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12話 1日前・生贄・・・・・・エヘ♪

 



白い壁で囲まれた空間で

紫音とマリアは、裸のまま口喧嘩をしていた・・・


「マリアが悪いんだからな」


「はん?何を言うっすか!

 どう考えてもシオンさんが悪いんすよ!」


「うるせえ、おあずけが耐え切れなくて

 途中から乱入して来たのは誰だ!」


「あたいっすよ!

 悪いっすか!

 だいたい何っすか、アレは

 あたいの体まで疼いてきたっすよ」


「あれか

 あれはな、人間の内臓にはそれぞれに固有の共鳴周波数ってのがあってな

 それを、俺のスキルで直接撃ち込んで内蔵を刺激してみたんだ」


「あたいの子宮が疼いたのも、それっすか

 ああ・・・それで、ああなったと・・・・」


「まぁ、、うん・・・子宮と卵巣に、こう・・・

 【バチコーーーーーーン】ってやっちゃったら

 初初しながら自分からギコチナク腰はふってた彼女が

 なんか急に豹変しちゃって

 ハハハ・・・会心の一撃か!、毒針の一撃か!!

 理性の枷を壊しちまったか

 まるでサカリの付いたマリアみたいなっちゃった、エヘ♪」


「ちょっ・・・

 何をあたいをビッチ猫みたいに、可愛く言うんすか

 だけど、あれをくらって、正気を保つほうが難しっすよ

 ほぼ全耐性がマックスの、あたいが弾けそうになったんすから

 普通の人間なら気が狂っても

 最悪内臓破裂して死んでもおかしくないっすよ」


「マジ?そんなに?

 元々こっちの世界の以前の俺の知識でさ

 いつか試して見たかったんだ

 俺的には、ちょこっとお遊びのつもりで

 使ったの初めてでさ、加減が今ひとつ」


「それで?

 調子の乗ったシオンさんが

 あたいや、お嬢とするみたいに

 いつもの感覚で、この女を抱いたと・・・」


「まぁ、それはそうだけどさ

 マリアも乱入してきて好き勝手してたじゃないか!!」


「あたいだって、そのスキルの余波を喰らったんっすよ

 我慢できないのは仕方ないっすよ

 全てシオンさんが悪いんですからね!

 で・・・

 これどうするっすか?」


マリアは、自分と紫音が立っていた2人の間に転がっている人間を指さした

そこには、白目を向いて、小さく泡を吹き全身を痙攣させる

金髪の白人が裸で転がっていた

生きてはいたが、紫音とマリアに玩具にされたその体は

ボロボロとなっていたが

それ以上に、シオンのスキルの実験台となり

サカリのついたマリアに玩具にされた

彼女の精神は、完全に崩壊していたのだ


「まぁ・・終わったことは、気にするな、と

 言いたい所だけど・・・

 さすがに、この状況で速見の前に出したら怒るだろうな

 しょうがない

 そろそろ井門も事務所に帰ってるだろうから

 あそこで介抱してもらうか」


「わかったっす

 それじゃぁ、服と彼女の荷物もっていくっすよ」


「まかせた」


「あたいも服着替えたいんで、シオンさんの部屋によって着替えてくるっす」


「あいよ」


紫音の返事を聞くと、マリアは床に転がる女性と共に消えていった

一人取り残された紫音は、服を着ようと・・・


「な・・・あのビッチ、俺の服まで持って行ってどうするんだ!

 裸で俺にどうしろと!

 ・・・・・

 まぁいいや、コートはあるし」


裸でも野外にでなければ、そんなに寒くはない

彼女が転がっていた床には、まだ俺のロングコートを敷いてあった

あれを着れば多少の防寒具に・・・と視線をおくると


そこには、いろんな液で汁や、ある膜を破った血とかで汚く汚れていた


それを見た紫音、さすがにそれを着る気にはなれず


「うん、裸でいいや」


さすがに、ひょっとこは有ったので無造作に装着する

そして、さすがに汚いロングコートだが

自身の作品を、このままにすることもできず

ちょうどイイヤと

まだ無事であった袖を握り


「ワイルドだろぉ~~~」と


一人で声をだしロングコートから袖を千切る

笑いも、突っ込みも無い空間で、一瞬動きが止まり


「あぁぁ~~~~~~~~~~~」と


両手を震わせ意味不明な奇声をあげると


ため息を付き


小さく呟いた言の葉 (ことのは)は


「このロングコート、けっこう気に入ってたのに(涙)・・・・」


そして何も無かったかのように

千切った袖をタオル代わりに汚れた身体を拭き

帰って捨てようと、ちいさく丸めていく

その背中は小さく、何故か哀愁を感じさせる物があった



戻って来たマリア

その姿は、黒のパンツスーツ姿だった

ほぼボタンが止められていないシャツの胸元は

そのオッパイの大半をさらけ出し、その存在を大きく主張していた

戻ってくるなり、ジャケットの胸元のエリを掴み


「シオンさん、この服胸元がきついっすよ」


紫音は、一度ため息を吐くと


「だろうな、ソレはティアに着さそうと思って縫った奴だからな」


「ティアのっすか、どうりで胸元がきついんすね」


「それより俺の服は?持ってきたんだろうな?」


「持ってきたっすよ」


マリアは紫音に近づき

紫音の首に何かを巻くと、首の前で交差させた


「カッコイイッスヨ」(変態的な意味で)


「マジ?」


「惚れ惚れするくらいに!」(変態的な意味で)


「よし、これで行こう」


気分を良くした紫音は、一人で頷く

その姿は

裸で、ひょっとこのお面を被り

首に巻いた、赤色の布

長い布は、マフラーのように首の前で交差される

垂れ下がった、赤い布は紫音の太ももまであり

紫音のチンチンを覆い隠すように垂れ下がっていた

それは、常軌を逸した変態の出来上がりである



アリアが聖域を解除すると

そこには、どうにか目の前の結界を壊そうと

無駄な努力をして疲弊しきった人間達の姿があり


それを見た紫音の

「俺達が楽しんでいる間に、お前たちも楽しんでたのか!」

その言葉にキレ、紫音を攻撃する人間は、当たり前かのように死んだ


その場に居た全員がその男に視線を送った

マリアに投げつけられたパイプ椅子

その足が2本ほど身体に食い込み

そのまま体ごと壁まで吹き飛び

壁に張り付けとなった姿は、無残としか言いようがなかった


頭を抱える速見が、言葉を発する


「お前達いい加減にしろよ

 どうあがいても、俺達がその男に勝てるはずがないだろ・・」


「なんでかなぁ、ただお前達の手助けに来ただけなのに

 なんで、毛嫌いするのかの俺には訳がわからん」


両手を翻し、ため息をする紫音


「それで、さっきの彼女はどうした?」


「あぁ、今は安全な所で寝ているよ

 今回の事が終われば、無事に送り返すさ」


たぶん、その言葉に嘘は無いのだろうと速見は判断する

それは、少なからず紫音の性格を理解してしまったからだ

そもそも開放するにせよ殺すにしろ何にしろ

この場を支配する彼が嘘をつく道理はないのだから


「それで、君は俺達をどうするつもりなんだ?」


「ん?基本はどうする気もないよ?

 お前らの事は、お前らで解決すればいいさ

 俺はそれを見て、笑うだけだ・・・が

 事情がすこし変わったんでな

 しばしこの結界の中に居てもらう

 現状の俺の情報が外に漏れると

 こっちの計画が崩れかねんからな

 まぁ俺が、拉致された彼女達を助けるまでだ

 2人の女性に関しては俺が原因らしいからな

 ほっとくのも目覚めが悪いし

 俺が助けに行く事にした」


そう、井門の話だと

彼女達2人を拉致したのは俺の情報を聞き出すためらしい

その経緯は、速見達が教えてくれた情報とほぼ同じであった

そして今、井門は裏で画策して俺を殺す計画をたててるらしい

うん、さすがだ、俺を楽しませる方法をよく知ってやがる

長い間、俺の下で動いてきただけはあるな

そして、マリアから聞いた、井門からの俺に対しての言伝は

「舞台は整えたんで、後は暴れようが死のうが好きにしてください」

と、まぁ井門らしいと言えば井門らしい言葉である


「信じられるか!!

 何を企んでいる!

 何を考えてる、この変態がぁぁ!!」


高坂が吠える


「いやぁ、そんなに褒められてもな・・

 まぁすぐだ、ちょこっと行って

 ちょこっと2人を助けて

 ちょこっと小宮ってのと鷲尾ってのを殺して

 もどってくるだけだ

 それで、お前らの・・・?」


「ん?俺達の?」


あ~~~~記憶の改ざんか・・・

ギンの奴に頼むつもりだったけど、謹慎中だったか

まぁいいや、元々リルが悪いんだ

リルだけ謹慎でギンは開放してやるか


「あぁ、彼女達を助け出したら

 お前達も開放してやる

 それまで待ってな」


その言葉に、ほとんどの人間が文句を言い出すが無視である

さすがに、誰も死にたくないのか

文句は言うが、紫音に対して少し距離をあけていたし

攻撃をしようとする人間はいなかった


「君達だけで行く気か?」


大勢が騒ぐ中、速見が質問してきた

「そのつもりだ」

と答えると速見は

「自分もつれていけ」

みたいな事を言い出した

まぁ速見ならいいかと了承すると

高坂まで連れて行けと言い出す始末

うん、お前嫌い、だから「断る!」

攻撃はしてこないが、食ってかかって来る高坂


うるさい、うぜぇ、めんどくさい

ついでに言うなら口が臭い

この高坂もだが、こいつら、俺が気が長いとでも思ってんのか?

それに、俺はこいつらに手を出してないから弱いとでも思ってんのか?

強いのはマリアだけだと思ってるのか?

さっきから、ヤイのヤイのと・・・

いっそ、数人殺すか?

うん、それがいい

この高坂って奴と数人殺せば静かになるだろう


紫音が右腕を動かそうとすると


高坂達は、口を紡ぎ、両手を上げ

ゆっくりと後退していく


その視線は、俺の横に居る

いのりちゃんのお面を被る、マリアに注がれていた


その姿は、右手でパイプ椅子を持ち上げていた


そらそうだ、俺より気が短いわな・・・


静かに成った所で俺達

【俺】【マリア】【速見】3人はその場から姿を消す


かっこよく姿を消したものの

出現した場所は、先程まで居た建物の直ぐそば

とりあえず、電波妨害の電池が切れそうなんで

追加で単三電池を突っ込むつもりが

マリアのアホが、俺の服ごと持って帰っちまった為

手元に電池がなかったのだ


マリアに俺の服と電池を持って来いと怒り

マリアは転移していく

風にナビク、俺の首の赤い布

股の当たりで、ペチペチと太ももを叩き

チンポに絡んでくる


・・・・・・


股をガニ股に開き

そこを覗き込むように前屈し

自分の息子を確認する


どうにか・・・ならんもんか・・・・

びみょうに擦れて・・・・・


「君は、何をやってるんだい?」


自分の股を覗き込む変態に速見が問いかけてきたんで

そのままの格好で、ぐにぐにと動き

速見にケツの穴を見せるような格好で

股の下から声を出す


「逆さ速見・・・・・」


「・・・・・・・・・」


「知らねえのかよ!

 まぁいいや、布がこう、こすれてムズ痒い」


何かを諦めた様な顔で速見が


「いっそ、フンドシみたいに腰に巻いてしまえば?」


な!!!こ・・・こいつ天才か!!!!

俺様の天才の座を奪うつもりかぁぁぁ!!!!


「速見さん、ナイスだ!!

 フンドシとは!日本の伝統的着衣!

 赤フンとか、漢のなかの漢みたいだ!

 これぞ日本男児!!」


ウキウキで、首から赤い布を外し

腰に巻きつけ、垂れ下がった布をケツの割れ目から

息子を隠すように前に持ってきて

腰に巻きつけた布に通し、フンドシの形に落ち着かせる


フフン!

オレ、カッコイイ

その場で、くるっと回転し

ポーズをキメ、ドヤ顔を(お面の下で)する


「なんすか?ソレ

 カッコヨスギッス

 それ、ひっぱったら

 アーレーーーーーとか言って、くるくる回るやつっすよね?

 引っ張っていいっすか?」


ちょうど戻ってきたマリアが騒ぎだすが


「それは違うやつだ

 てか、ひっぱったら、俺の息子が潰れるわ!!

 それに手ぶらに見えるが俺の服は?」


「ワスレマシタッス」


「何考えてんだ!」(確信犯か!)


「何も考えてないっす!」(確信犯っす!)


そんな会話をして

新しく単三電池を、マリアの結界に捻じ込む

これで、後3時間くらいは持つだろうと


「さて、遊びに行くなら、土産が必要だな」


「そうっすね、餌が必要っすね」


「みやげ?えさ?」


不思議そうな速見

そんな速見の肩に、紫音は手を乗せる


「あぁ、場を盛り上げるための生贄とかね」


反対側の肩にマリアが手をのせる


「そうっす、交渉をする為に裏切り者の首とかね」


「オイ・・まて・・2人とも・・もしかして・・・」


顔が青くなっていく速見


「ごめんね、エヘ♪」


「大役っすね、エヘ♪」


速見は、そんなムカつく声を耳にしながら意識が薄れていくのだった


紫音はそのスキル【波】で

首や肩を障れれば、軽い脳震盪を起こさせる事は朝飯前である

そう、速見は意識を失いその場で崩れ落ちていく


倒れた速見の手と足を縛ると

改めて転移していくのだった



 

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