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K·Yによる挨拶
今宵、君たちにお教えするのはある幽霊と心を通わせた少年の物語の隠された日常。
今日も今日とて騒がしく、幽世の者は現世に留まり、少年とともに日常という糸を紡いでいる。
その紡がれた日常たちを布に織ってみようではないか。
ほら、また新しい日常が今日も紡がれている。
私はその日常を織って、君たちにお見せしよう。
私はその場にいなかったが、この布を見て、少しでもあの人の日常を感じたいと思う。
僕も君もこの布は初めて見るだろう。
でも緊張する必要はない。
この糸は美しいが時々汚れがあって、
決して完璧な清潔糸なんかではないからだ。
床に落ちているものを拾うように、軽い気持ちで布を見てみてほしい。
きっとそこには不完全な美が隠れていることだろう!!
byH·Y