32話 それからの三千風家・蓮救出戦
すいません
21話と22話の間の話を投稿し忘れてました。
アリスが、リルの悪魔の様な囁きに頷き、メンヘラ全開に・・・
シスターが鉄雄に従った訳とか・・・結構重要な話
まぁ、読んでる人すくないし
ブクマもの増えないし、作者がやる気が無いのです
仕方ないのです。
紫音と蓮の間で、1万倍に達する意思加速での念話が行われた。
それが行われたのは、紫音が、自分の家(三千風家)に転移してきてすぐの事だった。
その内容とは・・・・。
『オイ!シオン!!』
『ん、レンか?』
『テメェの妹は、何なんだ!!』
『なんだって、言われても、可愛い可愛いとても可愛い自慢の妹だけど?』
『私はシオン様の、可愛いメイドです。』
『あたいは、シオンさんの美しい肉便器っすよ!』
『っち・・黙っとけ!』
それは、1万倍もの意思加速の念話に横はいりしてくる、ビッチ1号2号
そして、それに、いらだちを隠せないレン
『・・・・・・』
『気が短いっすね!、これだからネンネな坊やは!』
『で、鈴が、どうしたって?』
『あぁ、鈴の奴、いきなり俺の体を固定させたぞ!
リルの空間固定に近いが、封印に近い束縛だ
何なんだ、コレは!』
紫音は、視界に入っていた蓮の姿を確認すると。
『ぶざま!!
まさに!
BU・ZA・MA!!
何をしたか知らんが、鈴を怒らした蓮が悪い
それに、そりゃぁ、封印じゃねえよ
設置型の魔術と呪術を使った結界だ
ちなみに、俺が組んだ! (ドヤ!!)』
『なら、お前が解除しろ!!』
『あ~~無理無理、俺、魔力ねぇもん
術式は組めても、つかえねぇもん
後、言っとくと、コレ呪術使ってるから
肉体強化とか覇気とか力技で、どうにかできる代物じゃないよ』
『この無能力者が!!!』
『そんなに褒められても、何もでないっすよ!』
『ちょ、、マリアそれ、俺のセルフ』
『早いもの勝ちっす!』
マリアの言葉に、レンは精神を尖らす。
元々、どちらかと言えば生真面目、言い換えれば、頭が固い蓮と
自由気ままな、話の通じない、マリアの相性は最悪でもあり
蓮とマリアは、ほぼ話すらした事がない。
ただ、ミーティアやミカは、多少なり交流があり
その2人が、マリアの強さの限度を測れないと
以前の悪魔だった2人でも、マリアには勝てないと言い
もしかしたら【魔王】クラス力を持っている物と
頭に入れていたほうが良いと蓮は2人から聞いていた。
それは、この世界の今の蓮では
どうあがいても勝てない存在と言うことでもあり
うかつに手を出せない存在であり
この世界・・・いや
蓮の生きてきた長い時の中で、1・2位を争うほど、カラミ辛い相手である。
『どうでもいいから、これをどうにかしろ!』
『さっきも言ったが、何したか知らんが
鈴に謝れば?』
『俺様のプライドに掛けて、それはできん!』
『それなら・・・まぁ・・・・あきらめてくれ』
『てめぇ!!』
『お前な!
言っとくが、鈴を怒らしたら、俺もそうなっちまうんだよ
自分で作っていてなんだけどな
あの術式、鈴にしか使えないし
俺や、てつも、しょっちゅう、ソレ食らってんだぞ!
あの術式作って、一番迷惑してんのは、俺だ!!
この家の敷地内に居る限り、鈴には逆らえんぞ
いつもいつも、鈴の気分次第で
オナニーの最中ですら、途中で動きを止められるんだぞ!
俺の身になってみろ!』
『そんな事は、一度もしたことがありません!!!』
それは紫音達の念話に聞き耳を立てていた鈴の叫びだった!
『(聞いていたのね)
ごめんなさい・・・調子に乗りました・・・。』
『・・・・・・・・・・』
『蓮、さっさっと謝っちまえ!』
『いまさら、そんな事ができるか!!』
『なら、俺には何も出来ないな・・・・・。』
『オイ、まてシオン!!』
それは、0,1秒にも満たいない、時間で行われた念話であった
そして、コレ以降全員が、レンの念話を無視し続けるのだった。
そして、蓮以外の楽しい食事は終わりを告げ
紫音の隣で座る、胡桃が船を漕ぎ出した頃
ミーティアが、三千風家に転移して来るのだった。
「レン様?」
『ティア!これをどうにかしろ!』
「ティアさん、待って!」
ミーティアは、蓮の身に何が起こっているのか分からないが
自分を呼ぶ、鈴の声に振り向く。
「ティアさん、蓮さんは、あのままでお願いします
理由は、後で本人に聞いてください。」
すこし考え込む、ミーティアだったが。
「ミカ、これは?」
「ん~~~鈴ちゃん、怒らしたレン様、ステーキ食べれない
だから、食べれない、レン様怒って、暴れたら、ああなった」
「レン様、今助け」
ティアの言葉に食い気味で被せていく鈴
「ティアさん、ステーキ食べます?」
鈴さんの、ステーキ?
普段から、この肉体を維持するために食事を余儀なくされていますが
日頃摂取している、この世界の食事もそれなりに美味しいですが
リルから頂いている、鈴さんの食事は・・・格別の美味しさが・・。
鈴さん、言葉からすると、レン様を助けると・・・・
ステーキが食せないという事でしょうか?
レン様の右腕たるこの私が、ステーキなどに現を抜かし
レン様の救出を疎かにするなど・・・・・?
なぜ、ミカはレン様を助けない?
・・・・・・・・・・
レン様の命令を無視し
あの無様な姿のまま放置し
後で、怒られる事を分かっているのに
ミカは、ステーキ選んだと言うことなのですか?
ミカ、それ程までに、そのステーキは美味しいのですか?
いえ、気になるわけでは無いですが
鈴さんが料理した、ステーキ・・・・・・・・ですか・・・。
「・・・た・・す・・・・け・・・・いただきます。」
蓮が!
蓮先輩が!
レン様が
ティオーノ先輩が
肉に負けた!!!!!
完全一致の心の叫びであった!
以前のミーティアなら、即座にレンを助けただろう
だが、この世界に来て、クローンではあるが、人間の肉体を持ったミーティア
その肉体の維持の為、食と言う物を知り
それは、いつしか食欲となった。
そう欲となったのだ。
それは、魔王だった【雷帝・レイ】だった男の命令を聞くだけだった
ミーティアの成長でもあった。
それが、今でなければ、蓮に取って喜ばしい事なのだが
今の状況が状況である
今の蓮にとって、ミーティアの成長などどうでもいい事であった。
念話で叫ぶ蓮に対し
ミーティアとミカは、念話を完全にシャットダウンするのだった。
リルは、すでに、ステーキを3枚完食し後片付けを始めようとしていたが
ミーティアが来たことで、新しい椅子をミカの側に出現させる。
鈴は、ミーティアのステーキを焼き始める。
7:3メガネは、缶ビールを飲み干すと。
「さて、仕事をしますか。」
「なんだ?鬼畜メガネ?」
「なんすか?卑猥メガネっち?」
「ハァ・・・・無視しますか・・・
まぁ、今回は蓮さんと、鉄雄さんに色々お願いしましたので
その報酬といいますか。」
「そうだ!1億だせよ」
「鉄雄さん、それは完全成功の場合の成功報酬ですね。」
「くそ、覚えてたか・・・。」
そんな、どうでもいい会話を少し繰り返し。
「さて、まずは、そのシスターを起こしてもらえますか?」
リルは、サラに近づくと気を失っていた、サラを起こし
7:3メガネは、冷静な顔で動揺する、サラに
「後で、簡単にいきさつを説明しますので
とりあえず、聞いていてもらえますか?」と告げ
ミーティアには
「食べながらで良いので聞いてください」と
メガネの位置を正すと、自身の仕事を始めるのだった。
救出目標だった、2人の女性と1人の男性だが
女性の1人は、精神が崩壊し再起不能
そしてもう1人は死亡していた
男性も、薬物投与で脳が壊死 (えし)仕掛けていて再起不能
どう考えても、成功などしていない事をつたえる。
ただ、最低条件だった
死体の回収と言う条件だけはクリアした事は告げた。
だが、マイナス査定として。
2人の女性の衣類の回収
又は、証拠隠滅の為の完全消去が出来なかった分が、マイナス査定となる。
そして、0時からの他組織の介入
これは謹慎が溶けた、リルが紫音を探して現場に乱入する事であって
リルによって、すべての計画が終わることを意味していたが
蓮の判断により、謹慎中のリルを呼び出し
リルの介入が前倒しになった事が、マイナス査定となる。
だが、紫音の現状や、紫音の作った服の残骸を見たリルが暴走すると思われたが
暴走を止めた、胡桃の貢献度は多大であった。
そして、最後に
ワイバーンと、ゴーレムの出現に関して
井門が予想出来なかった事に関して
謝罪と危険手当を、報酬に上乗せすると口にし
基本一人、500万と告げた。
「では、まず蓮さん達ですが
1人、500万、3人で1500万と言いたいですが
リルさんを呼び出した蓮さんは減額で、ー200万
よって、1300万となります。」
蓮は念話で何かを叫ぶが、全員が聞いていなかった。
そして、ミーティアとミカも、さほどお金に困ってはおらず
さほど、講義するわけでもない、臨時収入程度にしか考えてはいない。
元々、ミーティア達の生活費は、紫音の懐から井門を通して出ているし
普通に暮らすのには、困らない金額は出ているのだから。
「鉄雄さんですが、マイナスも多いいですが、プラスも多いいので
色々迷ったんですが、プラマイ0で、500万とさせていただきます。」
「まぁ・・・・しかたないか。」
「アリスさんですが、今回一番大変な想いをしたと思います
大きな怪我もされましたし、ジャージの損失と、盾の損失
そして、口止め料を上乗せしまして
1000万とさせていただきます。」
「まって・・・それは、受け取れません・・・・。」
「アリス、貰えるものは貰っとけ。」
「・・・・・救えなかった・・・・誰ひとり・・・・・
井門さん・・・あの人達は、どうなりました?」
「それは・・・そうですね・・・・」
7:3メガネは、ちらっと紫音を見るが
反応のない、紫音に・・・・。
「まぁ、そのへんは、後にしますか
アリスさんの事は保留で、後で考えましょう。」
「次に途中参加になりましたが
鈴さんに、300万」
「え?私も?」
「はい、今回動かれた方には、全員に報酬を出させていただいます。」
お金に困って無いのよね
蘭さんも金持ちだし、小遣いも有り余るくらい貰ってるし
買い物とか、ほぼほぼ紫音のサイフから出てるし・・・・
断ったら・・・アリスさんも、余計お金貰いづらくなるし
もらっとくか。
「・・・・・・わかった。」
「では、次は、胡桃さんですが
リルさんの暴走を止めた事は、高く評価しまして
胡桃さんにも、1000万出させていただきます。」
「?」
「ちょっとまて、俺よりおおいいじゃねえか!」
「あたりまえですよ
ここに、全員無事で居られる事が重要なんです
鉄雄さん、あなたに暴走した、リルさんを止めれますか?」
「くそ!無理にきまってるだろ!
まぁいいや、胡桃、紫音からの結納金だと想ってもらっとけ!」
無言で力強く頷く胡桃。
「そして、サラ?さん(本名とは少し違いますね、略称?)でしたか?
貴方にも、ゴーレムを倒すきっかけを作ってもらいましたので
少ないですが、300万出させていただきます。」
????
「あぁ、気にしないでください、当然の報酬ですし
あと、申し訳ありませんが
安全確保の為、数日は私達と行動を共にしてもらいます。」
「ソレ、意味ワカラナイ。」
「そうですね・・・
今は、私達の正体を知った貴方に、逃げられると困るとだけ」
「ワカッタ」
「私の方からは、これで終わりです。」
「ちょっとまて~~~~~俺の報酬は?」
「何を言っているんですか?
救出された変態に、報酬などあるわけがないでしょ」
「うわ、ひど、俺結構はたらいたぞ?」
「私の計画に、横から入ってきて、掻き回して
その挙句、捕まるとか・・・・
計画通りすすめば
蓮さんや、鉄雄さんの手を借りずに終わっていたのに・・・
それに、私に部下が・・・・できる可能性だって・・・あったのに」
「あ?イケメンの事は関係ないだろ!」
「ありますよ!
一番重要ですよ
私が裏でどれだけ動いてると想っているんですか!
大変なんですよ!部下の1人でもほしいですよ
この際、事務処理や、簡単な作業だけでもできる人間がほしいですよ!」
「しるかよ、イケメンが断ったんだからさ
俺だって、あのイケメン部下にほしかったわ!!」
「こうなったら、給料を上げてもらわないと、やっていけません!」
「・・・・?ちょっと待て・・」
「なんですか?給料上げてくれるんでしょうか?」
「今回の報酬はどこから出てるんだ?」
「それでしたら、今回の事で利益が2億5千万ほど出ましたから
そこから出てますが?」
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
そこからは、紫音と鉄雄が、井門に食い下がるが
井門は、浮いたお金は自分の取り分だと、最後まで引かなかった。
その言い合いも、胡桃が半分寝てしまった事で終わりを告げた。
その後はと言うと・・・。
念話で怒る蓮に紫音が。
「その結界な、行動を制限する術式だからさ
空間転移すれば、抜けれるよ。」
それを聞いた蓮は、怒りながらも
ミーティア達と共に、転移して帰っていった。
鈴は、蓮を完全無視で
自分より少し大きい胡桃を抱え、鈴の自室のベットに連れて行く。
鉄雄は、とりあえず風呂に入りたいらしく
胡桃を鈴にお願いし、アリスに
「今日はここに泊めてもらえ、明日の朝迎えに来るわ」と伝えると
家に帰っていった。
7:3メガネと、マリアは、2人で缶ビールを飲み。
リルは、食事の終わった皿を片付ける。
紫音は、ブツブツ文句を言いながらも、洗い物に精を出す。
アリスは、鉄雄に取り残されるも
シオンの家にお泊りとか・・・有り得ないけど
あの三千風鈴の家にお泊りと考えれば・・我慢できるかも、と思いながら。
テキパキと動き
自分の食事した食器までも綺麗に洗っていき
奥で酒盛りをする2人に、声を出して文句を言っている紫音に驚く
それは、いつも接している、学校での紫音からは
想像できない姿であった。
リビングに居るのは
紫音・リル・マリア・井門・アリス・サラの6人
そこに、胡桃を寝かしつけた鈴が降りてきた。
「それで、紫音、後始末は終わってるの?」
「いや
腹減ったから帰ってきただけだけど・・・・」
「ど?何?」
「そうだな、サラさんには、悪いけど此処で消えてもらうかな?」
「ナ」・・・と言う言葉だけ残して、サラはリルの空間に閉じ込められた。
アリスは、ビクっと肩を震わすが
まるで、気にしてない紫音や鈴の姿を見て
これが、ここでは当たり前なのだと
ゆっくり息を吐きながら冷静さを保ち続けるのだった。
「まぁ、ちょっとした実験をしたいんだけど
多分、蘭さんも興味があるだろうから呼ぼうかと想ってな
蘭さん来るなら、鈴も来るだろ?」
「行くに決まってる!」
嬉しそうに答える鈴。
「アリスにも消えてもらおうかと思ったけど」
ビクっと全身を震わすアリス。
「あの3人の事を気にしてるみたいだからな
連れて行こうかと想って」
「3人の事?もしかして・・・あの彼女達の事?」
「そんな感じ?
まぁ、あの3人が死のうが
アリスが気にする事ないんだけどな・・・・
結局あの3人が、ああなった原因て・・ほぼ俺だしね~~~」
笑いながら、重大発言をする紫音に、言葉を詰まらせながらも。
「ど・・・・ど・・・・どういう事よ!」
「紫音・・・・それ、私も知らないんだけど?」
「・・・・・めんどくさいんで、説明は後で、リルにでも聞いてくれ
そんな訳で、とりあえず鈴、蘭さんに電話
リルは、7:3メガネと一緒に一旦向こうに行って、コハク連れてきてくれ」
鈴は、自分の携帯を取り出し、蘭に電話を掛ける。
リルと7:3メガネは姿を消し
1秒も立たぬままリルは戻ってきた、足元に琥珀色の子猫と共に。
「にゃぁ~~~。」
「こはく~~~。」と抱き抱える紫音。
「アリス、可愛いだろ!【琥珀】様だ
こはく様、挨拶!」
「にゃぁ~~!」
「コハク?子猫?ペット?」
「俺の息子!」
紫音は、ニヤっとアリスに笑うと。
「こはく、悪いが留守番頼むな、上でくるみが寝てるから守ってやってくれ!」
「にゃぁ~」
子猫が息子って・・・バカ?
それに、猫に留守番とか・・できるわけがないでしょ・・・
そんな当たり前の事が、脳裏に浮かんだアリスの耳に入ってきたのは
ワイバーンやゴーレム相手にも、動じなかったであろう
青いパーカーを被っていた少女である、三千風鈴の悲痛なる声だった。
「し・・紫音・・・どうしよう
蘭さんの携帯が繋がらない・・・
電源が切れてるか、電波が届かないって・・・・
蘭さんに・・・・何かあったのかも・・・・・」
蘭は何時でも、最愛の娘からの電話を取れるように
肌身離さず持ち歩いている。
そして職業柄、電話は必需品なので、電池や電源を切らす事はない
そして、衛生すら経由できる、紫音の魔改造の携帯電話であり
この発達した科学文明である、電波が遮断される場所など、ほぼ存在しない。
そう、研究に没頭していて、電話に気づかない事は有っても
蘭の携帯電話に、電波が通じない事など有りはしないのだ。
これが一般家庭なら、問題は無いのだろうが
蘭は、世界を代表する、科学者【三千風蘭】である
すでに、何度も襲われている前歴が在り
普段、蘭を護衛している【銀】は謹慎中だった為行動を共にしていない
そして今、蘭は
中国地方最大の山だった、大山の頂上消失の原因調査の為
岡山に出張中のままだった・・・・・。




