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prologue
どうも、なかのです。
初めまして、よろしくお願いします
僕たちは、世の中から隔離された島で生かされている。
日本か、もしくはアメリカ、オーストラリア
どこに位置しているか分からないこの島で。
全てが"誰か"によって管理され、1度でも反抗したら死より辛い罰を受けることになる。
自分も、周りも。
肉体的に、精神的に。
10年前…僕が5歳の時、1度だけ友人が逃亡を試みたことがある。
結果から言うと、失敗に終わった。
船で海を渡っていた友人は、ある一線を越えた瞬間島に強制ワープしたらしい。
バカバカしいけど、本当の話。
とにかく僕が何を言いたいのか、それは。
その島からの脱獄は、不可能ということ。
この島で平和に過ごすためには、この島に忠誠を誓うこと。
迷わないこと。疑わないこと。
自分のこの島での存在意義を、見つけ出そうとしないこと。
この物語は
臆病者で役立たずな僕が死ぬまでの、3年間の話。
どうしようもなく守りたいものを守れない、バカな僕の話。
本当は、特に意味のない毎日の話。