パチンコ
僕は今、生きるか死ぬかの瀬戸際に立たされている。ツリーハウス下にいる子供達に逆らおうものなら、村八分の対象となり、家族諸とも野田れ死ぬ。
「、村長様が、この村のルールを決めてるの」
ムジェ姉ちゃんは、後ろから説明してくれた。
なんという事だ。彼女が農屋の裏側で抵抗せず、成すがままにされていたのは、そんな経緯があったのか。
だけど、あそこで見過ごすことなんて、僕にはできたのだろうか?答えは否。無理に決まっている。どんな事情があるにせよ、暴力はいけない。頬の傷に手を当てながら、僕は考えた。そして。作戦を思い付く。
作戦は、遊んであげる事だ。友情を深めれば、次第に暴力がいけない事を、聞いて貰える恥。だから、ツリーハウスから、高く飛び降りた。
「鬼は僕だ!食べちゃうぞー!」
静まり変える少年達。構わず続けようとしたが、予想に反して、反応のない少年達。すると犬笛少年が前に出る。「奴を引き渡せ!災いの元凶だ」。
ムジェ姉ちゃんの事か。一体全体、彼女はこの子達に、何をしたのだろう?と思いながら、抵抗する。
「渡せる訳ない。また君たちは、いじめるんだろ」
「余所者め。これは警告だ。」
警告?なんだか、じわじわと苛立ちが積もる。
「いいかい?君が村で、どれだけの力を持ってるのか僕にはわからない。村長の息子だから何?暴力では何も生まれない。そんなに気に食わないなら、ツリーハウス内で話し会おうよ」一斉に、静まり変える。手応えを感じる。やはり、本当は良い子達なんだ、、と安堵していると、頬にするどい痛みがさらに走る。そして、気がつく僕。犬笛少年の後ろに携える、少年の一人が、パチンコを構えていた。なるほど、さっきの頬の痛みもそれか、、、。と、すると言い出す。「余所者め。どんどん打ち込め!」一斉に少年達はパチンコを構えた。
なんて事だ、、逃げなければ。
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