作戦会議
「ひぃーふぅーみー、50発!?」
見せつけるドヤ顔。仕返しすると決めてから、ツリーハウスを走りだし、しばらくすると、目の前に花火を持ってきた彼女。やはりお金持ちの家なのだろう。と思った。
こんな辺鄙な村にも、きっと色々な人がいるのだろうと感じる。自分の家は決して裕福な方ではない。一方で彼女のように、ロケット花火を軽く50発即で揃いえられる人達もいるのだ。まあ、彼女の振る舞いを見れば金持ちじゃなければ、なんなのかという疑問に至るから、掴み所のない彼女を少しでも知れたのだ、
良しとしておこう。
さてさて、、彼女は少年達を蹴散らすために、ロケット花火を持ってきた。5歳の子供にだ。明らかにやりすぎたと思う。なので聞いてみる。
「5歳の子にロケット花火は、、やりすぎたよ」
不思議そうに僕を見つめる彼女。しばしの沈黙,,,彼女は尋ねる。
「、外の人?」
外?その台詞は、世間知らずに吐く言葉だと思った。5歳児にロケット花火を打つ事を咎めたら、その返事。この村では5歳児にも容赦なく、ロケット花火を打つのが常識なのだろうか?腑に落ちない気持ちを抑えつつ、返答する。
「え、そ、そうだよ。最近越してきたんだ」
「ふーん」
とツリーハウスの床板を弄る。
「外には何があるの?」
「外って、村外って事だよね?」
コクりとうなづく。彼女の素振りはまるで、外に出たいと言っているようだった。おそらく村意外の世界を知らないののだろう。だからありのままの世界を教えようと思った。
「なんでもあるよ!メイド喫茶に、東京タワーに、」
すると、彼女は神妙な面持ちで聞いてきた。
「あのね、、プラネタリウムある?」
「もちろんあるよ!星好きなの?」
「うん、パパの部屋で見つけたの。ギリシャ神話」
「あーアポロンとか、キューピットとか、、」
「相ちゃん、知ってるんだー、子供なのに」
「、子供は止めてよ。」
彼女は天井を見上げながら呟く。
「私、人を好きになっちゃだめなの,」
急に、とても寂しい表情になった。なぜか僕も寂しくなる。その言葉はまるで僕を、対象から外してるようだからだ。、、うん?なぜそれで僕は寂しくなる?まあ、とりあえず会話を進めよう。
「な、、なんで?」
三秒ほど彼女は、考える素振りを見せ、言った。
「だって、別れるのが辛いから」
「、、、」
「でもキューピットの矢で射ぬかれたら、好きになちゃうから、、自由を得られるような気がするの。私に化せられた呪いも解き放たれて、普通の人になれるような、、、そんな感じがするの。」
事情がわからないから、どんな言葉を掛けたら良いのかわからない、、。ただし、一つだけわかった事はある。彼女の青い眼は、僕に向いてない事だ。
どうやら僕は、幾分かの好意をこの人に持ってるらしい。。でもそれが、恋だと確信に迫るものではない。
多分、、あれだ。綺麗な人には、とりあえず意識して欲しい、というか。
いずれにせよ、彼女の話を聞くのは、自分が辛くなるだけだと悟った。話をを止めようとした時、最後の止めとばかりに、口を開く彼女。
「だから、子供の相ちゃんは安心する」
気がつくと、床に顔を押し付けている自分がいた。
「、、どうしたの?」
「な、なんでもない、、」
思い出したように、顔を上げる僕。
「、、話し戻すけど、5歳の子に、」
すると、僕の口を塞ぐ彼女。
「、、あの子達がきてる」
ツリーハウスの下を覗き込む。少年達がいた。
「お兄ちゃん、また会ったね」
犬笛少年だ。周りには、4人の子供もいた。
彼らにけしかけてみる。
「君たちいい加減にしないと、お兄ちゃんがまた桑で、」言い掛けた時、ふつりと頬に痛みが走る。
ほっぺを触ってみる。見てみると、血?、、ゾワゾワした。何を投げつけたのだろうか?
「ぎゃはは!切れてやんの」
いや、そこまでするんだ、、。いや、今思えば、確信はないにせよ、彼らは僕を殺そうとした、人達かもしれない事を思い出す。もしかして、彼女のロケット花火もそれ相応の相手と見込んで、持ち込んだのかもしれない、、。だけど、確信はまだないのだから、ロケット花火を使うわけにはまだいかない、、。頬の傷も
やりすぎだが、、まあ。もうちょい、様子をみよう。
だから、僕は姿勢を変えない。
「こんなことして!君たちの親に報告に行くからね!」。子供達が一斉に、さらに笑いだした。
犬笛少年が言う。
「お兄ちゃん。やっぱり余所者なんだね!」
また、それだ。村の人達は、どうして都会の人と田舎の人を区別したがるのだろうか?皆同じ人間なのに、、。とりあえず、僕は反論する。
「だ、、だったらなんだよ」
「俺様を、誰だと思ってるんだい?」
すると、犬笛少年は腕に装着してるワッペンを見せつけた。「どうだ!ビビったか!」 。
鼻で笑う僕。◯◯戦士だから、、とか言い出すのだろう。頬の傷は、度を越えているが、やはり子供だなと思った。安堵している僕を尻目に存在を明かす少年。
「村長の息子とは僕の事だ!」。
村長の息子?◯◯戦士に比べると、迫があるとは思う。だけど、僕はシティーボーイだ!そんな肩書き通用しないぞ!と言い放とうとした時、後ろからムジェ姉ちゃんが一言説明を添える。
「あ、逆らったら、村八分の対象になるの」
えっ!村八分?ああ、なるほど。お祖母ちゃんに強く言い聞かされてた。あれか。
でも、そんなの、、なんとなく覚悟はできていた。だから、びびる道理なんて僕にはない。けれど、ちょっと気になるので聞いてみた。
「例えば、どんな事されるの?」
満面な笑みで答えてくれる彼女。
「家族もろとも野田れ死んじゃうの」
くっっまじかよ。僕はどうすれば良いのだ?
ここまで読んでくれたおかた、有難うございます。感想など、受け付けております。




