表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/4

第1話 時は流れて5年



ある昼下がり、一人の少年が草むらで横たわっていた。のどかな草原で寝息を立て昼寝の真っ最中だ。そんな少年を狙う影が3つ木の陰にあった。


足音を立てぬ様に少年に近付く3つの影、だが少年はそんな事は梅雨知れず昼寝を続けている。その影が少年を取り囲んだ。1つの影が少年に手をかけようとした次の瞬間!



カッと目を開けた少年にいきなり手を引っ張られる影、そして顔から倒れ込み小さな悲鳴を上げた。



少年はそれに続き残りの二人に影に攻撃を加えた。出遅れた2つの影は、身を引こうとした。だが少年は一気に影との間合いを詰め、一方には足をかけバランスが取れなくなった所を転ばせ、もう一方は殴りかかった拳を背負い投げで投げ飛ばした。



「へっ!この勝負俺の勝ちだな!」



「「「くそぉ。」」」



鼻の下を擦り自慢げの少年に対し、悔しさを表情に表す三人の影、もとい少年達。



「これで俺の10勝2敗だな。」


「ジュウドウを使うなんてずるいぞ!」


「「そうだそうだ!」」


「黙らっしゃい!勝てばいいんだよ勝てば!」


「くっ、覚えてろーーーー!!!!!」



捨て台詞を吐きながら他の二人を連れて逃げていった。去り際に「負け組乙wwwwww!!!」と言ってやったら遠くからでもわかるくらいに地団駄を踏んでた。いい気味だ。



「はぁ〜、何してんだ俺。」




この世界に生まれて5歳、精神年齢18歳の俺。ただいまいじめっ子達をからかいながら過ごしてます。もう一度言おう、何やってんだ俺。





♢♢♢♢




あの時、死んだ筈の俺は何故か赤ん坊になっていた。神の悪戯かはどうかは知らないが、二度目の新しい命をゲッツした訳だ。



不本意だけど、ここが重要だ。



そんな俺も5歳、まぁ精神的には23なんだが。



「全く!いつになったらいい子になるの!」




ただいま説教中だ。


あのガキ共、親にチクりやがった。ケンカは弱い癖に演技だけは達者なんだよなぁ〜。



「下を向かない!」



この人はこの世界の俺の母親のミー・クレヤンだ。優しい時は優しいが、怒る時はめっさ怖い。般若みたいに顔をしかめた表情は、ゴブリンをも震え上がらせるとか。



「まぁまぁ、お母さんも落ち着いて。」


「あなたはちょっと黙っていてください!」


「は、はい。」



このヘタ、オッホン!この不甲斐ない男は俺の父親のアレス・クレヤンだ。いつも俺に優しくしてくれる一家の大黒柱だ。頼りない所が目立つが立派にこの家族を支えている。職業はギルド管理だとか。



「ちゃんと話を聞いてるの!?しっかり反省「ママ、オシッコ。」あらごめんなさい起こしちゃった?」




眠い目を擦って現れたのは俺の1つ下の妹、長い髪が特徴的なレイラ・クレヤン。自慢の妹で、たまに甘えてくる時は断然顎を撫でる。



母さんに抱かれた直後、俺の方に向いた。



「(後で、おやつちょうだいね。)」



俺はサインで了解と送った。ちなみに腹の中は真っ黒の妹だ。



「じゃぁ!俺友達と遊ぶ約束してるから!」


「ちょっと待ちなさい!「オシッコ。」もう、ハンス!」



紹介が遅れた。


俺の名前はハンス・クレヤン。ただいま異世界ライフ満喫中である。

















評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ