言われて死なないだけでも
フォーが強者である証である
いや、すでに頭は何も考えられず
心は押しつぶされ、精神は壊れる寸前まできていた
そんな目の前が闇に閉ざされた・・・・
それは瞬く間に終わり、瞳に光が戻る。
リビング中央にフォーは床に横たわる用に現れた
そして紫音は床に膝をつき、フォーの上半身を起こし頭を撫でる。
暖かい体温を感じるフォー
すでにそれが我が主シオンだと言うことは、すでに分かっていた
モヤがかかっていた視界が少しずつ回復していく
そして、そのフォーの視線の先には、元気な紫音の顔があった
「シオン、何がありやんした?傷は?」
ここが何処かなど、どうでもよかった
死にかけた紫音の姿だけが頭を巡る
両手で、その紫音の頬をさすり確認する
「あぁもう大丈夫だ、すこし記憶が飛んでるだろうが心配ない」
「シ・シオン、雷帝様は・・・」
その名がでた瞬間、レンが魔王・雷帝の魔力を解放する
そうといっても、ちょびっとだけである
すでに家の周りはリルにより結界が張られているので
魔力が漏れることはない
フォーは、それに気づき振り向くと、その先には
魔王・雷帝レイが、どっしりとソファーに座っていた
そして、そのソファーの後ろ、雷帝の左右に立っている女性2人も
悪魔覇気をちょびっと解放していた
魔王・雷帝レイと、その側近、ミーティアとミカ
紫音も、さすがに3人そろって魔力開放すると、エグイなと感じる
魔力を感知出来ない紫音ですら
そう感じるのだ、それがフォーなら
「あ・・・ああ・・あああ・・・・・」
今まで他人に頭を下げたことがないのだろう
ひれ伏し方が変である
下半身は正座をしたまま、上半身は床に伏し
引付けを起こした用に、痙攣を起こし、涙を流しながら、何かを叫ぶ
「ンァッ! ハッハッハッハー! ンフンフンッハアアアアアアアアアアァン! アゥッアゥオゥウアアアアアアアアアアアアアアーゥアン! コノヒホンァゥァゥ……アー! ……ウッ……ガエダイ!」
泣き叫び、何かを訴えていたのだろう、それすらも聞き取れない発音であった
そんな姿のフォーを見て
紫音はため息をして、蓮を見ると
それに気がついたのか、蓮は紫音に両手を上げる仕草をした。
紫音は天井を見上げ・・・・・・・右手で頭をかく
「リル・・・・・・・」
「はい」
「隔離・・・・・・」
「はい♪」
微妙に返事が嬉しそうなのは、気にしないでおこう
そしてフォーは、3回目の隔離空間に放り込まれる
そんなやり取りを見ていた蓮
蓮「俺のせいじゃないぞ、ちょっとした、おちゃめだからな!」
紫「あぁ解ってる、お前のせいじゃねえ、モブ使えねぇ~オッパイだけかよ!」
投げやりな紫音の言葉に、リルが睨みつける
リ「そうですか、やっぱり巨乳がいいのですか!」
紫「いや待て、そう言う意味ではなくてな」
リ「では、どういう意味か説明をお願いします」
紫「いや・・・今のは・・・つい、勢いでだな・・・そうだ約束、約束!
昨日は無理だったから今日はどうだ!」
リ「わかりました!
それで許しましょう」
嬉しそうに答えやがって・・・・何を・・・
俺が何をした・・・・悪いことしたか・・・・・・・・はぁ
紫「ならよかった、でも、フォーどうするかな」
リ「ん?先ほどモブと、おっしゃたのでは?」
リルの言葉に刺を感じる・・・・
紫「だな、モブどうすっかな」
すでに、蓮とティア、ミカは興味が無くなったのか
蓮は、ノートPCに電源をいれ、ミカはテレビの電源を入れた
ティアは台所に飲み物を用意しに移動する。
リ「それでしたら、あちら(世界)の我が家で働かせては?人手不足ですし」
紫「あぁ、それで、構わんよ、まかすわ」
もう、メンドくさいので丸投げである。
この世界で、蓮と出逢って、1年足らずだが
今回の用に一緒に戦った事が数回ある
まぁそれも巻き込まれたのだが
蓮が居るだけで、恐怖して動けなくなるのでは、使い物にならない
最低でも、蓮達と一緒に戦えないと使えない
最初は、我こそが上位者だと言わんばかりの態度であった
そのぶん期待が大きかったが
それが今は、あの有様である。
今後、ギャル子の事もあるが
他の魔王達と戦う事を想定して動かなければならないし
紫音自身も常に、蓮と敵対する時の事を考えている
その為、常に手の内を見せてはいない
全力での戦闘をしないのもその為である
その事を分かっている蓮も、色々と隠している事はある。
そんな関係性ではあるが
2人とも納得しているし
そんな関係を面白がっていた
「シオン様、それでは、後で少しあちらの世界に行ってまいります」
その言葉を聞いた、蓮がパソコンをつついている手を止め
蓮「リルちょっと待ってくれ」
リ「なんでしょうか、レンさん?」
蓮「ついでに、ティアを連れて行ってくれ」
リ「構いませんが」
そして、紫音に聞こえないように
蓮とティアは念話で会話し要件を伝える
紫音も、蓮達に聞こえないように、念話でリルと相談する。
その後、リルとティアは
あちらの世界に行くための準備を始めた。
リルは、ブツブツと、持っていく食材の確認をしているし
ティアも、食材や調味料の確認をしている
あちらの世界の食事事情は、偏っていた
魔法文明が発達したおかげで、科学文明に汚染されず
世界は自然に満ちていた、添加物も合成食材もないのだ
そんな世界の食材は、こちらの世界より美味しいのだが
基本の移動手段が、馬車なのだ
内陸部の大半の人間は一生海を見る事がない、魚も同じで
内陸部の人間は、海魚を食べることは無い
大きな街でなら、多少の食材は集まるが
小さな村では、食事の内容が大きく変わることはない
同じ様な食事を一生食べ続ける事は
至極当たり前のことである
そして、調味料、香辛料の量は
この世界と比べるなら、10分の1も無いのだ。
そんな世界に行くのである
食材や、特に、あちらの世界では高価な調味料は大切である。
20分も経った頃だろう
2人共、準備が終わり、そろってリビングに集まる
リルは、持って行く物は、別空間に放り込み手ぶらである
15cm程の妖精型、外出用の服装のリルでは何も持てないのは当たり前であった
ティアも準備を済ませ、エプロン姿から、外出用のパンツスーツに着替えた
旅行用の大きなキャリーバックを横に用意していた
リルの用に別空間が使えないので、バックに詰め込んだのだ。
というか、お前は何者だ!
「海外出張に行く社長秘書かよ!」という言葉を、飲み込む紫音
いっても、ティアには理解出来ないだろうし
そして、ティアに冗談は通じないのだから
「何でしょうかそれは?」と返されるのは解りきっていた
それでも、つっこみたい紫音は
口をパクパクと動かし前に出した右手はプルプルと震えていた。
そんな紫音を、心の中で笑いながらリルは
ティアに忘れ物が無いか確認するのだった。
そして、リルは、力を開放する
天力開放・擬似魔核炉起動・魔力開放・魔力天力融合・神魔力起動
リルの背中に左右に3枚ずつ2枚3対、計6枚の純白の翼が現れる
そして、右手を、大きく左から右に振る
「空間結界発動・次元転移魔法陣展開」
空間結界で、リルとティアは直径2m程の球体に包こまれ
その周りを、正三角形を模した魔法陣が球体の上部に四方を囲むように4枚
同じく下部四方を囲む用に4枚、計8つの魔法陣が展開された
神魔力注入・魔法陣起動確認・次元座標軸設定確認・設定完了
リ「それでは、少し行ってきます」
テ「行って参ります」
蓮は、パソコンのモニターを見ながら、マウスを動かしながら、一言
「おう」
ミカは、昨日放送された、お気に入りアニメ
【撲殺少女いのり】第4話「標的は総理」を見ながら、一言
「ぃてら~」
紫音は、あくびをしながら、一言
「あいよ」
次元転移魔法陣起動
三角形の魔法陣8枚が動き、リルとティアを包む用に動き出す
そして、その三角の辺と辺が合わさり合い、ある図形を作り出した
それは、四角錐を2つ合わせた形正面からなら菱形に見えるだろう形、正8面体である
そして、空間結界ごと、消えていった
あちらの世界に行った、2人
3人は、すでに何度も見ている次元転移魔法であるが・・・・・・
別の世界の存在は、召喚魔法などで確認はされてはいる
ある国家機密の研究所では
地球資源枯渇の為、資源発掘のため、異世界に目を付け
異世界との交通手段を探すため、召喚魔法を研究していた
自由に行き来できる魔法など、研究はされても
その願念すら分かってはいないのだ
そんな世界を揺るがす様な魔法を横で使われても気にしない3人である
蓮は昔この魔法の事を、リルに聞いたことがある
それは、これと似た魔法により
蓮はこの世界に転生させられたのだから
「この魔法は、私用に書き換えてありますので、私以外は使えません
元となる魔法はありますが・・・・・・
それは、レンさんやシオン様が受けた魔法です
それは、基本魔法構造は、術者のいる世界から
何かを異世界に飛ばす、と言う物です
次元転移ではなく、ただ異世界に飛ばす物なのですが
召喚魔法とは、その構造は似て非なるものなのです
それを使うのには幾つか条件がございます
それには、魔法陣より
世界の理の理解が最優先されます
異世界が無いと感じている者は、異世界に行けませんから
そして、通常の魔力では、展開、起動すらしません
そして、その魔法が、広まらない最大の理由があります
その魔法を使え、主軸に世界の理が理解できる
上級天使クラスの力を持った天使か人物が1人と
そのサポートに、同じく中級天使クラスの力を持った天使か人物が5人
計6人必要なのです」
それを聞き、レンは昔の記憶を思い出す
事実レンがその魔法を受けたときは、天使が6人居たのだ
それより、そんな魔法を、1人で発動できる、お前は何様だと思うが
シオン曰く
【リルは、存在がチートだから】
の言葉を思い出し納得したのだった。
リルとティアが消え
TVアニメの音だけが部屋に響く。
あぁ・・・・お別れです・・・・
ビビリのフォーさん・・・さようなら。
まぁ所詮モブですから
てか、世の中に有る主人公像は紫音では無い
そう、この小説の主人公は【鉄雄】なのだろう!
誰それって?(あ、うん、名前だけは出てきた紫音と鈴の幼馴染です)
いつ出るかって?
ふふふ、漢の中の漢、誰しもの期待に応え
絶対的な力を持つ男【鉄雄】
出てくるのか?




